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帰郷36

「どうした?」



突然のトレーラーの停止に、美優は身構えてモニターを見るが、めぼしい物は一切映っていない。



「気のせいだったみたいッス……動かすッス」



「待て、エンジンを回したまま待機だ」



再びアクセルを踏み込んで、エンジンを吹かせようとしたのだが美優が止める。



「ちょっと待ってろ、リディさんに判断を仰いでくる」



「そこまでしなくても大丈夫じゃ……」



リナも居住区に行こうとする美優を止めようとするが、



「いや、お前達が反応したってのが良くない」



リナを止める声も聞かずにリディの所へと行ってしまう。



「行っちゃった……」



「そッスね」



ミィオがシートにもたれ掛かると、リナもシートに腕を乗せて顎も乗せる。



別に時間の掛かる話ではない、心配だというのなら行かせて、話を付けて貰えば良いだけの話で、美優が戻って来るのをのんびりと待っていると、



「……今のは何だったのでしょうか?」



モニターをマジマジと見つめていた凛が振り返る。



「何も…無いけど……」



「こう……「ざわざわ」ってしたスかね?」



「ざわざわですね……」



三人は見たのではない、嫌な感覚がしただけであった。



嫌な予感というのとは違うのだが、体が勝手に警戒をしたというのが一番近い表現かもしれない。



「敵がいますかね?」



「う~ん……どうだろう?」



「こんな見晴らしの良い場所スからね……」



ここは鳥かごの支配地域、RLの住処になるような森林は伐採されて、舗装まではされていないが地面は車両が通りやすくなるように整備はされている。



隠れようにも遮蔽物はどこにもないし、もしも遮蔽物を持ち込もうなら、それで逆に目立つ。



三人してモニターをぼんやりと眺めながら、リディさんの判断を待っていると、



「リナ、パワードスーツを着て外に出るぞ」



「外に出る?」



「周囲の警戒だ」



美優が戻って来たのは良いのだが、隣にいるのはシュライトで、



「運転は私がしますので、ミィオさんはパワージャケットを着て待機して下さい。凛ちゃんは、ここにいて」



ミィオの肩を叩いて運転席をを変わるように促す。

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