表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/138

帰郷91

________



それぞれが、それぞれの思惑で動く中、リナ達はもう一つの故郷へと辿り着く……最も死に近い前線基地に



それは美優とミィオの故郷であり、本当の生まれ故郷。



「美優!!ミィオ!!よく遊びに来た!!」



「こんなに大きくなちゃって……ほんと……みんなの面影があるわ……」



フアニを追われたが、それで帰る場所を失った訳ではなく、それ所か、自分達の面影を無くしたフアニと違って、自分達の事も、自分達に残る父と母の面影に大喜びをして歓迎してくれる。



「アネキ……」



「みんな、お前のほっぺを突いた事があるんだ、大人しく頬の一つや二つ差し出しな」



幼少期の記憶が曖昧なミィオにとって、これだけの見知らぬ人に好意を持たれて接触されては、戸惑う事しか出来無くて、



「あの……こっちが自分の友達でリナッス!!」



「ミィオ!?」



「リナちゃんっていうんだ、可愛いね」



針の(むしろ)にされないように、リナを巻き込んで、話の渦中に一緒に沈む。



和気藹々(わきあいあい)と仲を温めている中で、



「良いですね……帰れる所があるって……」



「凜ちゃん……」



それはリディの考えで、ここなら凜を大型トレーラーの中に残す事も無いだろうと、降ろして貰った凜が、囲まれている三人を見ている。



それは「みんな」に囲まれているから羨ましいのではない……鳥かごへと逃げ出した……帰る場所を無くして……



シュライトは、自分の側に凜を引き寄せると、彼女が感じている寂しさを受けて止めてあげようとする。



自分が幸せに生きて来た中で、このように不幸な目にあっている子がいるというのは分かっていたが、実際に、その姿を目の当たりにすると言葉に出来ない。



せめて、自分の母性の部分で凜を慰めて……



「ほらっ、ここがお前の家だぞ。紹介してやる」



「わっ!?」



「リディ!?よく帰って来た!!」



「ただいま」



しょんぼりしている凜の肩を叩くと、リディの声に気付いて、みんなが駆け寄って来る。



「お前、子供産んだのか!?」



「違うさ、知り合いの子供さんなんだ」



「それを地上に連れて来たのか?」



「察して欲しい」



「そうか……部屋を用意するよ。一番安全な所をな。よろしくな嬢ちゃん」



「はっはい……」



物憂げな雰囲気だった凛であったが、明るさが一気に押し寄せると、先程とは違った戸惑いを見せるのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ