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まじでここから大きな戦闘は勘弁してくれ!!

「理事長!! 早く戻れ!!」


 叫んだが、遅かった。

 黒いローブの人物が一人、一瞬のうちに理事長の背後に回る。


 ――――ザシュ


「ゴフッ!」


 理事長の腹部を、大きな()()()が貫いた。

 …………水の、爪??


「アクア!?」


 黒いローブのフードを取ると、そこにいたのはアクアだった。

 そういえば、それどころではなかったにしろ、アクアの姿を見ていなかった。


 まさか、管理者に出戻りしたのか??


「――――どういうつもり、ウズルイフ」


 上に残っているもう一人の管理者に、アマリアが声を張り上げた。

 瞬間、ここ一帯に笑い声が響き渡る。


「アーハハハハハハハハハハハ!!!! 久しぶりだなー!! 俺のおもちゃのアマリア君」


 最悪だ、何でこいつがこんな所にいやがる。

 いや、今はとりあえず理事長だ。


alawater(アーラ・ワーター)


 再度、背中に水の翼を作り、アクアに刺されている理事長へと飛ぶ。

 アクアは笑みを浮かべながら、俺を見た。


「アクア、そいつを返してくれるか?」


 聞いても、アクアは笑みを浮かべて俺を見るだけ。

 なにも話さない、口にしない。


 ――――おかしくないか?


 敵だった時のアクアは、おしゃべりだった気がする。

 味方になってからも話すのが大好きみたいだし、こんなにだんまりを決め込むのっておかしい。


 ウズルイフに命令されている?

 でも、出戻りも考えにくいし、そもそもアクアが俺達を裏切るとは思えない。


 だって、アクアはアマリアを慕っているし、管理者に居場所がないと悲観していた。


 それなのに、こんな形で俺達を裏切るなんてこと、あるか?


「…………」

「えっ、わっ!?」


 アクアが無言で俺に理事長を投げた。

 ちょっと、危ないだろ!?


「えっ? 待て待て待て!?!?」


 アクアの右手に魔力を込められる。

 アクアみたいな大量の魔力を込められた魔法をこんな所で放たれたら、流石に防ぎようがないぞ!?


 ――――バンバン!!


 下から銃声!!

 アクアに向けて弾丸が放たれた。


 気が逸れたのか、魔力が霧散し放たれずに済んだ。

 下からは、ソフィアが銃口を上に向けている。


「おー、一度殺されかけているのに銃口を向ける勇気はあるんだなぁ。さすが、元殺し屋さんやぁ~」

「ウズルイフ、今は僕に集中してもらいたいな」

「んー?? めんどくせー。おもちゃは、おもちゃなりに静かにしてろよなぁ~」

「ガキかよ」

「ガキでも、なんでもいいんだよぉ~」


 ウズルイフは、近づいて来たアマリアに舌打ちを零しつつも、へらへらとしていた。


 まずい、相当にまずいぞ。


「ゴホッ」

「っ、リヒト!!」


 理事長が血を吐く、相当に深い傷だし、速く治さないと死んでしまう。

 リヒトを呼ぶと、すぐに飛んできた。


「理事長をまず安全な場所に移動させてくれ。そして、出来る限りでいいから傷を治してくれ」

「わかりました」


 すぐにリヒトが理事長を受け取り――――大丈夫かな。

 渡した瞬間、ズシンと重さを感じたらしく「うっ」とうめき声を上げていた。


「大丈夫、か?」

「大丈夫、です!!!」


 お、おぉ。

 強きに言い切って、フラフラしながらも地上へと向かう。


 その後ろをアクアが笑みを浮かべたまま追いかけようとした。

 狙いは理事長か?


flameblade(フレイム・ブレード)


 炎の刃を放ち、アクアを牽制した。

 すぐに俺を見る。


「…………」


 やっぱり、変だ。

 アクアが一言も話さないのは、違和感しかない。


「――――アクア、じゃないのか?」


 呟くと、それに反応したように、アクアが右手を上にあげた。

 瞬間、魔力が急速に集まり、大きなacqua(アクア)を作り出した。


「そういえば、さっきまでのロゼ姫と同じ感じがするな……」


 さっきのロゼ姫も、一切話さなかった。

 魔法も唱えず、放っていた。


 その状態と同じだ。

 でも、おかしい。


 だって、魔石は壊したはずだし、クティは捕らえた。

 なぜ、アクアがロゼ姫と同じ状態に??


 わからずにいると、アクアが魔法を俺に向けて放り投げた。

 こんな巨大な水魔法、今の俺が止められるわけないだろ!?


「どうしろってんだよおぉ!!!」


 すると、指輪が光出した。


『唱えてください』

「よくわからんけど分かった!! |siege flameシージュ・フレイム


 魔導書をアビリティが操り、俺の目の前で開いた。

 文字が光っていたから、とりあえず読む。


 え、でも、今唱えた魔法って炎の檻だろ?

 なんで今、炎の檻を出したんだ??


 よくわからず出すと、アクアが出した水の魔法を、炎の檻が包み込んだ。

 ドカンと、炎の檻でacqua(アクア)をせき止めたけど、長くはもたないよ!?


「この後どうすればいいんだよ!!」

『問題ありません。来てほしくありませんが、来てしまったので』

「え?」


 よくわからずにいると、上から強い魔力を感じた。


「――――|acostarsesomniumアコスタルセ・ソムニウム

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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