表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/33

帰郷18

目を叩く美優に、凜が『ギョッ』と驚きながらも、真正面から目線を合わせる。



「それって……義眼なんですか?」



「おぅよ、パワードスーツと連携する事も出来る優れ物さ」



見ただけでは義眼だと分からない程に、精巧な作りをしているそれは、リディが精魂と謝罪の気持ちを込めて作った物で、顔を近付けて『マジマジ』と見なければ義眼と言うのには気付けない。



「でもよ、勘違いしないでくれよな。母さんはアタシとミィオを担いで走ってくれたんだけどな、運悪く七節が伸ばした腕が、アタシだけに刺さったんだ」



「……痛くなかったんですか?」



「痛くは無かった……一瞬で意識が消えたからな……それに昔の事だから気にしなくて良いぞ……っと、アタシの事が聞きたきゃ後でだ、今はリディさんの話だ」



何と声を掛けたら良いのか分からないという、凜のとりとめのない無い言葉をしっかりと拾ってから、リディに会話の流れを返す。



「そうだな……アタシが創った七節には繫殖能力は与えていない。勝手に繁殖されて、自分の手に負えない状況にならないようにする為の、セーフティーを掛ける意味もあったからな」



「だったら、フアニに行っても七節はいないって事ですか?」



「もう一つのセーフティーに、半年程度で死ぬように細工は仕掛けてあった……が、命ってのは自分が思っている以上にしぶとい。外に逃げ出せた個体もいるかもしれない……」



「油断はするなという事ですね」



「それもそうなんだがな……」



「あのリディさん……ちょっと良いですか?」



「……何かに気付いたかリナ?」



ちょっと蚊帳の外になっていたリナであるが、それは話に付いていけなかったからではなく、リナの中でちょっとシミュレーションをしていたからであった。



リディとミィオが説明してくれた、鉄の棒のような体を持つ七節。



攻撃方法は銛で突くような鋭い突き……だけで、一度に大量に移送が出来るという利点は理解出来たが……



「アタシが本気を出したら、七節は壊滅出来ると思います」



リナにとっては、その七節はそんなに恐ろしい敵には思えなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ