コンプレックスと恋心
誰もが持ってるコンプレックス。それをどこで、どんな形で表すのか、年相応?それって本当の自分?
私がまだ少し若かった頃の色んな葛藤を書いた短編です。
私は身長170cm、スポーツをしていたので筋肉質な痩せ型体型。
女の子からしたらすらっとしててモデルみたい。と言われるようなそんな女子からの憧れが強く、私はいわゆるクールビューティな人とまわりからの印象付けをされていた。
でもそんな私の中身は外見とは裏腹に、ミニスカートやフリフリとしたブラウス、リボンやお花のような可愛いものが大好きだった。
外へ持っていくものや着ている服がボーイッシュになってしまうのは、一般的に売られているレディース服のサイズがそもそも合わないからで、仕方なくメンズファッションやオーバーサイズのストリートファッションをしていた。
家にある雑貨や化粧品たちは可愛く揃えているのに矛盾が多かった。
そんな時に出会ったのが竹下通りだった。
外国人観光客が溢れる中でカラフルで厚底を履いたメンズや、ぽっちゃりなロリータさん。背の低い執事さん。
そんな世界を見て、売っている服を見て、私の世界は一気に変わった。
観光地価格ではありながら私が着れるレディース服がある事に驚き、それにありがちであるはずの「似合う」という店員さんの声が何だか特別に聞こえた。
こんなに私が化粧を濃くして楽しく遊んでるのにボーイッシュなのが勿体なく感じてしまい、どんどん原宿や渋谷の個性に魅了されていった。
そして、制服を着ていた時代「キレイ」と言われていた私がいつの間にか「かわいい」になりたいと内面に思っていたことが学校の卒業とともに外へ飛び出してきた。
派手な髪の毛、派手な化粧、厚底ヒールを履いて歩く竹下通りがどんなに楽しかったことか。
すらっとした体型は変わらず、厚底ヒールを履くことで私はまるでモデルかのように竹下通りを歩くと周りの人達が振り返り、観光客は私を「The原宿」と写真を撮っていた。
事務所に入っていたわけでもないし、私の「好き」をこんなにも世界の人達が見てると思うととても楽しかった。
そして、私は街の人たちにナンパをされた。もちろん当時はマッチングアプリも使っていたし、飲み友達を作りたかったから軽い気持ちでいつも弾むように遊んでいた。
私の世界観や、表現を知って欲しい。もっと私があるべき姿を探したいと色んな人と話して今の彼氏との出会いがあった。
彼は鼻炎持ちなので匂いをあまり意識しないが、私の「キレイ」である為に使っていたボディークリームを家では好きな香りや甘酸っぱい恋愛なんかを想像しながら「かわいい」と思う気持ちが始まったきっかけのいちごの香りのするボディークリームをお風呂上がりの彼の家で塗ってみた。
今は色んな事もあったし、元の私でも無ければモチベーションも前より高くないし、年齢も重ねたのでそこまで可愛くないのは事実。
だけど、あの頃の「かわいい」を少しでも思い出したくて、何だか特別な気分になりたくて、彼からの「かわいい」を聞きたい気持ちで買ってみたボディークリーム。
私は一時かもしれないけど、幸せになりました。
私は確かに可愛いのが好き。人それぞれかわいいものは違うだろうけど、あのメーカーのあんな服が着てみたい。そんなことがいつか叶えばいいなと思っていながらも歳を重ねていって、前よりずっと元気もないですが、モチベーションを持つってとっても大切なんだなと書いてて改めて気がつくことが出来ました。
ほんの一時の楽しさを忘れないように心にしまっておこうかなと思います。




