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襲撃

「スフル、貴様はなにも知る必要などない」


「そうそう、ここで終了さようならー」



ドアが勢いよく開けられ二人の男がミリガルの部屋に入ってくる



「スフル!逃げるんだ!」


「逃げるって……、ヤハク兄様とゴバク兄様じゃないですか……」


二人の兄の突然の登場に驚き呆然とする僕にミリガル兄様は逃げるように叫ぶ



「逃がさないよー『デススピアー』!」


ゴバクの手に黒い槍が現れ、それをスフルたちに向ける


「もう戦いは始まっているんだよスフル、そしてさっさと殺られてくれると助かるんだがね『シャドウアーム』」


ヤハクの影が動きだしスフルの足をつかむ



「まずは1人目!」


ゴバク兄様が僕に槍を突き刺そうととびかかってくる

逃げようにも影に足をつかまれ身動きの取れない僕は目をつぶるしかなかった




「『……マ…ル』」






どれだけの時間が流れただろう

暖かい液体が僕の頬を濡らす

つかまれていた足も今は自由だ



「……ス、フル。今のうちに、逃げろっ!」



目をあけるとそこには血まみれになったミリガル兄様がいた


ヤハク兄様たちの姿はない



「ミ、ミリガル兄様!」


ミリガルは全身傷だらけで僕を抱きしめている


「ヤハクたちは、なんとか追い払った。だが僕はもう……ダメだ。他の兄弟は信用するな、今すぐここから逃げて、隠れて暮らすんだ……わかったか?」



「ミリガル兄様!なにが起こっているんですか!?なぜヤハク兄様たちはこんなことを!?」



「……ブラッドランドの、悪しき習慣だ。当主なき今、僕たち兄弟は、殺しあう宿命なんだよ……。君はこれに関わるな、早く逃げるんだ!」



「で、ですが!ミリガル兄様を置いて逃げるなんて!それにガイズ兄上がなんとかしてくれるかもしれません!」



「……君は相変わらず優しい男だ。しかしガイズといえど今回は信用ならないんだよ。……すまないね、スフル『転送(ゲート)』」



ミリガルは作り出した空間移動ゲートに僕を押し入れる



「さよならだ、僕の大切なスフル……」



ゲートに吸い込まれながら見たミリガル兄様の顔は満足感に充たされていた

それを最後に僕の視界は一旦途切れる





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