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予想通りだが、どうしようか

「…………え?」

「だから、SSSダンジョンに行かせてくれ」


 ギルドに行き、素直にSSSダンジョンに行きたいと言うと、やっぱり怪訝そうな顔──と言うか、疑わしい顔を向けられた。


「ですが、アルカ様のランクはAランク。SSSダンジョンはさすがに無謀だと思いますよ?」

「問題ない」

「しかし……」


 渋っているなぁ。


「ねぇ、今回ばかりはお願いできないかな、一応、元ギルドの管理をしていた管理者からの言葉だよ。少しは考え直してもらえない?」

「アマリア様……。本当によろしいのでしょうか。SSSダンジョンは今まで一組しか攻略しておりません。危険すぎます」

「この世界を束ねている管理者と、もう数回戦闘を行っている人がこのパーティーにいるよ。僕も負けたしね」


 いや、そもそもアマリアとは戦っていません。

 なに、簡単に負けた事にしてんだよ。

 俺、お前とは戦ってないぞ。


「ですが……」


 ここまで言っても、悩んでいる。

 即答で断られなかっただけマシだろうけど、やっぱり簡単には行かせてくれない。


 ここからはどうするか。

 リヒトやグレール、ロゼ姫はまだ不安そうにしているから説得は頼めないだろう。


「――――何があれば行かせていただけますか?」


 お? 以外にもグレールが俺の後ろから手を上げ質問した。

 このまま黙っているかと思ったぞ。


「何があればと言う条件はありません。ただ、ランクが低すぎるのです。我々は、命を懸けていただいている冒険者には敬意をもって接しております。守るため、簡単に通すわけにはいかないのです」


 ここまで意識の高い受付嬢は、今まで出会ったことなかったなぁ。

 ランク違いの所に送り込まれて、命の危機にさらされたことならあるけど。


「しっかりしているね」

「アマリア様、お忘れですか?」


 アマリアは受付嬢の言葉に首を傾げた。

 何か忘れているな、これ。


「アマリア様がおっしゃったのですよ。『冒険者は命を懸けてダンジョンをクリアしている。どんな時でも命を懸けるのが冒険者だ。だから、ギルドの受付嬢は、その冒険者が間違えた道に行かないようにしっかり見極めること』って」

「あー、たしかにそんなことを言っていたような気がする。よく覚えていたね」

「アマリア様は、心優しい方だと思っていたので。忘れてはいけないと、感じていました」


 ニコッと笑う受付嬢に、アマリアは顔を逸らす。

 気まずそうな顔を浮かべているな。褒められるとは思っていなかったらしい。


「なる程な。だが、そんなことを言っていたアマリアが俺達ならSSSダンジョンに行っても問題ないと判断しているんだ。何とかお願いできないか?」


 アマリアの存在を利用する言い方だけど、今の流れなら効果的だろう。

 証拠に、受付嬢は何も言わない。

 顔を俯かせ、悩む。


 受付嬢が決断するまで待っていると、やっと顔を上げた。


「わかりました。SSSダンジョンの資料を渡します。ですが、これだけはしっかりと確認してください」

「なに?」

「SSダンジョン以上になると、ダンジョンから抜け出すムーヴをお使いいただけません。なので、脱出するにはSSSダンジョンをクリアするか、死ぬか。この二つしか選択肢がなくなります」


 それは知っているから問題ないな。

 頷くと、受付嬢がパソコンを操作し始めた。

 数秒後、プリントを数枚渡してくれた。


 ダンジョンの場所を示す地図と、モンスター情報が描かれている紙。

 まじまじ見てみると、モンスター情報は最後まで書かれていなかった。


「そちらのダンジョンは、誰もクリアしていないため、情報がまったくありません。ご了承ください」


 その言い方、冒険者は何回か送り込んではいるが、誰も戻ってきていないという事だな。


「わかった、サンキュー」

「いえ……。あの、本当に行くのでしょうか。命は大事にして頂きたいです」


 不安そうに眉を下げ、最後に考えを改めさせようとしてくる。

 でも、悪いな。俺達には俺達の目的がある、簡単にあきらめるわけにはいかないんだよ。


「命は大事にする。俺達なら問題ないと言われたから行くんだよ。だから、戻ってきた時の報酬、しっかりと準備しておけよ」


 言い切ってやると、受付嬢はまだ不安そうにしているが、「はい……」と、頷いた。


 資料はもらったし、これでSSSダンジョンに行ける。

 これで、金が手に入れば……あ、違った。

 精霊をゲット出来ればいいなぁ~。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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