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いつまでたっても嫌な感覚なのは変わらない

 やっと、本当にやっと。

 アルカとリヒトが落ち着いてくれて、俺を解放してくれた。


 これで話が出来る、そう思ったのもつかの間。

 次に俺を襲ったのは、グレールとロゼ姫のなでなで攻撃。


 何故か無言で頭や背中などをなでなでされまくって、髪はぐしゃぐしゃ。


 エトワールからの不気味な視線も体に突き刺さる中、アマリアがやっと場を整えてくれて今に至る。


「つっかれたぁぁぁぁぁぁぁあ…………」

「愛されると、逆に疲れるんだね。僕はほどほどでいいかな」


 いやいや、これって愛されているのか?

 いや、愛されて……いる、のか?


 俺、愛されて………。


「愛されているよ、知里は。少なからず、僕よりも」


 横に浮かぶアマリアが、俺と目線を合わせずそんなことを言ってきやがる。


 なんだよ、なんだよ。


 …………胸が、温かい。

 じんわりと温かく、安心するような。


 嫌だけど、嫌じゃない。

 こんな感覚、この世界に来てから感じ始めた物。


 まだまだ慣れないけど、悪くは、ない。


「カガミヤさん」

「ん? どうした、リヒト」

「あの、これを聞いてもいいのか、わからないのですが…………」


 なんだ? 気まずそう。

 眉を八の字にして、胸を押さえている。目を俺と合わせない。


 いつもは合わせて来るんだけどなぁ。

 何を聞こうとしているんだ?


「おそらく、リヒトさんが聞きたいのは、貴方が魘されていた時、どのような夢を見ていたか、だと思います」

「え、俺、魘されてた?」

「はい、大粒の汗を流して、今にも死んでしまいそうな程顔を青くし、苦しんでいましたよ」


 ロゼ姫、冷静だな。

 いや、少しだけ声が固い気がする。


 というか、あー、マジかよ、そこまで無意識に苦しんでいたのか、俺。


「私も、気になります。チサト様が何に苦しんでいたのか。いつも飄々としており、何を言われても唾を吐き捨てるようなメンタルをお持ちのチサト様が、何故あそこまで苦しんでいたのか」

「やっぱり、グレール俺の事嫌いだろ」

「好きですよ」

「嘘つけや」


 グレール、絶対に俺の事をよく思っていない。

 だって、普通好きと思っている人にあんなぼろくそなこと言わないもん!!


 グレールが俺以外の人にここまでぼろくそに言っているところは見た事がない!

 絶対に俺の事嫌いじゃん!! 拗ねてやる!!


「グレールは気を許しているんですよ、チサトさん」

「───ん? 気を許してる?」

「はい。そうでなければ、グレールがここまでの物言いをするわけがありません」


 なんか、ロゼ姫、どこか嬉しそう。

 グレールは拗ねたように俺から顔を逸らし、ふてくされているけど。


 …………グレールも、色々あったんかな。

 今聞く事じゃないから、聞かないけど。


「それより、私も気になります。なぜ、チサトさんがあそこまで苦しんでいたのか」

「気にしなくてもいいよ……」

「エトワールさんの夢魔法では、私達の声を届けることは出来ましたが、内情はまるっきりわからなかったんですよねぇ~。教えていただけるのであれば、で、大丈夫ですが」


 ――――え、声?

 そう言えば俺、悪夢の中でこいつらに何度も名前、呼ばれたっけ……。


 目の前に俺の母親がいて、自害するようにロープを渡してきた。

 俺も、もういいやって思って、そのロープを受け取ろうとしたんだよな。


 そしたら、後ろから沢山、俺を呼ぶ声が聞こえて。

 最後は、リヒトが引き上げてくれた。


 俺を、悪夢から救い出してくれた。

 トラウマから、引き上げてくれた。


 こいつらがいてくれたから、俺は今、生きている。


「…………自害をある女に勧められ、俺ももう諦め命を絶とうとした夢を、見ていた」


 簡単に説明すると、周りの奴らは困ったようにお互い顔を見合せちまった。


「ははっ、まぁ、そうだなぁ……。結構辛くてよぉ。死んだ方がマシなんじゃないかと思うほどだったんだ」


 俺が死んだ方が、周りの人は幸せになるとも考えていた。


 …………くそぉ、周りの奴らが俺を見てくる、視線が煩わしいなぁ、このやろう。


「もう、本当に死のう。そう夢の中で思っていた。そんな夢から抜け出せたのは、お前らのおかげだ。お前らのおかげで、俺は生きていける。────ありがとう」


 俺なりの、精一杯の感謝。

 人に感謝をあまり伝えてこなかったから、上手く出来ないが…………。


 ま、まぁ。こんなもんだろう。

 こんなもんで、いいだろう。



 ・・・・・・・・・・・・・。



 だ、誰も、何も言わない。

 き、気まずい!! 超気まずい!!


「────あの、カガミヤさん」

「なんだ!! 俺は気まずい!! 今すぐ話題を金に変えたいくらいには気まずい!!」


 みんなから顔を逸らし、耳を塞ぐ。

 何を言われるんだ俺は一体、何を言われるんだぁぁぁぁぁぁ!!



 ――――ガバッ!!


「わっ、え?」


 顔を逸らしていると、後ろからアルカとリヒトに抱き着かれた。

 流石に前のめりにはなったけど、倒れずには済んだぞ。


 なぜ、俺は二人にいきなり抱き着かれたんだ?


「カガミヤさん!! 私も! ありがとうございます!」

「カガミヤ!! 戻ってきてくれてありがとうな!!」


 ――――――――やっぱり、なんか…………。


「なんか、いやだぁぁぁぁぁぁあああ!!!」


ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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