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帰郷73

クローンと言ってもRLH、その反射神経、運動能力は常人を遥かに超える。



「でぇやぁ!!!!」



『バァチィン!!!!』



モグラ型の振り抜く腕を搔い潜り、フックを腹に叩き込むが、



『ブゥォォン!!!!』



モグラ型のRLは平然と腕を振りかぶる。



人間相手なら、横っ腹のフックに胃液を吐いて悶絶するものだが、脂肪の厚さは見掛け倒しでは無い。



致命傷を与えられないが、それでも鼻はへし折っている、臭いを辿って人を襲う事は出来無いはず。



『ブゥゥン!!!!』



「ふっ……」



これ以上の打撃は無駄だと判断して、モグラ型のRLから距離を取って一呼吸整える。



大した敵ではない……武器があれば楽に始末を付ける事が出来る、緊急用の武器庫に向かえば良いのだが、



『RLが侵入しました。至急、近くの建物か、最寄りの避難場所に移動して下さい』



ここの公園は、避難場所に指定されている。



最初に公園に居た人達は、最寄りの建物へと避難するが、



「なんだあれ?」



「化け物?」



後から、避難しに来た人達が来てしまう。



「ここはRLがいる!!建物の方へ行きなさい!!」



何も知らないで来てしまった人達を放置して行く……それは……それをしたからと言って、後で事情を説明すれば、責められる事はないだろうが、



(すぐに警備隊が来る……それまでの時間稼ぎだ……)



この時、この瞬間……自分はRLHのクローンとしてでなく、RLHの意思を引き継ぐ者として戦いと願っている。



この戦いも監視カメラで見られている、だから少し時間を稼げば良いのだ。



『ブフッ……ブフッ……』



折れた鼻を引くつかせて、人の臭いが濃い方へと動き出すRLだが、



「行かせない!!」



その鈍重な動きでは人を捕らえる前に、自分の方が捉えられてしまう。



『バァチィィィンンン!!!!』



案内人の攻撃は、厚い脂肪に防がれて効かないのだが、



『ブゥォオン!!!!ブゥゥン!!!!』



モグラ型のRLは一つ一つの打撃に反応して、足を止めてくれる。

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