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まさかの事態

 アマリアは、一部始終をクインから聞いた。


 聞いている時から苦い顔を浮かべていたアマリアは、最後まで聞くと我慢できず深いため息を吐き、頭を抱えた。


「えぇっと、なんていうか。うちのエトワールがごめん。……いや、僕のってわけではないんだけど、なんかごめん」

「いえ、あのお方の手綱を引くのは難しいかと思いますので」


 頭を抱えているアマリアを見て、クインもエトワールの言動と行動を思い返し、ため息を吐いた。


「まぁ、エトワールの件はいいや。とりあえず、ここで修行が行われていたんだね。でも、肝心の二人は?」

「二人ではなく、四人です。生徒の中でもう一人、エトワールさんに巻き込まれた方がおります。それと、引率ついでに、教師の中で一番戦闘意欲が高い人物を送っております」


「へ~」と、アマリアは何とも言えない顔を浮かべつつ、抜けた返事をした。


「それでは、ご案内します」

「お願い」


 クインが上へと上がると、そこには一つの扉があった。


 でも、その扉は壊されており、粉々。

 奥には何も続いておらず、奥の景色が見えていた。


 そんな、無残な姿になっている扉を見て、クインは顔を青くし、その場に膝を着いてしまった。


「ま、まさか。この扉が壊されるなど……」


 破片を拾いあげながら、呟く。その声は震えており、困惑しているのは見て取れる。


 そんなクインの隣に移動し、アマリアは顎に手を置き考え込んだ。


「――――魔獣はここまで来ていないと思うし、他に荒らされた形跡もない。この扉だけが、故意に壊されているのが腑に落ちないね」

「そう、ですね。それより、アマリア様。もしかしたら、リヒトさん達がこの中に閉じ込められているかもしれませんよ。出入り口であるこの扉が壊されているので」


 クインが言うと、アマリアは片眉を上げ「なんだって?」と彼女を見た。


「壊されたら、どうすることも出来ないの?」

「今まで壊されたことがないため、わかりません。修繕すれば扉自体は使えるようになるかもしれませんが、中にいる人達が無事に出てきてくれるか……」

「そうなんだね……」


 事態はかなり深刻になっている。

 仲間とも合流が出来ていない今、アマリアが出来る手は少ない。


 眉を顰め、何とかできないか考え込むが、そもそもこの空間がどのような設計になっているのかわからないため、いい案が思いつかない。


「――――まず、この扉を壊した人物を探す必要があるね。それに、こんな事態に引き起こした人物と、その理由も探らなければならない。とりあえず、僕は仲間との合流を優先してもいいかな。さすがに一人でここまで大きなことを収集つけるのはきつい」


 アマリアが言うが、クインは苦虫を潰したような顔を浮かべた。


「そんな時間はありません。それに、我々が離れている間に、この場が襲撃されてしまえばこの学校がなくなってしまいます。なので、アマリア様にはここを守っていただきたいのです」

「でも、僕の魔法はサポート型なんだ。一人、チート魔力を持っている攻撃特化型の仲間が学校内にいるのはわかっている。合流した方が安心だと思うけど?」

「駄目です。ここをお守りください」


 クインは、一歩も引かない。

 アマリアは深い溜息を吐き、天井を見上げた。


「知里はどこまで行っているかな。離れすぎないようにお願いね。こっちは、身動き取れないんだからさ」


 ※


「――――まじで、この空間、どうなってんだ?」

「わからん……」


 今迄、何度かトラップを発動させてみたが、まったく脱出方法がわからない。


 時間稼ぎがメインだとしたら、脱出の鍵は絶対に見せないようになっているのかも。


 でも、それだと、詰んだな。

 どうすれば……。


「アビリティからは、何かいい案はないのか?」

「確かに、聞いてみるか。おい、アビリティ」


 呼ぶと、指輪が光った。

 良かった、反応があった。


『こちらの空間は、魔力の集合体で生成されているか、なにかに包まれているような場所です。どちらも魔力が関係しているため、こちらも魔力でぶつかりあえばいいと思います』

「魔力でぶつかり合う?」


 つーか、そんな案が出ているのであれば、なんで最初から言ってくれないんだよ。


 早く言ってくれたら、その作戦をすぐに実行できたのに。


『魔力で勝つという、今までと同じです。ですが、魔力で魔法を生成し放つのではなく、結界に直接魔力を送り込む形になるかと思います』

「そうなのか?」

『魔法を放つと、結界も攻撃態勢を作る可能性があります。そうなると、トラップの数が増えて動きにくくなってしまいます。その可能性を少なくするために、魔力を直接注ぐ形の方がいいと思います』


 しっかりと考えられているんだな。


「んじゃ、早速やってみるか」

『お待ちください』


 俺が気持ちの悪い結界に触れようとすると、アビリティが止めた。


 な、なんだよ。


『魔力を注ぐ際は、ゆっくりでお願いします。いきなり大量の魔力を送り込むと、またしてもトラップが発動する可能性があります』

「めんどくせぇ」

『危険な可能性は一つでも排除しておくべきです』

「へいへい」


 まぁ、そうだよな。

 少しでも可能性があるのなら排除し、安全な道から行きたい。


 まじで、アマリアとの訓練がこんなにも活かされるとは思わなかったが、正直マジで助かった。


「んじゃ、魔力のコントロール、頑張りますか」


 魔力を少しも無駄にしないように、気を付けます。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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