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ある日、集団転送で異世界へ(改) ~女神の気まぐれから始まる異世界生活~  作者: 武雅


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21: プレモーネの街

「おい!」「おい!!!」

なんか誰かが叫んでる…。


「おい!」「起きろ!!!」

うるさいな~、そう思いながら安眠を妨げられ不機嫌な顔をしてベッドから起き上がる。


「貴様!! 自分の立場が分かってるのか!!!」

うん、わかってるよ、うるさい奴だな~もう一回寝るか…。


「貴様!! 寝るな~!!!」

めんどくさい奴。そう思いながら起き上がり叫んでいた兵士の方を見る。


「なに? 解放してくれるの?」

「貴様はホントに自分の立場が分かってないようだな」


「立場? 街を救ってあげた英雄?」

「ふざけるな!! 貴様には魔物を操りこのプレモーネを襲わせた嫌疑がかかってるんだぞ!!」


「ひどいもんだね~街を救った人を牢屋に入れてあまつさえ変な濡れ衣を着せるとは、領主の顔が見てみたいもんだよ」

「貴様~~!!」


兵士は顔を真っ赤にして怒っている。

うん、短気だね。


「マサト様、えらく楽しそうにからかいますな」

ロゼフが影の中から声をかけてくる。


「うん、こういういじりやすい人ってついついいじって遊びたくなるんだよね」

「マサト様も人が悪い」


そんな話をしてるとは知らない兵士は相変わらず真っ赤な顔をして怒鳴る。

「貴様出ろ!! これから隊長が直々に聴取をおこなう、変な真似はするなよ!!」

「はいはい、出ますよ」


そういい牢を出て兵士についていくと、大体10畳くらいの広さで、ドラマとかでよく見かけるザ・取調室って感じの部屋で書記の人がいて、部屋の真ん中にテーブルと向かい合うように椅子が二つ、そしてひとつの椅子にはすでに人が座っていた。


「失礼します!! 隊長、連れてきました!」

「おうご苦労、入れ」


そういうと部屋の中に入るよう言われ椅子に座るよう促される。

隊長さんって1番隊から13番隊まで13人とか居ないよね…。

そんなことを思いながら椅子に座り隊長さんと向かい合う。

「俺はプレモーネ守備隊の隊長をしているアモンだ」

「あ~、アモンさんですね、私はタケウチマサトって言います」


「タケウチマサト? 珍しい名前だな、タケウチが名でマサトが苗字か?」

「いえ、マサトが名前でタケウチが苗字ですね。この世界ではファーストネームが先なんだ」


「歳はいくつだ?」

「30歳ですけど」


「30歳だと? バカにしてるのか?」

「いやいや、異世界で年齢サバよんでも意味ないでしょ」


「いや、どう見ても20代前半ぐらいにしか見えん」

いやいや、俺が二十代前半って異世界の二十代はどんだけ老けてんだよ。


そう思っているとアモンさんが話しはじめる。

「さっきからこの世界って、何をいってるんだ? まあいい、この街に来た理由を聞かせてくれるか?」


随分落ち着いた人のようです。ただ頭は固そうだからまともに話ができるか…。

「街に来た理由は、ネレースに異世界から転送されてこの世界にきて街に向かえって言われたから街に来ただけですが?」

「ネレース? 創造神ネレース様の事か?」


「まあこの世界の神だって名乗ってからその創造神でしょうね…、知らんけど…」

「お前な~嘘も休み休み言え、偉大なる創造神がそのような訳の分からない事をする訳ないだろ」


その創造神はさっき地球のイ〇ン〇ールで目を輝かせて洋服試着してましたよ…。

「う~ん、そうは言っても事実だからね~、実際異世界からほぼ拉致に近い感じで連れてこられて、スキル与えられて山奥の森に放り出されたしね~」

「まあいい、これは置いといて、昼間のオーガはお前が操ってこのプレモーネを襲わせたのか?」


「まさか、むしろオーガに襲われたこの街を助けた救世主でしょ。 実際オーガロードに門突破されそうになってたし」

「確かに門を危うく突破されそうになってはいたが…、だがそのオーガとの戦闘でマサトと共にゴブリンが戦っていただろ、あれはどう説明するんだ」


あ~やっぱりゾルス達の事を言ってきたが、まあこれは予想通り。

「あれは眷属ですよ。 ネレースによって森に放り出されてから倒したゴブリンを死霊術で従属化してその後眷属化したんですよ」


「ということはマサトは魔物使いか?」

「いえ、錬成術師です」


「錬成術師?聞いたことがないな、何だその錬成術師とは」

「簡単に言うと、物質を魔力で操作して加工したり分離・抽出したりする職業ってとこですね」


「ますますわからんな、そんな職業はやはり聞いたことないぞ」

「まあそうでしょうね。ネレースに言って作ってもらった職業ですから」


「またネレース様の名を」

「いやだって事実だし」


「じゃあ仮にマサトが異世界から来たとして、お前の世界に俺が行きプレモーネの街の事を話したら信じるか?」

「信じないでしょうね」


「そうだろうな、それと同じで俺もマサトの話は信じられん」

「うん、それは同意見だね」


「じゃあ俺を異世界から来たというのを納得させられるか?」

「う~ん、納得させるね~」


そう言い何かないかと考えた結果、地球の科学の結晶をみせたらどんな反応をするかと悪戯心が芽生える。

「じゃあこれはどうでしょう? この世界には無いものですよ」


そう言ってアイテムBOXからスマホを取り出しカメラを起動し守備隊の隊長であるアモンの写真を撮る。

カシャ!


「これでどうですか?」

そう言ってアモンが写ったスマホの画面を見せる。


「な、なんだこれは? 俺か? これはどういう魔道具だ? というかお前アイテムBOX持ちか?」

「魔道具ではないですよ。 これは私のいた世界にあるスマートフォンと言うものでその機能の一つであるカメラ機能で写真を撮ったんですよ、 因みにアイテムBOXもネレースが転送者全員に付与した初期スキルですよ」


「スマホ? カメラ? 写真? なんだそれは訳が分からん!」

「でしょうね。 簡単に言うと携帯は遠くにいる人と話ができる器械です、そしてカメラは今見てる画面のようにその瞬間の映像を画像に残す機能です」


「遠くにいる人間と話ができるなど信じられんが、それ以外に関しては何を言っているか意味も分からん」

いや~、携帯を全く知らない人の反応ってこんな感じなのか~、そう思いながらスマホを操作してミュージックプレーヤーを再生する。

「なんだ、今度は!これは歌なのか?」

「そうですよ、音楽を再生して聞くこともできるんですよ。あっ計算とかも出来ますよ」


「だめだ、俺にはついて行けん」

そういうとアモン隊長さんは匙を投げたようだが、う~ん頭硬すぎでしょ、それともこれが普通の反応なのかな?

そう思っていると、先ほどまで書記を務めてた人が立ち上がりアモン隊長に声をかける。


「アモン、話が大きすぎて荷が重すぎるだろ、俺が直接聞く」


そういうとアモン隊長は席を立ち書記が座っていた席に座りこちらを見ているが、はて? 恐らく守備隊の隊長よりは上の人だろうけどほんとに守備隊って1番隊から13番隊まであったのかな…。



そんなことを考えていると書記だった人が名乗る。

「私はここの領主をしているグランバルだ」


うん書記は領主だった。 日本でも人材不足が深刻だったけど異世界でも人材不足が深刻なのか? そんなボケを心の中でかましているとグランバルさんが話し出す。


「まずマサトが異世界から来たという前提で話をしよう、ネレース様はなぜマサトをこの世界に転送させたんだ?」

「言っていいのかな?」


「話してもらえるか」

多分聞いたら異世界のネレース像が音を立てて崩れるような気がするだが…まあいいか…。

「とりあえず自分を含めて3万人がこのウェースって世界に送られました。一応全員ヌスターロス大陸のどこかに転送されると言ってましたが、目的は…、ホントに言っていい? 後悔しない?」


「構わん、話してくれ」

「ネレースの世界に招待したら少しは私の管理する世界に面白い変化があるかと思って転送したって言ってたよ。 まあ気まぐれというか娯楽的な感じ?」


「まさか、ネレース様が娯楽でそのような事をするわけがない、創造神だぞ、何か重大な理由があるはずだ」

グランバルさん現実を受け止めきれてな…、それともネレースの信頼があつい? まあ信じる信じないは勝手だし。


「それで、3万人もが転送されたと言ったな、ほかの人間はマサト以外はいないのか?」

「あ~自分は一人で森の中に転送されたので他の人は何処にいるかわからないですね、ていうか、説明不足でしたけど、一昨日の昼間に転送されたのは1万人で、一か月後に更に1万人、その一か月後に1万人が転送されるそうです」

「うむ~、じゃあこの辺りにも異世界から来た人間がいる可能性があるとの事だな」


「そうですね、生きていればですけど」

「異世界人はマサトみたいな服をきて着ているのか?」


「あ~自分は仕事でスーツ着てるときに拉致られたのでこの格好ですが他の人はわかりませんね、同じような格好の人もいれば違う人もいるでしょうし、この世界の普通の服装が分からないので何とも言えないですね」

「そうか。とりあえず、領内に変わった服を着たものが居たら保護をするよう早馬を出そう」


「あ~だったら、その変わった服着た人にスマホ持ってる? って聞くのと地球にある日本って知ってる? って聞いてここに日本人が居るっていえば多分わかると思う」


「シマホ持ってる? と地球にある日本ってしってる? プレモーネに日本人が居る、だな」


そういうとなんか廊下に出て大声で誰かを呼ぶと、紙のようなものに文字を書き始めた。

恐らくスマホ持ってる? と地球にある日本ってしってる? プレモーネに日本人が居ると聞けとか書いているんだろうな…。


そして従者らしき人が来て紙をうけとると、色々と出された指示を聞き、すぐにこの内容を書き写して領主の名で領内の村や町に早馬を出して知らせる感じだと思われる。

うん、この人やること早いな…できる男かも


そんなことを思っていると指示を出し終えたグランバルさんが戻ってきて席に着く。

「それでだ、まだ俺はマサトを信用していない、理由はわかるか?」

「大体想像はつきますね。自分の眷属のゴブリンでしょ?」


「そうだ、眷属だといっても信用もできないし何よりオーガを追い払ったあとどこかに消えた、どう説明する?」

「それは簡単ですよ、影の中に居ます。ゾルス、ロゼフ、バルタ、ハンゾウ、出てきて」


そういうとゾルス達が影から出てくる。

守備隊隊長のアモンは剣に手をかけ、ここに自分を案内した兵士君は口を馬鹿みたいに開けて固まっている。

うん、兵士君、君は真っ先にグランバルさんを庇う様に前に出ないと駄目だよ…、この子出世出来ない子だ。


「マサト様、御用でしょうか?」

ゾルスもこの状況を楽しんでいるのか大した役者だ。

「いや、用ってことではないんだけど、オーガを追い払ったゴブリンに会いたいってグランバルさんが言うから」

「左様でございますか、我はマサト様の眷属のゾルスと申します」

「私はマサト様の眷属のロゼフと申します」

「某はマサト様の眷属のバルタと申します」

「拙者はマサト様の眷属のハンゾウと申します」


ゴブリンが人間と全く遜色なく話せるのにも驚いている・

「俺がプレモーネの領主グランバルだ、オーガを追い払ってもらい感謝する」

「いえ、我々はマサト様のご命令で戦いに加わったまで、それにオーガロードを倒したのはマサト様でございます」


「いやそれでも戦いに加わってくれたことで町にも被害はなく兵士や冒険者にも死者は出なかった」

そういうとグランバルさんがこっちを見ます、これ何とかしろって目だ。

一応グランバルさんには、ゾルスがゴブリンキング・ロゼフはゴブリンシャーマン・バルタがゴブリンロード・ハンゾウがゴブリンと紹介して影に戻ってもらう。


「これで信用できましたか?」

「うむ~」


グランバルさんがうなってます。ですよね~領主の判断一つで場合によっては街なんか滅びるからな…。


「グランバルさん、因みに影には自分も入れますし、大体今の場所を中心に100メートルくらいにある影にも出入りできます。」

「何が言いたい?」


「敵意は無いとお伝えしたいだけですよ。わざわざ捕まるのが分かってて街にきて逃げずに牢で話の出来る人を待っていた」

「それだけで信用するには弱いな」


「まあ領主の立場ならそうでしょうね」

「それでマサトはこれからどうするつもりなんだ?」


「何にも考えてません」

「そうか」


そういうとまたグランバルさんが黙って何かを考え込んでいる。

「あと言い忘れましたが、魔法とか剣術とか付与とか鍛冶とか色々学ぶのが今のところ直近の課題ですね」

「そうか」


それだけ言うとまたグランバルさんが黙って何かを考え込んでいる。

「マサトは何ができる?」

「何ができる? やってみないと分からないですが、反対に何が求められてるのですか?」


そういうと一瞬考えた後にグランバルさんが口を開き、グランバルさんはドグレニム領の現状を話してくれたのだが…。

う~ん

誤字脱字、稚拙な文章ではございますがお読み頂ければ幸いでございます。

宜しくお願い致します。


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