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考えながら戦闘をしなければ誰かの負担になってしまう!

 ――――――――ドンッ!! ドンッ!!


 塞き止められている水が手の形を作り、私のlehrd(レールド)を壊そうと叩いて来る。


 振動が強くて、長くは持たせられない。


「水だから幻想魔法も通じねぇし、炎なんてさっきみたいに呑み込まれて終わり、か。本体が別にいるはずだし、それを見つけだすのを優先して考えた方がいいだろうな」

「そうだね。それも少し難しいけど」


 ビジョンさんとエトワールさんが話している間に、私はキロンニス先生から降ろされた。


「ありがとうございました」

「死なねぇようにするのが引率だからな」


 キロンニス先生は、本当は優しい先生なんだよなぁ。

 口調と態度が怖いだけで。


「魔力探知、私そこまで得意じゃないんだよねぇ」

「でも、エトワールさん、学校内にうろついていた魔獣の場所も見つけていましたよね?」

「魔力を探知は出来るよ? でも、魔力の中から特定の魔力を見つけるのが苦手なの。魔力は、もう魔力なんだから、分けるのは難しいよ」


 そ、そういうものなんだ。

 でも、エトワールさんが言っている意味も分かる。


 砂の中から特定の石を見つけ出すようなもんだもんね。

 確かに、それは難しい。


「一人が魔力探知に集中して、他の奴らでヒュドールを相手にするのはどうだ?」

「一番無難な作戦だけど、仮に誰が感知する? 誰が得意?」


 ……………………誰も手を上げない。

 私も、魔力探知が得意ではないから手を上げられない……。


「…………俺がやる」

「ビジョンさん、出来るんですか?」

「誰もやらねぇならやるしかないだろう。それとも、おめぇがやるか?」

「よろしくお願いします」

「へいへい」


 でも、ビジョンさんが魔力探知している時は、私達がヒュドールを足止めしないといけなんだよね。


 難しいけど、やるしかない。


「それじゃ、ビジョンは後ろに下がっていてもらってもいい? 何かあった時のために。キロンニス先生も」


 二人は頷き、出入り口付近まで下がった。

 エトワールさんが私を見て、強気な笑みを浮かべる。


「やるわよ、リヒトちゃん。女の底力、見せつけてやりましょう!」

「はい!!」


 って、元気に返事をしたはいいけど、この後どうすればいいの!?


「リヒトちゃんは何度でもいいから、氷魔法を出すのを意識してみて! 水魔法より、心を冷たくするの!」

「心を冷たくって…………」


 それって、どういう感じにすればいいの!?

 私が困惑していると、エトワールさんが走り出した。


 同時にシールドが破れ、波が襲って来る。


「|acostarse・somniumアコスタルセ・ソムニウム!」


 波の横を通り抜ける際に、少しだけ水に触れ魔法を発動した。


 少しだけ動きを止めたけど、すぐに水が地面へと入り込み姿を消した。


 その後すぐ、最初に現れた最初の場所で姿を現した。


「強制睡眠にはならないみたいだけど、ほんの少しはバフは効くらしいね。でも、地面に潜ると回復してしまうみたいだ」


 エトワールさんが分析している中、私は氷魔法を発動するのに集中する。


「――――frost(フロスト)!!」


 もう一度、グレールさんが魔法を放つ時を意識して発動してみる。

 魔力は杖に込めているし、流れも感じる。


 それなのに、出ない。

 魔法が、出てくれない。


「魔法の流れじゃなくて、付き出す感じにしてみろ!!」

「えっ、突き出す感じ??」


 キロンニス先生が後ろからアドバイスをしてくれたけど、全然わからない!!


 突き出す感じ? 突きの構えをすればいいの??


「えぇっと、こんな感じかな」


 今迄は上に掲げる感じにしてみたけど、今回は杖の持ち方も変えてみる。


 突きの構え。

 確かに、グレールさんも突くような動きをしていた気がする。


frost(フロスト)!!」


 今度は突く感じに魔法を発動してみた。

 けど、結果は同じ。なにも発動しなかった。


「リヒトちゃん!! ヒュドールがそっち行ったよ!!」

「えっ? キャァァァァァアア!!!」


 こっちに波が来ていたー!!

 波の道から逸れるように全力で駆け出し、避けたけど水がかかってしまった。


 服が塗れた。

 これ、大丈夫だよね?

 なんか、バフか何かをかけられていたら嫌なんだけど……。


 匂いは、大丈夫そう。


「|bevelen・somniumブヴェールン・ソムニウム!!」


 エトワールさんがまた、今度は違う魔法を唱えた。


 けど、さっきの魔法より効果は薄いみたいで、波の動きが少しだけ止まっただけだった。


「地面に入るまでもないってことか。やっぱり、強制睡眠の方が発動条件がむずかしい分強力だし、当然か」


 エトワールさんもいろんな魔法を唱えて、一番効果的なものを探している。

 私も、早く氷の魔法を放てるようにしないと!!


 それに、エトワールさんにばかり負担もかけられない。


 私も、氷魔法を放つ以外を考えながら戦闘に参加しないと!!

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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