13:地竜の回収と予期せぬ幸運
目の前に地竜の死骸の山が積まれていく。
ゾルス達が掘った穴も相当な面積と深さで重機で掘り起こしたのかというくらいの範囲だった。
うん、これ重機並みだな。 さすがゴブリンキングとゴブリンロード…、ハンゾウは…、あ~掘り起こして出た土をどっかに持ってく役割なのね…、工事現場とかで使う一輪車作ってあげようかな…。
「おお~、これはこれは…、あれだけ大きな地竜ですから群れも大きかったようですな」
そういいながら解体を終えたロゼフが戻ってきました。
「マサト様これを収納していただけますかな。」
そういうと綺麗に解体された地竜の皮膚と爪や牙、角があった。
あの大きさの地竜を素早く綺麗に解体するスキルもすごいな…、ゴブリンシャーマン恐るべし。
そう思いながら解体された地竜の素材を収納していく。
「わたくしは少しあたりを見回ってきます。マサト様はこの辺りに居てください」
「うん、ちょっとあっちの森あたりを散策しながら待ってるよ」
「いえ、森には近づかないようにしてくだされ、森には木に擬態したトレントがおりますのでトレントが居ないことを確認しないと危険ですから」
「トレントか…、了解、この辺で魔術の検証してるよ」
「そうしてくだされ。 では私は少しあたりを探索してきます」
「気を付けてね~」
そういうとロゼフは軽い足取りで離れていく。
うんそれにしても地竜の死骸、何体あるんだろう。土に埋まっていただけあって泥だらけですがざっと見ただけで綺麗に形状を残したままの死骸は20くらいと損傷の激しい死骸が5.6匹分ってところか。
う~ん、損傷を見る限り土砂崩れで傷ついた感じには見えないんだけど…。
そう思っているとゾルスが何かを見つけたようで大声でバルタとハンゾウを呼んでいる。
「こっちで大きなしっぽが出てきたぞ!!!!」
まだ大物の地竜が居たのかと俺が身構えながらも、ゾルスが掘った穴をのぞき込むとそこには地竜の尻尾とは形状の違う尻尾が地面から掘り出されていた。
今度はどんな奴なんだろう、そう思っているとゾルスが大剣の先で尻尾をツンツンと刺し死んでいるか確かめてる…。
学習するって素敵だね。 なんたってまた掘り出した瞬間に暴れだされたら大変だからね。
ゾルスとバルタは尻尾の主がもう死んでいると判断したようで、全体の掘り出しをはじめる。
しばらくすると裏返しになってこと切れた超巨大亀?が出てきまた。
「マサト様これはすごいですぞ!!! アトゥロォゥシャスタートルです」
「アトゥロォゥシャス? 残虐な? 残忍な? 凶悪な?…亀?」
「これは水辺を縄張りにしているやつで縄張りに近づく生き物を片っ端から襲い食べる大食漢の魔物です」
「そうなんだ、でも亀だよね?」
「いえ、亀に似てるからそう呼ばれているだけで実際は違います」
「こいつが暴れるだすと某達でも手に負えるかどうか…」
「しかし、これは素材の宝庫です。爪も牙も甲羅も表皮も骨もすべて一流の素材です」
ゾルスいわく亀っぽいけど亀ではなく、バルタいわく暴れだしたら手に負えないうえ捨てるところのない素材宝庫らしい。
大体全長14.5メートルくらい、とはいえ裏返しなので甲羅側が、というよりも全体像がどうなっているか分からないが、相当な大きさだ。
「それ、確実に死んでるの? もし少しでも息があるようならトドメを刺しちゃって!!」
「大丈夫です、完全に死んでおります。」
「マサト様!これを運びだすのは我々だけでは無理そうなのでアイテムBOXに収納して頂けますでしょうか」
「了解!!」
そういうとアトゥロォゥシャスタートルのところに降りていきアイテムBOXに収納する。
「おそらく一角地竜の群れはこいつと争っていたようですな」
「某もそう思います。地竜の死骸の中に損傷が激しいものや食いちぎられた痕がありましたので」
そうか、アトゥロォゥシャスタートルと一角地竜の両者が争ってる最中に土砂崩れに巻き込まれたんだ。
こんなのがゴロゴロいるってことは、LV200超えたからってチートとは言えないよな。
それにゾルス達のレベルアップを視野に入て強化をしないとこの先、不安があるな。
そう思ってゾルス達とともに地竜を山積みにしたところに集まり状態のいいものをアイテムBOXに収納し、損傷の激しいものは取れる素材だけを回収していく。
地竜もアトゥロォゥシャスタートルも泥だらけなので後で綺麗な水場があればそこで一度アイテムBOXから出して泥をあらいながそう。
そうこうしていると周囲を探索しに行っていたロゼフが慌てて戻ってきた。
「マサト様、ゾルス、バルタ、ハンゾウ!!今すぐあるあちらの高台へ!!」
「どうしたの?そんなに慌てて」
「そのような説明は後回しです!!今すぐ高台へ!!」
そういうとロゼフは俺の手を掴み高台に引っ張っていき、それに続きゾルス、バルタ、ハンゾウも高台へと移動する。
「ロゼフどうしたのそんなに慌てて」
「はぁはぁ、土砂で川の水が堰き止められ今にも溢れそうです。 あふれた場合地盤の緩いこの辺りは一気に水に飲まれる可能性がございます」
そういえば山頂から見たとき土砂が川まで達してるって言ってたよな…。
ロゼフの判断は正しかったようで、先ほどまで地竜を掘り出していたあたりに水が流れはじめ、その数分後にはどんどん水量が増し土砂を押し流していく。
「うわ~、あのままあそこに居たら完全に巻き込まれて流されてたね」
「はい、危ないところでした。なんとなく気になったので上流を見に行ったのですが思いのほか事態が切迫してまして慌てて戻ってきた次第です」
ロゼフの危機管理能力は高いようだ。
ゾルスが群れの長だったころ恐らくロゼフは参謀や軍師的な立ち位置だったんだろうな~。
これからも参謀的な役割をお願いしよう。
「それにしてもすごい水量だね。この川ってそんなに大きな川なの?」
「はい、大体川幅は2.30メートルで水深は深いところで7.8メートルくらいでしょうか」
「うん、普通に大きな川だね」
「はい、この川の下流の近くに人間の村や城塞都市がございますのでこのまま川沿いを下れば町に近づきます」
「よしじゃあ川沿いを下って行こう」
「左様でございますな、川沿いを歩くのが最適でございます。 ソリなるもので下るのは命を捨てるようなものですのでお考えなさらぬよう…」
「あ~~~その手があったか!!! 木だし水に浮くからソリで下るのもありだね」
「いえいえ、危険でございます!!! ここは歩いて下りましょう!」
うん何か相当ソリにトラウマがあるような気が…、ゾルスもバルタも徒歩に賛成のようでハンゾウだけが残念そうです。3対2で今回は徒歩になりそうだ。
「そろそろ日も高くなり昼頃になりますから食事をしてそれから川沿いを下りましょう」
そういうとロゼフたちは肉を焼くための焚き木を集めにいく。
う~ん、ソリで一気に下れば早いと思うんだけどな~。
あっ、ロゼフにアトゥロォゥシャスタートルの死骸手に入れたって伝え忘れた。
まあ道すがら話せばいいか…。
誤字脱字、稚拙な文章ではございますがお読み頂ければ幸いでございます。
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