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あえて怒らせることを事前宣言でしてくるってなに?

「人間が、不可能にしている?」

「そうだ。俺達人間は、考える事を無意識のうちに放棄する。出来るのにやらない、考えれば可能性があるのにも関わらず、やろうとしない。だから、この世界に不可能という言葉が出回る。実際は、俺達人間が考える事を放棄し、可能性を潰しているだけだ」


 一理あるか。

 研究員とかって、そんなことをよく言っているイメージ。


「だから、俺は不可能という言葉は信じない。少しでも出来る事があればやり、出来なければまた他の方法を探す。目的に近い形で場合もあるが、俺的に満足すれば問題はない」


 腕を組み、言い切りやがった。


「それが、これとう言うことか」

「そうだ。魔法が使えないことは、やはりこちらとしては不利になる。少しでも魔法というものが使えればと思い考え作ったんだ」

「結果は?」

「アンキの魔力を入れ、俺が放つ。出来るには出来たが、やはり、魔力をチャージしなければならない手間と、魔法を放つためには別の魔道具が必要。そう考えると、もろもろ手間が多くてな。少し使って、また他の方法を考えようという結果となった」


 満足はしなかったということか。

 だが確かに、魔力がなくても魔法を放つという目的は達成している。

 口で言っているように、近い形では終わっているな。


 不可能を可能にした男、か。

 へぇ、すげっ。


「だから、魔法にこだわらなくてもいいかと思い、他の方法で強くなることを考えたから、それはもういらん」

「その方法が、その拳銃と自慢の体術か?」

「そうだな。あとは、魔法の弱点や特徴などを調べているうちに楽しくなってな。今の形になった」


 うわぁ、そういう段取りがあったのか。

 長い道のりを歩いて、今の強さを手に入れたって感じ。

 これが、本物jの強者なんだろうなぁ~。


「説明はこれでいいか?」

「あぁ。もう使わないのなら、ありがたくもらう。魔導書も使わない」

「その方がいい。少しでも身軽に戦えるようにしろ」


 もらった魔法石をポケットに入れ、魔導書は端に置く。


flame(フレイム)


 ラグ無しで手に炎を灯し、準備完了。

 今回も、基本魔法の制限付き、頑張りますか。


「行くぞ」

「あぁ」


 姿勢を低くしたソフィア、すぐに俺はflame(フレイム)を放つ。


 …………駄目だ。今回放ったのは今までと同じ。

 熱くもなければ、色も普通。これではソフィアは簡単に避ける。


「ぬるい」


 案の定、ソフィアは横に駆け出し避ける。

 勢いは殺さず、迫って来た。


 もっと集中しなければならない。

 昨日の感覚を思い出せ。


「――flame(フレイム)


 また、右手に炎を灯す。

 だが、また同じ。普通のflame(フレイム)だ。


 意識が足りないのか? どう意識すればいいんだ?


「考え事か?」

「しまっ――……」


 ソフィアが銃口を額に向ける。

 頭を下げ回避した瞬間に発砲音。

 頭すれすれを弾が横切った。


 目線を下げ、ソフィアの足元。

 すぐに右手を地面につけ、姿勢を低くし回し蹴り。


 だが、後ろに跳び避けられる。

 瞬時に地面を蹴り、離れた距離を詰めてきた。


flame(フレイム)!!」


 薙ぎ払うように放つが、やはり普通のflame(フレイム)

 簡単に避けられる。


「くっそが!!」

「難しく考えるな」


 っ、やべ!!


 ソフィアが言いながら、左手で持っていた拳銃を右に回す。

 目の前まで来ると、薙ぎ払うように銃底で殴ってきた。


 腕で受け止めてしまい、痺れる。


「ぐっ!」


 っ、足を蹴り上げてきた。駄目だ、受け止められない。

 後ろに跳び回避。だが、これは――……


 ! やっぱり、銃口を、向けられた。


 ――――パンッ!!


 顔を横に傾け、頬を掠ったが避ける事は出来た。


 …………おいおい、難しく考えるな?

 そんなに俺、難しく考えているか?


「~~~~~つーか!! こんなに追撃されて!! どうやって考えろってんだよ!!」

「変な解釈をするな。考えるなと言っている」


 次々と繰り出される攻撃。

 銃底で殴ってきたり、蹴り上げてきたり。距離が少しでも離れれば銃撃。


 中距離も近距離も。

 どっちに転んでもすぐに対処されて意味はない。


 受け続けていても意味はないし、倒すことなど出来るわけがない。

 昨日は全然掠めることすらもできなかったし、今日は少しでも傷をつけたい。


 どうすればいいのか、どうすればflame(フレイム)を濃く出来るのか。

 考えるなと言われても、原因がわからなければ出すことなど出来るわけがない。


 考えないと、無理な話だっつーの!!


「っ、え、あ、あれ?」


 う、動きを止めた?

 ど、どうしたんだ?


「そうか、なんとなくわかって来た」

「え、なに?」

「お前は、怒らないと本気を出せないんだな」

「…………へ?」


 え、ど、どういうこと?

 怒らないと本気が出せない?

 そ、そんな事ないと思うんだが?


「なら、怒らせればいいか」

「怖いんだけど、な、なんだよ…………」


 俺、何をされるんだ?

 怒らせるということは、確実に俺が不愉快になるということじゃねぇか。


 なんだよ、勘弁してくれよ。


「アンキ、お前も入れ」

「はいっす~」


 ……………………え?


 シールドを開け、アンキが入ってくる。

 ニコニコ笑いながら入ってくる。なになに、なんで? 

 ま、まさか…………?


「これからは二対一だ。せいぜい頑張れ」


 ・・・・・・・・・・・・・・。


「~~~~~~~~~~~ふざけんな!!!!」

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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