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そりゃ、ここまで泣くよなぁ

 浮遊感がなくなってきた。でも、瞼は重たい。


 いや、重たいのは瞼だけではない。

 体も重たい。なんか、体に何かがくっついているような……。


 ような、ではないな。

 両側、俺の腕に何かが付いている。


 重たい瞼を無理やり開けると、暗い部屋。

 ふわふわした場所で横になっているのかな。


「ん〜……っ! えぇ……?」


 動けない理由がわかった。

 両腕に、アルカとリヒトが抱き着いている。


 これは、確かに動けないわなぁ。

 無理やり動くと二人を起こしてしまいそうだし……。


「――――――ん?」


 動けないでいると、羽をパタパタと動かしているリンクとスピリトの姿を発見。

 眉を下げ、俺を見下ろしていた。


 ”助けてくれ”


 そう、口パクで伝えると、スピリトが涙を浮かべ俺の顔に向かって突っ込んでっ――――――ぶっ!!!!


『ごしゅじんしゃまぁぁぁぁあああ!! 心配しましたぁぁぁぁああ!!!』

『ふ、ふん。私は特に心配していないけれど、貴方が起きてくれないと魔力が使えないのよ。だから、少しは喜んであげるわ』


 いや、ここでツンデレ発揮しなくていいから。


 つーか!! 涙や鼻水を流すスピリトが俺の顔にぐりぐりしてくるんだが、それを止めてくれ!


 きたないっつーの!! 動けねぇんだよこっちわ!!!


「ん…………え? カガミヤさん?」

「……っ、あ、カガミヤ!! 起きたのか!?」


 あ、拘束が解除された。た、助かった…………。


 顔にしがみ付いているスピリトを離すと、は、鼻水が……。きったない!!!!


「カガミヤさぁぁぁあああん!!!」

「カガミヤぁぁぁぁあああ!!!」

「ぐえっ!!!!」


 顔を拭くためティッシュを探していると、脳にまで響く叫び声がっ!!


 体を起こすと、またしても二人によって戻された。


 俺が寝ているのはおそらくベッドだとは思うんだけど、それすら確認できない程に、今の俺は動けない。


 引き剥がしたスピリトは俺の頭に、アルカは俺の左腕。

 リヒトは右腕にしがみ付いている。


 これ、どうすればいいんだよ。


 ――――――ガチャ


 お? ドアが開く音? 

 誰か来たらしいな、助けてくれ!!


「騒ぎ声が聞こえ駆けつけてみたら……。起きたらしいな」

「た、助けてくれ…………」

「しばらくはこのままでいいだろう……」


 あ、あれ? 声的にヒュース皇子だと思うんだけど、なんか、震えてる? 

 え、涙声ってやつじゃん。


 もしかして、あいつが? 

 いやいや、まさか。泣いてるなんてことないだろう。ありえないありえない。


「…………起きて、良かったぞ、チサト」

「あ、はい。ゴシンパイオカケシマシタ」


 泣いているな、泣いている。

 俺の目を隠し、泣いているのを隠そうとしている。

 …………これ、透視使ったら怒るかな。


 ………………。


 あぁぁぁぁぁああああ、誰か、助けてくれぇぇぇぇえええええ。


 ※


 俺が起きてから数十分、三人が泣きじゃくっていたから俺は動けず、ずっとベッドで横になる羽目となった。


 やっと、泣き止んだ三人は俺の周りに座り直す。


「はぁ……。きったねぇ」


 濡れたタオルを渡され顔を拭くことは出来たけど、服に付いた涙や鼻水はカピカピ。

 これ、洗濯できるのかなぁ。


 まだ涙を零している二人を他所に、周りを見回していると見覚えのない所だった。


「えっと、まずここはどこ?」


 豪華な部屋というのは、今の俺でも分かるけど……。


 俺が寝ていたのは、三人は寝れる大きなレースベッド、海の中だと思わせるような青い壁。


 魚や海藻の絵が描かれているから、マジで海の中みたい。


 窓も、スクリーンを利用しているのかな。

 海の中を映し出している。


 ここは確実に、セーラ村やグランド国ではない。

 一体俺は、気を失っている時にどこへ連れていかれたんだ?


「ここはっ――――――」


 ヒュース皇子が話し出してくれようとすると、音を立てドアが開かれた。


 ――――――ガチャッ


 開いたドアの方に顔を向けると、そこには一人の女性が立っていた。


 水色の、背中まで長い髪に、頭にはティアラ。水色のドレスを身に纏っていた。


 藍色の瞳は不安げに揺れ、コツコツと足音を鳴らしながら俺達の方へと近づいて来る。


「初めまして。(わたくし)はオスクリタ海底の姫、ロゼ・クラールといいます。以後、お見知りおきよ」

「あ、初めまして。俺は鏡谷知里。よろしくお願いします…………?」


 えらい美人かと思ったら、姫だったのか。納得。

 って、なぜオスクリタ海底の姫が突如ここに現れるんだ? ここはどこだ?


「貴方はここ数週間、一度も目を覚まさなかったのです。怪我などをしているようには見えなかった為、原因が魔力の枯渇ではないかということで、私の家にご招待させていただきました」


 え、ご招待という事は、つまりここは、姫の家? いや、お城?


 な、なるほどな。それを聞いてまたしても納得。


 驚くところは沢山あるが、ひとまず……。

 俺、数週間も寝てたの?

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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