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いつも通りの普通の日常

初めて小説を書きました。

私はタコを見た。いや実際にはタコを見たわけではなくてタコの触手のようなものを見た。それだけなら別になんともないんだけどそれが男の子の傘からニョキっと生えていたものだから一瞬自分がおかしくなって幻覚でも見てるのかと思ったけど何度見てもその触手は周りの景色とは不釣り合いなほどに不気味で神秘的でそこに存在してはいけないものだということだけは分かった。とにかく見つかる前にここから離れないと。「また来たの?」その言葉が届くと同時に私の胸には傘が刺さっていて身体から血が噴き出出ている瞬間を写真で撮ったらきっと一つの芸術作品にでもなるほど美しいだろうと場違いなことを思いながら私は死んでしまった。


「うわぁ!」目が覚めてしまった。喉はとてもカラカラで服は汗で肌にくっついて気持ちが悪い、しばらくして耳障りで聞いていると不安になるような音のアラームが部屋中に鳴り響いた。どうやら自分はアラームが鳴る直前に起きたようだ。悪夢を見たせいで機嫌が悪いのにそこにうるさいアラームが加わるのだから今の気分は最悪だ。アラームは自分が起きるためのものだからうるさいのなんて当たり前だしもしアラームの音が木々の擦れる音や鳥のさえずりだったとしたら私は白雪姫みたいに長い時間眠ったままだろう白雪姫と違うのは王子様が目覚めのキスをしてくれないところとかかな。私は顔を洗う。どうやら私にとっての王子様は冷水らしい、そろそろ意識がはっきりしてきたので、お姫様の夢を見るのはやめて現実に戻ってくる。悪夢を見た後に子供のような夢を見るのはダブルミーニングのような気がして少し面白かった。意味はよく知らないけど。

私はここ最近悪夢をよく見る。それは私が殺される夢、場所や時間は違うけれど最終的に同じ人に殺されるのだけは変わらない。

自分の夢のことなんて考えてもわからないので今日のことを考えないと。今日は七月十九日土曜日終業式だ。土曜日に学校行くのはめんどくさいけど3時間だし休日で多分電車は空いてるだろうから満員電車で不快な思いはしなくて済むのは土曜日登校の唯一の利点だろう。


「おっはよー!」学校に着いた私に声をかけてくれたの友達のみっちゃんだ。昔からの友達で気付いた時には一緒に遊んでいたから幼馴染と言っていいかも知れない。「明日から夏休み!しかも高校最後の夏休み!これは遊びまくるしかないよ!」「私たちは受験生なのに遊びまくって大学に落ちちゃったら目も当てられないよ」と一応釘を刺しておく「それは分かってるよ!けど少しくらい息抜きしても神様は許してくれる、気がする」「ほんとに少しだけなら許してくれるかも知れないけどどうせ全力で夏休みを楽しむつもりでしょ」そう言うと図星だったようでみっちゃんは目をきょろきょろさせながらいきなり「今日は二時間授業だから放課後どっか遊びに行こうよ」と話題を変えた。「今日はパスかな。溶けるほど暑いし、今すぐ倒れそうなほど眠いよ。涼しくて暖かみがある私が自由になれる唯一の場所に帰って昼寝でもしたいよ」

「今日も寝不足なの?それって最近見る夢と関係あるの?」「毎日悪夢を見るとかやんなっちゃうね」私が返事をする前にみっちゃんは勝手に結論付けて話を終わらせてしまった。「そうそう、そういえば最近」と言いかけたところでチャイムが鳴った「チャイムが鳴っちまったぜこの話は次の機会までお預けだぜ、さらばだ!」と今どき漫画でも見ないようなキザなセリフを吐いて自分の席に戻って行った。何を言おうとしてたんだろう?まあ終業式が終わったら聞けばいいか。めんどくさい終業式も終わりに差し掛かかり今日くらいは真面目に背筋を伸ばしてしっかり聞いとこうと思った私の意思も背筋も睡魔によって折られそうになっている頃「最近不審者の目撃が増えていますのでみなさんも夜遅くに出歩いたりしないでくださいもし見つけた場合にはすぐにその場から離れて学校や警察などに教えてください」と生活指導の先生が言った。私はなんで学校に教えるのだろうと思ったけれどそんな小さな疑問は膨大な眠気の前では意味もなく私は眠りに落ちてしまった。

「おっはよー!本日二度目の挨拶だね!」終業式が終わった私はいつもの良く言えば元気な悪く言えばうるさい挨拶で目が覚めた。元気な挨拶のおかげで少し機嫌が悪くなったのでうっすとバイトの店員のような適当挨拶が出てしまった。「ずっと寝てたねーまさか二時間ぶっとうしで寝続けるとは流石の私も予測できなかったぜ」あれ一時間しか寝てないかつもりだったのに二時間目も寝ちゃったのか。「そう言う話はいいから。チャイムが鳴る前に何を言おうととしてたの?」と寝癖がついてしまった髪を手ぐしで整えながら聞くと「あぁーそれはね最近不審者が出てるらしいよーって話」なんださっき先生が言ってた話だったのか。「どこだっけ?確か学校の近くでも目撃情報があったらしいよー」怖いから寄り道しないで家に帰らないとだねーとみっちゃんは話を続ける。「私も元々寄り道する予定はなかったしまっすぐ家に帰るよ」「私は本屋に寄ってから帰るから先に帰ってていいよー」さっき寄り道しないで家に帰るって言ったばかりなのにもう忘れちゃったのか。「じゃあ私は先に帰るね」バイバーイという挨拶を背中に受けながら私は家帰路に着いた。

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