期待させて落さないでください!
ひとまず、試験は来週。
それまでに、もっと攻撃魔法の質を上げれば問題はないはず。
今日は、一時間目の体力つくりが終われば実技の授業。それに、先生はキロンニス先生。話しやすいし、聞けば教えてくれる。
見た目は怖いけど、優しさが伝わってくるから、教師の中では一番好き。
「ふー!! 今日も走った走った」
五キロは、最初はきつかったけれど、今は普通に走り切ることが出来るようになった。
今まで、体力がお化けのようにあるアルカに付き合ってきたかいがあるなぁ~。
ちなみに、エトワールさんは体力つくりが一
番苦手な授業らしく、いつも最後尾を走っていいる。
私は最初の方にゴールするからエトワールさんがどんな感じに走っているのかわからないけれど、たぶん普通に走ってはいないんだろうなぁ。
気づかれない程度に魔法を使って、うまく楽していそうな感じがする。
タオルで汗を拭きながら水分補給。
この時間は結構好き。周りと話せないのがいつも悲しいけれど。
「疲れたね~とかの会話だけでもしたいよ~」
疲れている時に一人は結構辛い。とほほ……。
「おい」
「え、あ、キロンニス先生?」
なんか、急に後ろからキロンニス先生から声をかけられた。
え、私、何かをやらかしてしまったの?
でも、いつも通りの行動しかしてない……。
「顔を青くするな。お前は何もしてねぇよ」
「そ、それなら、あ、あの、ななな、なにか?」
優しいとはわかるけれど、それは授業の中のみ。
普段は話しかけられないし、キロンニス先生本人も、あまり人と関わろうとしていない印象。
そんな人が授業以外で声をかけてくるなんて普通に怖いんですけど!?
怖がっていると、キロンニス先生がため息を吐いてしまった。
な、なんで!?
「お前、来週は大丈夫なのか?」
「…………」
「大丈夫ではなさそうだな」
大丈夫なわけないじゃないですか。
せっかく走って気持ちよくなったのに、ここで突き落とさなくても……。
「今日の授業は実技だ。浮遊魔法を取得してもらおうと考えていたんだが、攻撃魔法の方がいいか?」
「え? 浮遊魔法?」
「あぁ」
浮遊魔法は、欲しい。
空、飛びたい。
けど、浮遊魔法は飛んでいる時は常に魔力を消費するから、余り戦闘には適さないと聞いたことがある。
それなら、攻撃魔法を学びたい気持ちがある。
「まぁ、お前が攻撃魔法と答えても、今日は浮遊魔法を教えるけどな」
「なら、なんで聞いたんですか!!」
ちょっ、笑いながら去らないでくださいよ!!
もう、なんのために来たんですか……。
無駄に期待させるなんてずるいです!
でも、浮遊魔法も気になってはいたし、楽しみではある。
それに、魔力消費も微弱なはず。
「…………使い方次第では、戦闘でも使えるかも」
どんな魔法でも、使い方によっては戦闘で使える。
浮遊魔法は、飛んでいるモンスターでも、飛ばないモンスターでもこっちが有利に戦えるようになる。
よし、次の授業も頑張るぞ!!
※
「そんじゃ、今日は浮遊魔法について学んでもらうぞ。まず、物は動かせるか?」
当たり前のように物を動かせるかと聞いて来るキロンニス先生に答える人はいない。
だって、どういうこと? 物を動かせる?
流れ的に魔法でって事だよね?
いや、え?
「意味が分かってねぇか。こういうことだ」
言いながらキロンニス先生が少し遠くにある石に手を伸ばした。
すると、微かに魔力を感じ始めた。
数秒待っていると、少し離れているはずの石がカタカタと揺れ始めた。
生徒全員が動揺する。
「ほれ」
っ! い、石が、動いた?
キロンニス先生の手に、吸い込まれた!
これって、カガミヤさんが水を操った時と同じ?
相手の魔力より量が多ければ、主導権を握れる。
つまり、今、キロンニス先生は石に纏っていた魔力の主導権を握り、石を自分の方へと引き寄せたってこと!?
…………いや、石って、魔力、あるの?
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