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チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします  作者: 文月朔夜
第二章 オスクリタ海底

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マジで勘弁してくれよぉぉぉおお!

 なんか危ない匂いのする執事だが、王と話したのはこいつで間違いないはずだ。

 なら、直接聞くか。


「執事のグレール。いくつか質問したい。答えてくれるか?」

「ロゼ姫の許可があれば」


 忠誠心の塊か。

 めんどくさいが、信用はできる。


 ロゼ姫を見ると、すぐに頷いた。


「すべての質問に答えなさい、グレール」

「承知しました」


 ……よし。

 話せるな。


「まず確認。グランド国王と話したのはお前で間違いないか?」

「はい」

「今後の動きは?」

「婚約破棄について、まず王妃にお話を」

「話、通じるのか?」

「……工夫をすれば」


 目を逸らしたな?

 その“工夫”が怖いんだが?


「あ、あの」


 アルカが遠慮がちに手を挙げる。


 やめろ。

 嫌な予感しかしない。


 頼む、余計なこと言うな。


「もし困っているなら、俺達も手を貸せたらと……です」


 ほら来た。

 自ら地雷原に突撃するタイプ。


「それは助かりますが、よろしいのですか?」

「だ、大丈夫だ! です! ただ……その……報酬を……です」


 何でこっち見る。

 だが――


「報酬はご用意します」

「いくらだ?」

「それは王と要相談です」

「いくらは堅い?」

「…………話し合いだけなので、五十万くらいが限度かと」


 話し合いだけで五十万、か。

 ん、ま、まぁ。Bランクダンジョンで百万だもんな。

 命を懸けた依頼で百万。


 話し合いで、その半額の五十万。ま、まぁ。うん、妥当か……。


「で、さっきの“工夫”って?」

「チサト様が王妃に直接お話されれば問題ありません」

「普通に?」

「はい。気力と、襲われる覚悟があれば」

「は?」


 空気が一瞬止まる。


「何に襲われるの?」

「……色々なものに」


 怖い怖い怖い怖い。


「やることは話し合いのみです。それ以外は……逃走準備を」

「だから、何から逃げるんだよ!?」

「詳細は後ほど。ですが、最短です」


 嫌な予感しかしない。


 説明を聞く

 ――うん。


 無理。


 絶対に嫌。


「ものすごく嫌そうな顔をされていますね」

「嫌だもん」

「一時の恥です」

「俺の尊厳は!?」

「保証しかねます」


 その内容の五十万なんて認めねぇよぉぉお!

 Sランクダンジョンを攻略した時のような二百万よこせよぉぉお!!


 勘弁してくれぇぇぇぇぇぇ!!


 ※


 俺達は、始まりの村――セーラ村へ戻ってきた。


「婚約は大丈夫なのか? こんな所に来て」

「問題ない。それより今回の件、絶対終わってない。もやもやのままは嫌だ」


 別に逃げているわけじゃない。

 グレールの作戦から逃げたわけじゃない。


 断じてない。


 ただ、フェアズの動向が気になるだけだ。

 警戒したいだけだ。


 逃げてない!!


 後ろでアルカとリヒトが顔を見合わせるな。

 ギルドに入った瞬間――


「貴方は!! あの!! イケメン冒険者カガミヤチサトさん!!」


 思い出した。


 最悪。


 受付嬢が身を乗り出し、目を輝かせている。


「もう会えないと思っていました!! ありがとうございます!!」

「アルカ、帰ろう。今すぐ」

「思い出したな。ここはカガミヤ最大の天敵がいる場所だったな」

「撤退だ」


 逃げようとしたら、ローブを掴まれる。


「待て! 聞くことがあるだろう!」


 くそ。


 リヒトは静観。

 賢い。


 俺はアルカの後ろに隠れながら前進。


 近づくほどに、受付嬢の目がキラキラする。


 無理だ。


「さぁ! お話しましょう! カフェでも!!」

「アルカ、後は任せた」

「死にそうな顔をするな! しっかりしろカガミヤ!!」


 その瞬間、奥の扉が開く。


「来ると思っていたよ、知里」

「あ、アマ――」

「アマリア様ぁぁぁぁぁ!!」


 受付嬢がミサイルのように飛ぶ。

 アマリアはひらりと回避。


 何事もなかった顔でこちらへ。

 適応力が化け物。


「お前も大変だな」

「君ほどじゃないよ」


 ※


 アマリアのおかげで、無事に奥の部屋へ。


 懐かしい簡素な部屋。


 落ち着く。


 椅子に座ると、アマリアが先に口を開いた。


「ここに来た理由は、僕でしょ?」

「もしかして、待ってた?」

「そうだよ」


 即答。

 監視されてる、確定。


 ローブをまさぐるけど、なにもない、よな?


「監視はしてるけど細工はしてないよ。遠くから見てるだけ」

「それも嫌なんだが?」

「プライベートは見てない」

「絶対だな?」

「君が冒険してる時だけだよ」


 ……微妙。


「時間がない、本題に入らせてもらうよ。君が気にしているのは、フェアズの件でしょ?」

「ああ。死んでないよな?」

「死んでない。危険だったけど」


 よし。

 危険だろうと何だろうと、生きているのならいい。


「居場所は?」

「分からない。勘でしか言えない」


 本当に勘か?


「透視しようとしても無駄だよ。僕には効かない」


 ちっ。


「弱点は?」

「答えると思う?」


 ぐっ、正論。


「じゃあ何かくれ。なんでもいい、いい情報、面白い情報、ためになる情報、なんでも」


 とりあえず、小さな情報が大きな結果を生むかもしれないし、そこを聞けたらいいわ。


「面白い情報、か。……フェアズと僕が元恋人同士、とか?」


 …………。


 理解に時間がかかる。


 アルカを見る。

 リヒトを見る。


 再起動。


「「「はぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!?」」」


 元恋人!?

 神に恋人概念あるの!?


 いや、でも、気になるけどそれ、今関係ない。


「他に――」

「もっとそこ詳しく!!」


 リヒト食いついた。

 顔が赤い。


 アマリア、楽しそうだな。

 絶対わざとだろ。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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