帰郷52
凜を大型トレーラーに残して、残りの四人は外に出ると、そこにはパトロールカーに乗っていた者達も降りて来ていて、
「ようこそフアニへ」
「これより基地司令の下へ、ご案内します」
制服を着た二人が、リディ達を迎え入れてくれる。
「よろしくお願いします」
リディは、自分が代表者だという事を示す為に、案内人の前に出て挨拶をする。
短い案内を交わし終えると、リディ達を連れて……
「すみません、早速で申し訳無いのですが、どうしても頼みたい事が……」
「頼みたい事ですか?」
「整備や補給でしょうか?」
リディ達を連れて行こうとした所で、頼み事をしたいと言われる。
こんなタイミングで……と思うが、それでも無碍にしないようにと言われている手前、邪険にする事はせずに、どのような話のなのかと伺う。
「いきなりで恐縮なのですが……実は……」
「リディさん?」
「自分スか?」
リディも、このタイミングで話を聞いて貰おうとするのは厚かましいとは思うが、どうしてもお願いをしなければならなかった。
「実は、この子達はフアニの出身なんです」
「フアニの出身……ですか?」
「鳥かごからいらしたのでは?」
そういう風に話を聞かされていたはずなのに、いきなりフアニの出身だと言われて、戸惑ってしまうが、
「色々あったのですが……昔のフアニに住んでいたんです」
「昔のフアニ……」
「……そうですか」
リディが何を言おうとしているのかを察したのか、案内人の二人は目を細める。
「共同墓地があるという事ですが……」
「はい……そちらに行きたいんですね?」
「挨拶は私が行きますので、この子達を連れて行って貰えませんか?」
「……上に聞いてみます」
「お願いします」
どんな無理難題を押し付けられるかと思ったが……こんな言い方をしては何だが、随分と可愛らしいお願いで、
「…………大丈夫です。そしたら皆さんは、私がご案内します」
そのお願いをパトロールカーの無線で伝えると、上の人間は承諾してくれるのであった。




