表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

136/618

予想していた通りだが、本当に起こるとこっちが傷付くよな

 奥に進むと、トラップの数がどんどん増える。


 何度か俺、リヒト、アルカがトラップを踏んでしまいゴブリンや蝙蝠が現れたけど、何とか乗り越え広場にたどり着くことが出来た。


 周りを見ても、ワイバーンはいない。

 ここは中ボスか?


 広場は岩壁に囲まれ、天井は高い。

 奥を見通すと、両開きの扉がある。


 ここは、初めてワイバーンを倒した時の場所と似ているかも。

 でも、ワイバーンはいない。モンスターもいない。


「ここって、中ボスエリアじゃないのか?」

「そんな感じするが……」


 アルカも不思議に思い周りを見回しているけど、いくら見回しても光景は変わらない。


 上にまた何かが張り付いているのかとも思ったが、何もいない。


 本当に、ここに何が……。


「チサト様、モンスターの気配を感じます」


 ロゼ姫が冷や汗を流し、目を至る所に向けている。


 モンスターの気配を感じるだって?

 目を閉じ気配を探ってみるか。


「────あっ、本当だ。地面から、微かなモンスターの気配を感じる」


 視線を下に向けてみるけど、んん??

 何も変化はない。


 もう一回集中してみると――うん、やっぱりする、モンスターの気配。

 でも、さっきより移動しているみたい。


 気配が強いところに移動してみるか。


「カガミヤさん?」

「微かに気配を感じるんだよ、地面の下。移動しているみたいだから、ちょっと追いかけてみようと思って」


 歩いていると、徐々に気配が近くなる。


 ――――あ、止まった。


「この下が一番強い…………」


 地面に触れてみるけど、感触とかは他の地面と変わらない。


「アビリティ、この下に何かいるか?」

『モンスターの気配を察知、Aランク、ガンブラーの可能性大』

「ガンブラー?」


 何それ、聞いたことないな。


「まぁ、モンスターがいるということは、攻撃を食らわせれば出てくるだろう」


 地面に手を触れ、魔力を集中。


flame(フレイム)


 地面を抉るくらいの強さになるまで魔力を高め、放った。



 ――――ドカン!!



 さて、どんなモンスターが現れる!!


 爆風が広がる中、耳をつんざくような鳴き声が地面から響き渡った。



 ――――キシャァァァァァァアアアアア!!!!



 地面を抉った時とはまた別と音が響く。

 同時に姿を現したのは、天井を覆い隠すほど大きな体をしている、コブラ?


「あ、あれがガンブラー? 確か、岩で体が出来ているから、防御力が他のモンスターより高いと聞いたことがあるぞ」

「防御力に全振りしたモンスターってことか? それなら、全力で魔法を放てば削ることができるな」


 改めて見てみると分かる。

 確かに体は岩で出来ているみたいだ。


 頭も岩で出来ていて、黒い目が下にいる俺達を見下ろしていた。


「どれだけ体が硬いかわからんが、一発食らわせればなんとなくわかるだろう」

「そうですね、お願いできますか?」

「今まで任せてきたからな。少しはかっこいいところ見せねぇとならん」


 威力重視なのは炎、flamaArrow(フレイムアロー)か|Dragonflameダーク・フレイムが適正だろうな。


 んー、よし。

 今回は一点集中型でflamaArrow(フレイムアロー)にするか。


 まだ俺達を見下ろしているガンブラーは動こうとしない。

 何かを企んでいるのかもしれないけど、動かないのなら好都合。


 炎の弓矢を作り、狙いを定め放つ。

 まっすぐ、俺の作り出した弓矢はガンブラーの額へと吸い込まれるように向かって行き、ぶち当たる。


 爆発音と共に爆風が吹き荒れ、視界を覆っちまう。

 あいつは動く気配無し、倒れているわけではないということか。わかっていたけど。


 爆風が晴れると――最悪。


 予想はできていた、わかってはいた。

 でも、やっぱり直面すると気分が下がる。


「うそ……。カガミヤさんのflamaArrow(フレイムアロー)をまともに当たったのに、無傷?」

「みたいだな。威力を限界まで上げていたわけではなかったが、傷一つ付けることができなかったのは、結構堪える」


 しかも、表情──という物はないだろうけど。

 なんか、”何か当たりましたか?”みたいな雰囲気を出すのやめて。


 傷付かなかったことより、その顔を浮かべられていることの方がすごく傷つくんだよ。


「そう簡単に倒せそうではありませんね。攻撃を簡単に当てることは出来るとは思いますが、傷付かないのなら無駄に魔力を使うだけ。次にラスボスであるワイバーンを倒すということを視野に入れるのなら、数回の攻撃だけで倒したいところ」


 グレールも険しい顔を浮かべているな。

 あそこまで硬いんじゃ、無駄に魔力を使わないは厳しくないか?


「それでしたら、私がガンブラーを一瞬で溶かします」


 え、ロゼ姫? そんなことできるのか!?

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


出来れば☆やブクマなどを頂けるとモチベにつながります。もし、少しでも面白いと思ってくださったらぜひ、御気軽にポチッとして頂けると嬉しいです!


よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ