帰郷37
「そんな大げさな話じゃないッスよ!!」
まるで、これから戦闘を始めるかのような雰囲気に「待った」を掛けるのだが、
「運転していたお前は、誰よりも前方に集中していたろ、それに加えてリナも反応している。何事も無ければ、それで良いんだ。準備するぞ……シュライトさん、お願いします」
「危ないと思ったら、すぐに戻って来なさい」
「了解です。ほらっ、リナも行くぞ」
「はっ…はい!!凛ちゃん、シュライトさんと一緒にいてね」
「はい」
美優は、運転席に座るミィオの腕を掴んで立ち上がらせてると、リナも連れて格納庫へと向かう。
居住区を抜けて、そのまま格納庫に着くと、そこにはパワードスーツを着用しているリディが待っていた。
「お前達、来たか」
「すぐに着用します」
「自分は待機スか?」
「パワージャケットにはガトリング砲があるからな、援護を頼む」
各々がパワードスーツにパワージャケットと、自分が身に着ける装備を着る中で、リナは素のままで戦おうとするのだが、
「リナ、お前も最初は着用しろ」
「自分は生身の方が……」
「相手は、どんな攻撃をして来るか分からないんだぞ。液体を吐き出すかもしれないし、ガス状の攻撃をして来るかもしれない。最初だけは必ず着用しろ」
「了解しました」
リナの事をちゃんと理解しているらしく、パワードスーツを叩いて、これを着ろと促す。
「それじゃ行くか」
「「「はい!!!!」」」
全員が着用を終わったのを確認してから、大型トレーラーの後部を開くと、そこに広がるのは何もない荒野。
敵がいれば、トリガーに掛けていた指を引く所であったが、敵はいない。
「シュライトさん、今一度確認願います。周辺に敵らしい影はありますか?」
『こちらシュライト、周辺には敵の様子はありません。リディ隊長、そのまま外に出て頂いて構いません』
「了解、これよりリディ、美優とリナが外に出ます。ミィオはトレーラー内で待機させています」
『了解』
大型トレーラーのカメラで、周辺に敵が隠れていないのを確認して貰ってから、三人は外に出るのであった。




