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チート魔力のせいで神レベルの連中に狙われましたが、守銭奴なので金稼ぎします  作者: 桜桃
第一章 異世界への始まり

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目標がある方が燃えるよな、めんどいけど

 ん……なんだ。

 腹が温かい。というか、くすぐったい。


 ……俺、何してたっけ。


「ん……あれ…………?」

「あ、目を覚ました!?」


 何があったんだ。

 なんで俺、寝てるんだ。


 ――――なんでリヒト、泣きながら俺を覗き込んでるんだ?


「大丈夫ですか? 痛いところは? 意識ははっきりしていますか? 頭痛や腹痛はありませんか?」

「……ひとまず、近い」


 距離感バグってるだろ。

 ちょっと動いたらぶつかってたぞ。主に口元が。


 ……ああ、そうだ。


 俺は――負けた。

 管理者を名乗る、あの二人に。

 何も出来ずに。


 ……普通に恥ずい。

 これが黒歴史か。


 虚勢だけ張って、瞬殺。

 はは、消えたい。


 ――――ポタッ


 頬に冷たい雫。

 ……泣いてんのか、リヒト。


「……グスッ」


 はぁ、まったく。

 俺は手を伸ばし、リヒトの涙を親指で拭う。

 すると、安心したのか、俺の手に頬をすり寄せてきた。


 ……そんなに心配させたか。悪いな。


「今は痛くない。少し眩暈はするけど、血が足りないだけだ。問題ない」

「よかった……本当に、よかった……」


 あー、また泣いた。

 アルカが安心したようにリヒトの頭を撫でている。


 ……ん?

 そういえば、なんで腹が痛くない?


 触ってみる。

 痛みはない。

 ……完全に塞がってる。


 あの傷、相当深かったはずだ。


「リヒト……まさか、治してくれたのか?」

「はい。早く治さないと、死んじゃうと思って……私、本当に怖くて……」


 震えている。

 俺の手を握るその手が、かすかに震えている。


 大丈夫だって。


「よっこいしょ」


 泣いているリヒトを少し下がらせ、体を起こす。


「まだ寝てろ」と二人は言うが、

 年下の膝枕を続けるのもなんか負けた感じがして嫌だ。


「今回は本当にありがとな。頭に血が上ってた」


 二人の頭をぽんぽんと撫でる。


「俺はまだ魔法に慣れてない弱者だ。だから、ダンジョン攻略で経験を積んで、今とは見違えるくらい強くなる。そして――管理者に下剋上する」


 二人は一瞬驚き、すぐに笑った。


「おう!! 俺も強くなる!! 絶対に!!」

「若い奴の伸びしろは怖いな。……まぁ、俺も負ける気はないけど」


 俺は誰よりも負けず嫌いだ。

 だから、このままは嫌だ。


 必ず使いこなして、叩き返す。


「アマリア以外の管理者全員ぶん殴って、あんなイカれた制度を潰す」


 ……アマリアは保留で。


 ※


 コツン……コツン……


 二人分の足音。


 光のない通路。

 前も後ろも闇。


 歩くのは、クロとアクア。


「時間を無駄にした」

「ごめんなさい。血が騒いでしまって」

「二回目。もうやめて」

「どうでしょうかぁ~」

「最低でも、うちと一緒の時はやめて。止められない」


 ため息。

 やがて、闇の奥に光が現れる。


 観音扉。

 クロは迷いなく開いた。


 中は――青空。

 床も壁も天井も、空。

 六つの椅子と長机。


「あ、来た」


 アマリアが二人の姿を確認し、つぶやく。

 今回は少年の姿ではなく、大人でローブ姿。


「アクアが余計なことしたから遅れた」

「謝ってますよぉ~」

「悪いのはどっち」

「……私です」


 その瞬間。

 しわがれた老人の声。


「会議を始める」


 空気が変わる。


「まず私からいいかしら」

「フェアズ、報告を」


 赤い唇が笑う。


「報告じゃなく質問よ。アマリア、何か隠していることは?」


 フェアズがアマリアを見て、聞く。

 だが、彼は沈黙。やがて、口を開いた。


「意図がわからない」

「あなたは私たちからの信頼は失っている。だからこそ、些細なことも報告義務。わかってる?」


 それでも、アマリアは答えない。


「答えられないのかしら?」

「答える意味がない」

「そう」


 次に手を上げたのはフィルム。


「クロ、不機嫌」

「別に。アクアがまた興奮しただけ」


 全員の視線がアクアへ。


「面白い人がいましてね。伸びしろがあったので殺しませんでした」

「ほぅ……カケル=ルーナ以来か?」

「ええ。あの男以来の高鳴りでした」


 アマリアがわずかに反応する。


「違反の兆候は」

「今は無しです。ただ、我々を倒すとは言っていました」


 静かなざわめき。


「落ち着け。場所は」

「セーラ村ですぅ~」

「アマリア。警戒しろ」


 小さく頷く。

 フェアズはじっと見た。


「何かあれば即報告。解散」


 アマリア以外の人物は全員、忽然と姿を消した。

 一人残ったアマリアは、深いため息を吐く。


「少し、伝えておこうかな」

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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