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管理者と戦うより謝罪の方が怖い事が今わかった

「…………はぁ、はぁ」


 煙……、クラウドはどうなった?

 思いっきり刀を振りかざしちまったが、まさか死んじまってないよな?


 ――――フワッ


 …………風?

 今はシールドの中、風が起きるのはおかしい。

 俺も動いていないし、誰かが近くにいる気配もない。


 周りを見てみると――――あれ。


「シールドが、破壊されてる?」


 なんか、どよめきが聞こえると思ったら、シールが木っ端みじんに壊れている。

 クラウドがいたであろう方向を見ると、煙が晴れてやっとあいつの状態を確認できた。


「――――生きてる、のか?」


 隣のフィールドまで飛ばされちまったらしい。

 シールドにひびが入っている。その下にうつぶせで倒れているクラウド。


 白かった服は俺の炎のせいか所々焦げて黒くなっているみたいだ。

 切り傷だらけ、もろに食らっちまったらしい。


 近くまで移動していると、アマリアも寄ってきた。


「…………もう少し、気持ちの制御できるようにしようよ」

「時々は吐き出したいんだよ、ストレスを」

「通帳渡すからさ、それで気持ちを抑えて、ストレスも消して」

「通帳を万能アイテムみたいに言うな」


 地面に倒れ込んでしまったクラウドが動かない。

 まさか、本当に死んじまったとか、ないよな?


 こいつの前にしゃがみ、背中に手を乗せて安否確認。

 動いてはいるな。耳を寄せてみても、微かだが息遣いが聞こえる。


 死んではいない、って事でよさそうだ。


「おい、クラウド、生きているのなら起きろ。おいったら」


 ポンポンと背中を叩くが、反応なし。

 気を失ってんのか?


 体を起こしてやると、アルカとリヒト、グレールとロゼ姫も近寄ってきた。


 腕で首を支え、足で上半身を支える感じ。

 顔を覗き込むと、目を閉じていた。


「あー……。完全に、気を失ってんなぁ」

「まぁ、あんなチート魔力をもろに食らったんだから、気も失うよ。死んでいてもおかしくない勢いだったからね」

「え、マジ?」

「アンヘル族じゃなかったら普通に死んでいたレベル。管理者で合ってももろに食らえば重症だよ。もろに食らえば」

「二回も同じことを言うんじゃありません。俺が悲しくなるでしょうが」


 まったく……。

 もろに攻撃を食らわせることが出来ないのが辛いんだろうがこの野郎。


 まぁ、こいつには少々悪いことをしたな。

 さすがにやりすぎちまった。


「ところでなんだけどさ」

「なんだ?」

「ここの後始末、考えてるの?」


 数秒アマリアと目を合わせた後、怖いが周りを見てみる。


 俺達が使っていたフィールドは、もう使えないだろうな。シールドがガラスの破片のように地面に落ちているし。


 んで、クラウドが飛ばされてしまった方のこのシールドも、うん、ひびが入っているし、また使うとしたら修理が必要だろう。


 この現状を見た俺の頭の中には、一つの単語が思い浮かぶ。


 ――――弁償


 おそらく、今の俺の表情は顔面蒼白だろう。

 体が寒い、氷点下だ。


 …………あぁ、終わった、俺の人生。


 いくらだろうか、絶対に高いよな、当たり前だ。

 こんな便利な機械、何百万とかで買える訳がねぇ。


「…………ロゼ姫様、あ、あの。慈悲を…………」


 後ろにいるロゼ姫に顔を向け祈願。

 なんとか、少しでも金額を下げてくださいお願いします。


「…………こればかりは、私の一声では何も出来ません。母上や父上の判断になりますね」


 汗をにじませ、ロゼ姫が辺りを見回しながら心を抉るような事を言ってきた。


「あ、あぁ……。さすがに、謝りに行った方がよさそうだな」

「そういうマナーはしっかりと知っているんだ」

「社会人舐めるな。転移する前は、こんな事日常茶飯事だったわ、謝罪に出向くの」


 俺も一応、責任持つ立場だったからな。部下の尻ぬぐいとかよくしていたわ。

 んで、謝罪に出向いていたわ。


 そういう感じで、謝罪は慣れているんだが、慣れてはいるんだが……うーん。

 今回ばかりは、マジで勘弁してほしい。はぁ、緊張する。


 どんだけ請求されるんだろうか、何を言えば許されるだろうか。

 いや、真実を話して、誠心誠意謝ろう。

 もう、プライドとかどうでもいい。土下座でもなんでも。


 この異世界に土下座という文化があるのかわからないけど、誠意さえ見せる事が出来ればいい。


 クラウドを部屋に寝かせ、俺は戦場に行ってきます。

 アルカとリヒトはクラウドの監視をお願いします。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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