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帰郷67

何も知らない人なら、ドラゴンになれる少年の話をされても頬を歪ませて困ってしまうだろうが、リミィのクローンは真剣な眼差しのままでいたが、



「それで、その少年を見つけたらどうするのかしら?」



リミィのクローンが目を細めた。



意気揚々と余裕綽々(よゆうしゃくしゃく)でいたのに、初めて重々しい雰囲気を覗かせる。



一言間違えれば、手を出してくるのではと思わせるような眼光……ミィオは息が詰まるような思いがして「どうするのか」をどう言えば良いのかと、口を開けなかったが、



「連れ戻します、あたし達の友達だから!!連れ戻して、みんなで生きるんです!!」



リナがストレートに自分の感情を吐き出す。



「あたし達には他意はありません。友達を連れ戻して、それでみんなで暮らして行きます。あなたがエルフを抹殺するからと言って、それを間違った行為だとは言いません。だけど、あたし達の邪魔をするなら……許しません」



リナのストレートな感情は、こういう時には素直で良いのかもしれない。



物怖じする事無く自分の感情を包み隠さずに、吐き出した言葉には曇りというのは一切無く、



「そう……あなたの望みは優しいのね……私も、私の望みがあるから、絶対にあなたの邪魔をしないと言えないけど、それでも気を付けるわ」



リナの言葉は、リミィのクローンの表情を緩ませる。



これで互いの手札を見せた……そして、お互いに見せあった手札は、互いに干渉するものではなく、これでお開きになっても問題無かっただのが、



「でも一つだけ忠告しておくわ」



「忠告?」



「これは老婆心、友達を連れ戻したらそのまま元の生活に戻りなさい。決して高望みをしない事」



「高望み?」



リミィのクローンは、リナと目を合わせると今し方見せていた笑みを消す。



「あなたの望んでいる元の生活に帰るというのは、きっと出来る事だけど、もしも、その先を望んだら……あなた達は死ぬかもしれない」



「何でですか?何で死ぬって分かるんですか?」



顔から笑みを消したリミィのクローンは、そのまま自分の首筋を手で「トントン」と叩き、



「言ったでしょ、私達は負けたって……負けたって事は死んだという事よ」



敗北というのが「死」だというのを教える。

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