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私も何かやりたいけど、怖いものは怖いんです

 私達は余裕で潜れるけど、ワイバーンは体が大きい分、穴を潜れない。


 ブレス攻撃してきた時はびっくりしたけど、それはビジョンさんのflame(フレイム)で霧散した。


 そこからは、私達の動きを伺うように周りを飛び回るだけ。

 

 ワイバーンに関しては、なにか刺激を与えなければ問題は無いと思って良さそう?


 それで、私達は奥まで来たけど、他に続く道がない。


「────なるほど、謎解きね。ここの穴以外にも、ワイバーンが飛び回っている広場に穴があるか確認したいなぁ。でも、難しいかなぁ」

「一気に拘束も出来ませんしね。ひとまず、ここにトラップがないかを探しませんか? ゴブリンが現れたということは、細工があってもおかしくありませんよ」

「それもそうだねぇ~」


 三人はその場から三か所に分かれて、何か気になる物がないか探し始めた。


 まず、私は壁を探ってみる。

 けど、さっきまで歩いていた場所と変わらない。


 地面も同じ、触った感じ違和感も無い。


 どこかに扉を開くためのボタンがあるのか、隠しスイッチがどこかに埋め込まれていて扉が開く仕組みなのか。


 コンコンと、色んな所の壁を軽く叩いてみるけど、音は変わらない。

 地面も叩いてみるけど、変わらない。


 天井は――――高すぎて触れないなぁ。

 前みたいに魔法陣があったらなぁという気持ちもあったけど、ない。


 細工、ここにはないのかなぁ?

 振り返ってみると、エトワールさんとビジョンさんも険しい顔を浮かべていた。


 私と同じで何も見つけられていないみたい。

 うーん、どうすればいいんだろう。


 なにかの魔法で反応するとか?

 でも、それだと属性が限られるし、難しいか。


「…………おい、エトワール。何か見つかったか?」

「いーえ。なにもないわねぇ。属性魔法で反応するのか。他に通路があったのか、かな」


 やっぱり、エトワールさん達の方にも何もないんだぁ。


「んー。なんか、ワイバーンが鍵になる気がするんだよなぁ」

「ワイバーンですか?」

「そうそう」


 言いながら、エトワールさんがワイバーンが飛び交う方向を見た。

 色んな属性のワイバーンが飛び交う広場。


 あのワイバーン達は、邪魔してくるだけの存在じゃないってこと?


「邪魔をするだけなら、色んな属性のワイバーンを用意する必要はないはずなんだよね。トラップを沢山準備すればいい。でも、あそこまで大きな広場を準備して、ワイバーンまで用意して来た。絶対に何かあると思うんだよねぇ〜」


 楽しそうに笑っているエトワールさんが少し怖い。なにか企んでない?


「まさかだと思うが、ワイバーンのどれかの属性で奥まで続く道が現れるとか言い出すんじゃないよな?」

「そのまさかだよ。だって、それ以外にワイバーンをあそこまで用意する理由がない」


 ワイバーンを用意する理由まで考えて攻略しないといけないんだ。

 難しすぎる……。


 でも、そんなことがあるのなら、まず属性を見極めないといけないよね。


「ワイバーンの属性は、どうやって見極めんだ?」

「何かあると思うんだよねぇ、そのヒントが」

「でも、なにもありませんでしたよ?」


 みんなでこの小さな穴の中を見てみたけど、なにもなかった。

 見落としがあるのかな。


「この穴だけで完結するとは限らない。ちょっと、試しに穴の外を見てみよう」

「え?」


 エトワールさんは、なんのためらいもなく穴の外へと向かう。

 その先には、ワイバーンが飛び回っている。


 だ、大丈夫なのか?


 怯えながら見ていると、エトワールさんは穴から顔を出した。

 左右を見て、探ってれている。


 何かあってください、本当に。


「おい、お前らは行かなくていいのか?」

「え?」

「これは、正直お前らにとってはいい経験になる場所だぞ。あいつに経験はもういらん。任せっきりでいいのか?」


 キロンニス先生にそんなことを問いかけられた。

 そんなこと言われても、正直言って怖い。


 ワイバーンがたくさん飛んでいる広場に顔を出している状態でしょ?

 無理無理、顔が落ちちゃうよ。


「うん、わかった」


 そんな話をしていると、エトワールさんが私達の方へとニコニコしながら戻ってきた。


「何かありました?」

「うん。気になるものはあったけど、私では無理ね」

「え、どうしてですか?」


 聞くと、エトワールさんが怪しい笑みを浮かべ私を見た。


「うんとね。外を見ると、隣に穴があるっぽいんだよね。そこに行きたい感じ。多分、ここは外れの間。当たりの間が他にあるように思えるの。他にも穴があったし」

「あてずっぽうってこと?」

「まぁ、そうなるねぇ。細道になんかヒントがあったかもしれないけど、崩れちゃったしどうする事も出来ないんだよねぇ」


 エトワールさんの言う通り、あの細道はワイバーンによって壊されてしまった。

 ヒントがあったと思うと、悲しいなぁ。


「まずは、隣に移動しよう。文字までは見えないけど、看板はあるみたい。そこにヒントがあるんじゃないかな」

「でも、どうやって行くんだよ。また、空を飛んで行くのか?」

「それだと、ワイバーンに気づかれる。出来れば壁を伝って行きたいなぁ」


 そういえば、なんでさっきはエトワールさんに攻撃しなかったんだろう。


 ワイバーンは私達が見えているはず。

 なのに、穴から顔を出したエトワールさんに興味を示さなかった。


 なにか理由があるの??

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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