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何を言っているんだこいつ

 にゃんこが泣きそうな顔で自分を抱きかかえているガブリエッラ? を見上げている。


 唖然としている俺達を見て、ガブリエッラがくすくすと笑いやがる。


 おい、なに笑ってんだよ。

 俺達が困惑しているのがそんなに楽しいか、この野郎。


「トリエステ、なんでペンダントをアシャーに渡したの?」

「ガブと呼んでくれると嬉しいかな。そっちの名前はあまり好きではないんだ」


 悲し気に眉を下げるけど、胡散臭い。

 わざとらしく見えて、ムカムカして来た。


「よくわからないけど、わかった。それなら、ガブ。なんで、その魔獣が封じ込められていたペンダントをアシャーに渡したの」

「アシャーとは、星屑の図書館にいた女性かな」

「そうだよ」


 名前をすら知らんのか、お前が魔獣を預けたのに。


「うーん。理由と言われても、少しの戯れ、としか言えないかな」

「どういうこと?」

「言葉の意味だよ」


 ニコニコしながら言われても、わからん。

 それに、お前が抱きかかえているにゃんこは、怒ってるぞ。


『戯れ──ではありませんよ主! にゃぜにゃんですか!!』

「僕が面白いから」


 あ、にゃんこが落ち込んだ。

 背後にガーーンと言う効果音が見える。


「まぁ、冗談はここまでかな」


 ……本当に冗談だったか?

 どことなく本気っぽかったけど……。


「僕はね、この世界が大好きなんだ」

「ん? うん」


 えっと、だから?


「そんな大好きな世界の風が曇っている。不穏な空気が流れている。そんな風が気持ち悪くてね、探っていたんだよ。それで、君達に辿り着いた」

「……風? 辿り着いた?」


 風って、なんだ? 


 あー、こいつ、風魔法使いだっけ。

 それで、風から何かを感じ取ったのか?


「風については詳しく分からないけど、君が気持ち悪いから、たどり着いた原因を引き寄せる為に魔獣をオスクリタ海底に置いたの?」

「そうだよ。この世界を狂わせた歯車である君、カガミヤチサトを引き寄せるために、ね」


 っ、お、俺? つーか、なんで知ってるの、俺の名前。


「君がこの世界に来てからじゃないのかなって思ったのだけれど、違うかな?」

「違います、俺は関係ありません」


 きっぱり否定するけど、信じてくれない。

 表情一つ変えずに、「やっぱり君か」と、何故か納得される始末。俺の言葉は全無視かい。


「見た感じ、君の周りを漂う風は、他の者とは違う。まるで、異世界からやってきたような風だ」


 風だけで、そこまでわかるのか?

 常人にはわからない感覚だ。


「君は、何をするためにこの世界に来たんだい?」


 え、これ、説明しないといけないの? まじ?


「…………アマリア」

「了解。――――|imaginationイマジネイション


 アマリアが知っている俺の情報を、映像としてガブに送る。

 誰でも最初は驚くのに、一瞬も動揺を見せない。


 こいつ、ただ者ではないのはわかっていたが、もしかして、管理者レベルでやばい奴なんじゃないか?


「――――なるほど。異世界人を連れてきて、この世界を救ってもらう……か。面白いけれど、風だけは変えないで欲しかったな」

「変えたくて変えたわけじゃないけどな」


 そもそも、俺の行動で風が変わるなんて思いもしないだろう。

 なんだよ、俺のせいで風が変わったって、わからん過ぎて頭痛くなってきた。


「内容は、わかりました。では、私からも一つ、良い情報を渡しましょう」

「おう」


 なんだよ。なんか、嫌な予感がするんだが?


「風の竜魔法ですが。僕が持っていますよ」

「――――はぃ??」


 え、竜魔法? 風の、竜魔法を、こいつが持っている? いきなり?

 

 いや、アマリアが映像を見せたのだから、当然竜魔法に関することを調べているのもわかっただろう。それで、敢えて教えたのか。


「それは本当なの?」

「本当だよ、見てみるかい?」


 見てみるかいで、見せられる魔法じゃないだろうが。

 いや、小さく出してもらえれば見る事は可能か。


「一応、見せてもらってもいいか? こっちとしては、嘘を吐かれてはたまったもんじゃないからな」

「みたいだね。さっき、少年の魔法でわかったよ」


 少年ではないんだけどっていうツッコミはしないでおこう。


「では、出すね」


 言いながら右手を上げ、手のひらを上に向ける。

 魔力が集まり、風が薄く手に纏われる。


「いくね。―――Dragontuul(ダーク・トゥール)


 唱えると、纏われていた風が揺らぎ始める。

 一つに集まり、手のひらの上には小さな風の竜が作られた。


「これだよね? 竜魔法。信じてもらえたかな」

「まぁな、どうも」

「いえいえ」


 俺が納得したから、ガブは竜魔法を消した。

 ニコニコと笑みを浮かべ、俺を見て来る。


 何か言いたげだけど、なんだ?


「な、なんだ? なにか言いたげだが……?」

「竜魔法使いを集めているのかと思ったんだけれど、違ったかな?」

「あぁ、そういうこと?」


 たしかに、協力してくれたら嬉しいが……。


「そちらこそ、何か言いたげな顔を浮かべているね、どうしたんだい?」

「いや、今までの経験上、ここは警戒すべきところかなと。なにか企んでないか?」


 おそるおそる聞いてみると、ガブが何の気なしに言い放ちやがた。


「うん、企んでいるよ。竜魔法をお貸しする代わりに、世界の風を元に戻してもらおうかなと」

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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