帰郷82
最初は面倒だから、瞬殺してあげようと思い、ヒートソードの一太刀を素早く入れたのだが、この子達は防いでみせた。
普通の人間なら間違い無く、首を刎ねていたのに、防いでみせたその動きは……RLHに近い者。
敵方のRLH……もどきに、興味が湧くと途端にやる気が溢れて、気付いた時にはフアニに侵入して来た二人を制圧していた。
「うっ……うぅ……」
「あんたは……何がしたいんだよ……」
それを聞かれるのは当たり前の話、リミィのクローンは、二人を捕らえてから仲間を呼んで拘束する訳でも無く、二人を観察していたのだから、捕らえられた二人は不気味で仕方無い。
「あなた達、どこ出身?」
「…………」
「…………」
リミィのクローンは、二人の出身地を聞くと、二人は目を伏せて黙ってしまう。
それは「言うな」と命令されているのか、それとも自ら黙秘しているのか……律儀な子達だなと思いながら、
「それじゃぁ、これなら答えられるかな?あなた達、あそこで転がっているのとは、違う派閥よね?」
そう言って、RLの死体の方を指差すと、
「そうです……私達は、アレを利用してここに侵入しようとしただけです……」
「……お姉ちゃん」
「そう、信じるわ」
差し伸べられた藁にすがる。
わざわざ誘導してまで、助け船を出したのは気まぐれでは無い、この子達の出所が、本当に気になっているからである。
「これと同郷だったら、何も気にせずに首を刎ねてたんだけど……あなた達の素体になった、人とは関係あるのかしら?」
「…………」
「それは……」
捕らえられている二人は再び口を閉ざすが、今度は言い淀んだ。
言っても差し支えないが、言いたく無いという所だろうか?
「ちょっと意地悪だったわね。私が個人的に聞きたいのだから、出し惜しみするべきじゃない……あなた達は「リナ」って子のクローンでしょ?見たまんま何だもの」
「…………」
「…………」
「否定しないって事は、そういう事って考えるわ」
制圧した二人……二人のヘルメットを奪い取った時、そこに顔を出したのは、大型トレーラーにいた「リナ」というRLHと同じ顔付の少女であった。




