表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

529/646

見た事がないものはどうしても興味が沸くよな

 影で出来た、竜。まさか、竜魔法?

 いや、竜魔法だった場合、魔法を唱える時、必ずDragonって、入るはず。


 まさか、影の形を竜にしたのか? それだけ?

 それだけで、ここまで大きな魔法になるのかよ!!!


「仕方がねぇな……」


 |Dragonflameダーク・フレイムを引き寄せ、影の竜を噛み付く。

 光りにより、一瞬影の竜がひるんだが、直ぐに噛みつき返す。


 竜と、竜の戦い。

 ビジョンは、息が荒い。瞼も落ちそうだし、魔力の限界も近いんだろうな。


 俺は、まだまだ余裕がある。

 再度、魔力量で押させてもらうぞ。


 魔力を|Dragonflameダーク・フレイムに送り込む。

 光りが強くなり、噛む力も強まり影の竜が苦しそうに唸り始めた。


 数秒後、影の竜は力が抜け落ちる。

 地面にぶつかる前に霧散する。同時に、小さな音が聞こえた。


 人が、倒れる音が。


「魔力切れでの強制睡眠だな」


 ビジョンが地面に倒れた。

 息を確認してみると、まぁ、問題はない。

 強制睡眠であることは間違いない。


「大人げないね」

「大人げなかったですよ知里さん!」

「ここまで大人げない大人とは…………」


 アマリア、エトワール、ロゼ姫は黙っとけ。

 つーか、エトワールは遠慮なく魔法を放てとか言ってなかったか?


 なんで次の瞬間にはそっち側にいるんだよ、ふざけるな。おい、戻って来い。


 苦笑いを浮かべていると、キロンニスが懐から一つの小瓶を取りだした。

 ビジョンに近付きながら蓋を開け、中に入っている液体をかける。


 なんだ?

 みんなで見ていると――――魔力?


 あの液体、魔力が込められているのか?

 え、ビジョンが、動き、だした?


「…………あっ、え?」

「起きたか。まだ眠いだろうから、後は自分で何とかしろ。編入には間に合わせろよぉ〜」

「え、あの…………」


 立ち上がり、キロンニスは細かい説明をしないで離れた。

 エトワールの所に行くと、ニコニコし始めるあいつをげんなりした顔で見下ろした。


「これ、わかってただろ」

「お付き合いくださりありがとうございましたー!!」

「絶対、年齢詐称してる…………」


 キロンニスにばれてんじゃねぇかよ。

 これ以上余計な言動をしなければ問題ないだろうし、俺は何も言わない。


 アルカとリヒトが危険そうだけど、アマリアがアルカを抑えている。

 リヒトは、まぁ、大丈夫そう。自分で口を抑えている。


「というか、今のはなんだ? 何をかけた?」


 キロンニスに聞くと、一瞬眉を顰め、視線を落とした。

 なんか、微妙な反応だな、あまり聞かれたくなかったのか?


 それなら、ここで出さなければいいだけか。


「これは、魔法学校の教師だけが使える魔道具だ」

「魔道具の詳細を俺は聞いているんだが?」


 その魔道具を誰が持つとか、経緯とかはどうでもいいんだよ。

 その魔道具には、何が込められているのかを聞いているんだよ。


 改めて聞いてみると、煙草を加えながら教えてくれた。


「この小瓶に込められているのは、ただの魔力だ。持っている奴の魔力が液体としてこれに込められ続ける」

「そんなもんがあるのか……。教師しか持っていないという事は、その辺の店には置いていない特別なもんなのか?」

「まぁな」


 持っている奴の魔力が液体として、か。

 俺が前まで持っていた魔導書と似ているな。


 持っているだけで魔力が吸われる仕様。

 いいなぁ、俺も欲しい。


「それ、俺も持つことできないのか?」

「無理だな。これは、魔法学校にいる教師だけがもらえる代物だ。そう簡単に外野へ渡す事は出来ないし、店に売ってねぇから買えもしない、諦めろ」


 うーん、そうか。

 まぁ、それが無くても別にいいし、諦めるか。


 素直に引こうとすると、後ろから声が聞こえた。


「今の話は聞いた」

「ソフィア?」


 振り向くと、どこで何をしていたのかわからないソフィアが立っていた……え?


「ソフィア? なんで? だって、ここ魔法学校敷地内にある……」

「そんなの、今はどうでもいい」


 どうでもは良くないだろう。

 普通に不法侵入じゃねぇ?


 キロンニスはなんて言うんだろうと思っていると、険しい顔を浮かべていた。


「お前…………なんか、どっかで見た事があるような気がするんだが……」

「そんなことより、お前が持っている小瓶、誰が作った奴だ」


 聞き流しやがったな──って、え?

 作った奴を聞いてどうするつもりだ?


「それは言えん」

「ならいい、調べるだけだ」

「無駄だと思うぞ」

「無駄かどうかは俺が決める」


 それだけ言うと、ソフィアはまたしても一人でいなくなってしまった。


 な、なんだったの?


「おい」

「はい?」

「今の奴、お前の仲間か?」


 仲間…………仲間?

 ソフィアは仲間なのか? 仲間と言っていいのか?


「仲間……ではないな。顔見知り程度、後は俺の師匠(仮)とか。なんか、色々呼び名があるな」

「…………師弟なのか?」

「そういう感じでもない」


 それなら、グレールとも師弟という事になるしな。


「難しい関係をしているのはわかった」

「まぁな。関係に名前を付けないと気が済まない主義はしていないからどうでもいいけどな」


 適当でいいよ、適当で。

 名前なんて、考えても意味は無いだろ?

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ