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俺がもう一人いる感じでめんどくせぇ

 グレール達と共にダンジョン攻略へと向かう為、今はワープ地点までやってきた。


 周りを見回すと、砂漠。

 うん、砂漠。またしても、砂漠。


「暑いね、ここ。砂漠だから仕方がないけど」

「あぁ、やっぱり砂漠だよな、ここ。そんで、目の前にはピラミッドか。これが今回のダンジョンなのか?」

「らしいよ。中に続く出入り口が目の前にある」


 アマリアの言う通り、俺達の目の前にはピラミッドの中に続く道が作られている。


 光は灯されていないから先を見通せない。

 ダンジョンの設備って、どこもかしこもこんな感じなのか?


 いやだいやだ、もっと安心してダンジョン攻略させてよ。

 命を懸けてミッションをクリアする場所に安全を求めるなって話だけどさぁ。


「中に入るしかないみたいですね、私が先頭で入ります。一番後ろはチサト様、お願いできますか?」

「なるほど。一番前と後ろが危険だからか」

「はい。出来れば、ロゼ姫を真ん中にして頂けたら嬉しいのですが、もし難しいようでしたら私のすぐそばに」

「自分が守れるからね、確かに安心だよね。うん、心配し過ぎじゃない?」

「自身の姫様を守るのは当然です」

「そうねぇ~」


 順番に対しては口論する必要がないから、グレールの言う通りにした。


 今はグレールとアルカが隣、二列目はロゼ姫とリヒト。最後は俺とアマリアで歩いている。


 幅的に三人は横並び出来そうだけど、壁にトラップが仕掛けられている可能性があるから、少しは距離を置いておきたい。



 ────カツン カツン



 足音が響く、静かな空間だ。


 それにしても、俺今回何も考えてないぞ。

 グレールがいると、俺より戦闘経験があるからなのか、スムーズに話が進んで楽だな。


 言葉の所々にロゼ姫loveというものが挟むが、気にならない程度だし。

 戦闘も楽に進みそうだ、強い味方をゲット出来て俺は幸せだぁ。


 このまま何も無く中ボス、ラスボスとクリアできるだろう。

 ふふふ、今回は本当に楽勝かもしれない。

 楽勝……だと、いいなぁ……あはは。


「知里が何を考えているのか手に取るようにわかるから言うけど、今までスムーズに攻略出来た事って指折り数えられるくらいでしょ? 油断しない方がいいよ」

「水差すのやめてくれないかな。なんとなくそんな気がしているんだから」


 はぁ、そんなうまくいかない事なんて、今までの経験でわかるっつーの。


 絶対に何かめんどくさい事がある。

 ダンジョン自体は簡単かもしれないけど、管理者が俺達を今も監視している場合、何かちょっかいをかけて来るかもだし。


 そういや、フィルムって管理者はどんな奴なのだろうか。

 フェアズみたいな人だったらめんどくさいなぁ。いつ暴走するか分からない。


「なぁ、管理者のフィルムのことなんが、簡単に言うとどんな人なんだ?」

「人と関わろうとしない他人行儀な人。上からの指示に従うだけのロボット、かな」

「自分の意思がないという事か?」

「多分、そうなんじゃないかな」

「曖昧だな、よく分かってないのか?」

「ギルドとダンジョンの話をする以外での接点が無いからね。それに、フィルムは人に関心を持たないだけでなく、口数は少ないし自分の事を話さない。自ら行動を起こそうともしないから、本当に何を考えているんだかわからないんだよ」


 ふーん、そうなのか。

 ギルドで見た感じだけど、確かに他人に興味なさそうな印象ではあったか。


 単語でしか話さないから、会話もめんどくさい。


「まっ、僕がフェアズとアクア以外の管理者と話すのめんどくさがったというのもあるけど」

「絶対にそれじゃん。こういうことがあるかもしれないんだから、もっと深く関わっておいてよ」

「未来視を持っていたら良かったね」

「くそぉぉぉお」


 アマリアって、こうやって関わってみるとわかる。

 性格や思考が俺の似ているってことが。


 めんどくさがり屋で、最低限の人付き合いしかしない。


 これ、関わる人はこんなにもめんどくさいのか。

 よく、アルカとリヒトは俺にここまで付き合ってきたな。俺なら普通に見捨てるぞ。


「というか、グレール。この道はどこまで続くんだ?」

「Sランクのダンジョンなため、広さは今まで攻略して来たものとは比べない方がいいですよ。おそらく、倍以上の広さはあります」

「えっと、つまり?」

「先が見えないです、突き当りまではまだまだですね」


 マジかよ、もうダンジョン入って数十分は経っているぞ。


 周りを見ても、変わらず薄暗い道が続くだけ。

 少し壁に触れてみるけど、埃っぽいという感想しか出てこない。


「なぁ、アマリア」

「なに?」

「ショートカット出来る方法とかないの?」

「どこまでもめんどくさがり屋なんだね、気持ちはわかるけど。僕はダンジョンの管理をしていたわけではなく、ギルドの管理をしていたんだ、わからなくて当然」

「ちっ」

「…………あと、何でもかんでも聞いて来るけど、自分に関係のある知識しか僕は蓄えないんだ。聞くだけ無駄だと思うよ」

「なんでだよ、ちくしょう」

「めんどくさいからって、何でも聞かないで。前みたいに自分で考えてよ」


 頭脳派が増えたからもう考えなくてもいいと思ったのに、当てが外れたわ。

 しかたがない、ここはグレールに任せよう。


「くわっ………はぁ、ねむ」

「ダンジョンの中で欠伸を零すって……。カガミヤさん、油断すると痛い目見ますよ?」

「これからワイバーンが待っているとわかっている時点で、もう痛い目見るのは確実だ。だったら、気は抜ける時にしっかりと抜いて、無駄に体力を使わないようにした方がいいだろ」

「どんな理屈ですか…………」


 リヒトに呆れられたが、別にいい。

 はぁ、早く終わらせて報酬をゲットしたい。


 何ともなく天井を見上げ、少しだけ痛む腰をポンポンと叩いていると、()()()()()()()()()()()()()()()()()…………?

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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