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チート魔力のせいで世界の管理者に目を付けられましたが、巻き込まれたくないので金稼ぎします  作者: 桜桃
第一章 異世界への始まり

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今後の為にもいろんなことに手を伸ばしておこうか

 アルカに殴られ、俺はふてくされながら、アルカと受付嬢の話が終わるのを待っている。


 今回のは絶対に俺は悪くないのに、なんで俺だけ痛い思いをしなきゃいけないんだ。納得できない。


「俺達のランクでも行けるダンジョンってあるか?」

「ダンジョンをメインで回っているのですか?」

「そうだぞ。早くランクを上げたいんだ」

「そうですか……」


 ん? 受付嬢の声のトーンが落ちたな。


「何かあったのか?」

「毎日、何かはありますが」


 それはそうだ。


 こいつの思考、どこかアマリアに似ている気がする。

 いや、似せているのか? どうでもいいか。


「今回はダンジョンではなく、依頼を受けていただけませんか?」

「依頼? どんな内容だ?」

「護衛依頼です。ですが、誰も受けてくれず……期日が迫っているんです。明後日までに決めなければならなくて」


 そんなに面倒なのか。

 なら俺は断る。


 ダンジョンで宝を取った方が──……


「そうか、なら俺達でやろうか?」

「本当ですか!?」

「おい待て、アルカ」


 勝手に決めるな。


「嫌なのか?」

「絶対嫌だ。なんで俺達が汚れ仕事をしなきゃならん。護衛なんて向いてないし、知らない奴を守る気もない。知り合いでも自分から守ろうとは──」

「その任務、報酬はいくらだ?」


 遮るな。


 どうせ面倒な依頼だろ。

 今回は金が良くても断る。


「報酬は現在百ヘイト以上です」

「詳細を聞かせていただけますか」

「切り替え早すぎだろ」


 百ヘイトか。悪くない。

 なんで誰も受けない?


「こちらをご確認ください」


 受付嬢が紙を差し出す。


 前回のようなことは繰り返さない。慎重に見る。

 受け取ろうと手を伸ばした瞬間──腕を掴まれた。


「細い……これでSSランクを? 色も白い。活発そうではありませんね。これが指輪……え、これは……」

「カガミヤぁぁ!! 死ぬなぁぁ!!」

「え?」


 右手を無造作に触られ、意識が飛びかけた。


「もう嫌だ、怖い。女って怖い。助けてアルカ……」

「ここまで怖がるとはな……」


 アルカの背中に隠れ、肩を掴む。

 受付嬢は涎を垂らしながら見てくる。


 鳥肌が立つ。

 殺していいなら腕の一本や二本は吹き飛ばしている。


「その辺にしてくれないか?」

「もう、照れ屋さんなんだから!」


 やめろ。


「ひとまず説明書を」

「こちらです」


 アルカが受け取り、肩越しに覗く。


 護衛対象


 グランド国 皇子

 ヒュース=アグリオス(二十五)


 頭が固い。

 口数が少ない。

 人を信じず、話を聞かない。


 ……嫌な予感しかしない。


「受けてくれますか?」

「報酬が欲しいなら受けるしかない」

「ありがとうございます!」

「勘違いするな。報酬のためだ」

「ツンデレさん……」

「黙れ」


 皇子か。

 下手なことをすればこっちが処罰される。


 今回は失敗できない。

 百ヘイトだ。


「悪い顔してるぞ」

「そんな顔も素敵です!!」


 依頼登録を終え、知里とアルカの背中を見送りながら、受付嬢は笑顔を消した。


「あの指輪……カケル様のものと同じ。なぜ、彼が持っているのかしら」


 フッ――と、辺りが暗くなる。


「エトワール」

「アマリア様!!」


 少年姿のアマリアが現れる。

 飛びつこうとしたエトワールを軽く避け、アマリアは問いかけた。


「何か気づいた?」

「指輪が、カケル様と同じかと……」

「やっぱりね」


 エトワールが頭を撫でながら立ち上がる。


「今後のことは?」

「色々と。同じ失敗は繰り返さない」

「カケル様の時のことですか」

「……まぁね」


 目を逸らすアマリア。


「やはり、貴方は管理者らしくありませんね」

「君のリーダーを殺そうとしたけどね」

「でも殺さなかった」

「殺せなかった、だよ」


 沈黙。


「どう転ぶかは、知里次第だ」


 指を鳴らし、アマリアは消えた。

 同時に、元の場所へと戻る。


 空を見上げ、エトワールは微笑む。


「カケル=ルーナ様。また私達を置いて企んでいるのですね。ふふ、貴方らしい。また共に冒険できる日を祈っています」

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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