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表情筋を殺す方法ないかなぁ

 管理者が来るというアクシデントはあったが、それによりアマリアが管理者ではなくなったことを理解してくれた受付嬢。


 すぐにロゼ姫とグレールを俺達黎明の探検者に入る手続きをしてくれた。


 今はその処理が終わるのを待っているんだけど、一つアマリアに聞きたい事があるんだよなぁ。


 隣を浮いているアマリアを見ていると、視線に気づいたらしく「何?」と聞いて来た。


「なぁ、俺の時はアマリアが直々にギルドに入る手続きをしてくれただろう?」

「そうだね」

「その前に、魔力量計測装置みたいなもので試験していたじゃんか。今回はそれをしなくてもいいのか?」


 あの、大きなマウスピースに魔法をぶち放つ試験。

 あれを成功させないとギルドに入ることが出来ないんじゃなかったか?


「あぁ、それはね。君が壊したからしたくても出来ないんだよ。あれは僕が作った、僕にしか扱えない機械だからね」

「え、ならどうやって今までギルド入隊試験を行ってきたんだ?」

「僕がギルドにいる時しか受ける事ができないようにスケジュールを立てていたの。基本は一年に一度。あの機械が壊れてからは、簡単に作った簡易的な物で行っているはずだよ。壊されたから」

「……………………悪かったって、本当に…………」


 あの機械、俺の魔力が強すぎて壊しちまったんだよなぁ。懐かしい……。


「まぁ、ロゼとグレールの場合はそんなことをしなくても問題は無いよ。強さはわかっているし、魔力量も大体理解している。王の言葉もおそらくギルドに届いているだろうし、何事もなくチームに入れるよ」


 なるほど、これがコネ入社。

 実力はあるからまた少し違うけど。


 そんな話をしていると、パソコンをいじっていた受付嬢が顔を上げ、俺の方を見てきた。


 なんか、眉を下げて何か言いたげなんだけど。何か不備があったのか?


「あ、あの……。アマリア様は、いかがいたしますか? 管理者ではないという事は、ギルド入隊も可能という事に……なると思うのですが……」

「それもそうだね。僕の入隊手続きお願い出来る?」

「はい。ですが、アマリア様も共にチームに入りますと、これ以上増やす事が出来なくなります。よろしいでしょうか?」


 アマリアで定員オーバーってことかぁ。

 これ以上仲間が増えても収集つかなくなるだろうし、今の仲間が一番気が楽そう。特に問題はなさそうだな。


 一応チームのリーダーであるアルカに確認すると、俺の判断で構わないと言われたため、問題ないと伝えた。


 すぐに受付嬢が続きの作業を行い、無事にロゼ姫、グレール、アマリアが黎明の探検者に入隊完了。


「うしっ、これでまず一つ目の用事は済んだな」

「そうですね! 次はグレールさんとロゼ姫様の戦闘衣装を見に行くんでしたよね?」


 そういや、そんな予定だったな。


「ロゼ姫とグレールは、何かイメージしている戦闘衣装や武器はあるのか?」


 武器屋に向かいながら後ろを歩いている二人に聞くと、頭を悩ませてしまった。


 流石に、そう簡単に決める訳にはいかないし、悩むのは仕方がない。

 俺も悩む……というか。グレールはともかく、ロゼ姫は何がいいんだぁ?


「私は今と同じでいいですよ。衣装に関しては近距離戦を主に行う予定ですので、物理攻撃に強いものが好ましいかと。武器に関しては、作り出す事が出来るため必要ないです」


 グレールはしっかりと固まっているみたいだな。問題はロゼ姫か。


 リヒトと模擬戦を行っている時は、俺と同じ放つ魔法が多かった印象。


 俺と同じものを準備すればいいかな。

 魔導書は無理にせよ、なにか他の方法で楽に魔法を出せるようにできる何か。


「私はお任せしたいです。戦闘知識がない私では、わからないので」


 まぁ、そうなるよなぁ。

 俺も戦闘知識は無いんだけどな? ただ、今までゴリ押しでやってこれただけで……。


 さてさて、どうするか。


 悩みながら歩いていると、無事に武器屋と防具屋にたどり着いた。


 この二つはやっぱり隣同士に設置されているんだな。いろんなところを回らなくていい分、楽。


 どっちから先に見ようかなと思ったが、気分的に防具屋がいいと思い、中に入る。

 すると、店員が急にロゼ姫とグレールを見て笑顔になった。


「あ、ロゼ姫様、グレール様、お待ちしておりましたよ。少々お待ちください」


 な、なんだ? 受付の女が奥へと行ってしまった。

 まだ何も内容を伝えていないのになんだ?


 みんなで顔を見合せていると、すぐに女が戻ってきた。


 大きな風呂敷を抱えて。


「王妃様からお預かりさせていただきました。こちらを、ロゼ姫様とグレール様が来ましたら渡してくださいとのこと。どうぞ」


 大きな風呂敷をグレールが受け取るが、なんだろう。


「…………」

「キョトンとしていないで、ひとまず開けてみろ。王妃からという事は怪しい物ではないだろう」

「わかりました」


 グレールがその場にしゃがみ、膝に荷物を置くと風呂敷を開き始めた。

 中から出てきたのは、二人分の服……?


「これって……まさか、ロゼ姫とグレールの戦闘服か?」

「「え?」」


 ロゼ姫とグレールは顔を見合わせると、一枚一枚手に取った。


 ロゼ姫が手に取ったのは、細身のズボンとワイシャツ。ローブに、魔法使いがかぶっていそうな帽子。

 色は、オスクリタ海底を表しているのか、青色を主体として作られていた。


 グレールが手に取ったものは、ロゼ姫と似ているが、ローブではなく短めのマント。


 ペアルック??


「ほぉ、予め準備していたみたいだな。せっかくだし、着てみたらいいんじゃないか? 試着室とかあるのか?」

「はい! 奥の部屋をお使いください!」


 カウンターの端には、中に入れるように板を動かせる形に設計されている。

 二人に服を着るように促すと、照れながらも奥の部屋に行き着換え始めた。


「どんな感じになるんだろうな!」

「二人ともかっこいいし綺麗だから、絶対に素敵になると思うよ!!」


 アルカとリヒトがワクワクしながらそんな話をしている。

 確かに少しは楽しみだよな。どんな感じの衣装なんだろうか。


「知里も楽しみなの?」

「ん? なんでだ? 確かに楽しみではあるが…………」

「顔に出てたよ」

「マジか…………」


 頬を触るが、よくわからん。

 本当に顔に出てたのか?


「なんか、表情筋柔らかくなったよね。天然二人は気づかないくらいのレベルではあるけど」

「…………まぁ、いいわ」


 この世界に来て、俺も色々な経験をしてきた。


 その中でも、アルカとリヒトみたいな。

 純粋で無邪気な奴らとこんなに長く行動なんて今まで無かったから、それが影響しているのかもしれないな。


「あ、また笑ってる」

「表情筋、もっと殺してくるわ」

「殺さないで鍛えてあげなよ、もっとわかりやすくなって」

「断る」

ここまで読んで下さりありがとうございます!

出来れば次回も読んでいただけると嬉しいです!


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よろしくお願いします(*・ω・)*_ _)ペコリ

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