帰郷86
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「帰ってくスね……」
「うん……」
フアニから離れて行ったリナ達であるのだが、後から追跡されていた。
護衛のつもりなのか、それともフアニから本当に離れていくかの監視なのか……付かず離れずの距離で、こちらを見張っていた。
リナとミィオ、美優の三人はパワードスーツとパワージャケットを着用して、万が一の時は事を構える様相で、大型トレーラーの中で待機していた。
相手は二台で、こちらと同じようなバギーに、見た事の無いパワードスーツ……余程、こちらに対してお熱なのかと思っていたが、今は嘘のように興味を失って帰って行く。
「RLに奇襲されているのに、こっちにかまけている暇があるんスね?」
新しくリニューアルオープンしたフアニとはいえ、元は自分の生まれ故郷、そこから追っ手を出されるとは放浪者としては、ふさわしいのかもしれないが、何とも言い難い気持ちになってしまう。
こっちは大人しく帰るというのに、貴重な兵士を、わざわざ二人も派遣して来るというのは、用心深いというのか……帰る場所を追われた……そんな気持ちになってしまい、ミィオは呆れて、ヘルメットを脱ごうと、手を掛けると、
「いや、RLをけしかけた奴等かもしれない……何かを積んで、フアニから出て来たと勘違いしたのかもな」
美優が、ミィオのヘルメットに「ポンッ」と手を置く。
「それなら、いきなり襲って来るんじゃ?」
「どうだろうな……作戦外だから、様子見をされたのかもしれないな。本腰はフアニを襲う事だろ。戦力を割く余裕は無いんじゃないか」
「それか……旗色が悪いとかスか?」
「かもな、戦力を全部注ぎ込まないといけ状況かもしれない……後で、連絡を取って貰おう。あの案内人の人は、連絡を返してくれるだろ」
「そうッスよね……」
自分は追い出されていないと、美優は考えているらしく、モニターにまだ映る二台を敵方と警戒する。




