表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

543/645

なんか、よく分からん空気で返答に困っちまう

「お前は、頭を使うより、体に覚えさせた方がいい」

「は、はい」


 き、緊張するな。

 自分でお願いしといてだが、何が来るのか少し怖くなってきた。


「まずは、お前の自覚していない部分をハッキリさせる」

「はい?」


 ――――えっ?


 ガンッ!!!


 ソフィアが消えた。かと思えば、急に拳が目の前に。

 咄嗟に両腕で防げたが、なんだよ、急に。


 せめて、説明の一つでもしてくれよ!!


「わかったか?」

「な、なにが、だよ……」

「今、お前は俺の攻撃を咄嗟に防いだ。これが咄嗟の行動。触覚が鋭いんだろう」


 拳を下ろし、ソフィアが距離を取る。

 わ、悪いが、何を言っているのか、言いたいのかわからん……。


「ソフィアさんソフィアさん」

「なんだ」

「兄ちゃんと同じように接しては駄目らしいっすよ」


 アンキが俺の方を指さし、ソフィアも俺を見る。


「…………阿保面」

「わかんねーんだもん!! 何を言いたいのか、わかんねぇーんだもん!」


 難しい話し方はやめてくれよ!

 俺は、カガミヤみたいに理解力高くねぇ―んだよ!!


「…………悪かった」

「別に、謝らなくてもいいけどよ………」


 なんか、謝られると、それはそれで複雑だな。


「お前は、反射神経と、触覚が人並み外れている。魔力の方は俺にはわからんが、一般の奴らよりあるだろう。黒髪程ではないが」

「カガミヤと比べられるのは苦しいっつーの…………」


 あれ、さっきまで大人しくしていたアクアがこっちに向かってきた。


「魔力なら私がわかりますよ~」

「そうか。こいつはどんな感じだ?」

「そうですね~」


 アクアにまじまじ見られる。

 なんか、緊張するなぁ~……。


「ソフィアの言う通り、魔力量は普通の人より多いですねぇ~。ですがぁ、知里ほどの魔力はありませ〜ん」


 だから、比べる人がおかしいってーの。


「わかった。それなら、暗殺術を教える方向性でよさそうだな。それと、格闘術。主に、接近戦を強くする」

「それだと、チーム的にもいいバランスになりますねぇ〜。知里は接近戦が苦手みたいですし〜。補える関係性、いいですねぇ〜」


 アクアが何故か頬を染めてヨダレ垂らしている。何を想像しているんだ?


「アルカが強くなったら、私も強い人と戦える。もっと、もっと楽しい戦闘が、できる!」


 俺、強くなったらアクアと戦わないといけないのか?!


 そ、そんなのきついぞ?! 絶対に無理だ!


「戦闘狂の言う通り、お前には黒髪の弱い部分を補う役割が一番適任だ」

「わ、分かった……。多分」


 なんか、すごい空気。

 こんな、ある意味すごい人達にカガミヤは囲まれていたいのか、すごい。


「あほ面やろう」

「その呼び方はやめてくれ、なんか、悲しい……」

「なら、餓鬼」

「他の呼び方に!!」

「……茶髪」


 俺、アホとかガキ以外の特徴が、髪しかないのか……。


 まぁ、今までの呼び方に比べると、まぁ……。


「返答がないのなら、茶髪で進めさせてもらう」

「名前は……」

「茶髪、俺もボランティアで修行を付けるわけじゃねぇ。俺にも付き合ってもらうぞ」


 絶対に名前では呼ばないよなぁ……。

 もう、いいけど……。


「えぇっと、俺は何をすればいいんだ?」

「俺の武器を試す的になってもらう。まず、接近戦のレベルを上げてから細かい技を教える」


 レベル? 武器? 

 あ、エヴリンが手に持っている弓のことか?


 確か、カガミヤと戦った時に、拳にも巻きついた中距離、接近戦、どちらも行ける武器だよな。


 えっ、俺が的?


「いいだろ? 拒否はさせないけどな」

「いや、拒否はしないが、俺でいいのか? 実力的に、絶対試すなんて出来ないと思うんだが……」


 言うと、何故かソフィアの瞳がキラリと光ったような気がした。


 な、なんだ……?


「俺に追いつかせるのが俺の役目。俺の武器の的になるのが、お前の役目。実力までは求めていない。わかったな?」

「は、はい……」


 殺気を放たれたから、頷くしかできなかった。


 体に悪寒が走った。

 背中に背負われている剣を無意識に抜くところだったぞ……こわぁ……。


「それじゃ、早速始める。まずは、背中に背負っている剣をアンキに預けろ」

「わ、わかった」


 アンキが「受け取るっすよー」っと、手を差し出してくる。


 直ぐに渡すと、ソフィアが歩き出してしまった。


「ど、どこに行くんだ?」

「もう少し奥に拓かれた場所がある。そこの方が動きやすいだろ」


 ここも拓けているけど、もっと奥に行けば、ここより広い場所があるのか。


「わかった!!」

「……お前、素直すぎだろ」

「普通だろ?」

「……まぁ、いい」


 ソフィアがまだ何かを言いたそうにしていたけど、なぜかそれ以上何も言わず歩き進めてしまった。


 後ろでアンキが笑っているような気配を感じるけど、なんなんだぁ??

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ