表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/169

第54話 王宮の書庫での調べ物

 後日、ジークフリートに頼んだら、あっさり連れてきてくれた。

「セドリックに連れてきてもらったら良いのに」

「私もそのつもりでしたけど、ちょっとあって今、謹慎中なんですよ」

 あの後、ライラはしっかり宰相に報告したらしい。


「まぁ、詳細は聞いたけど。面白いね、セドリックは……君相手だと途端に脇が甘くなる。でも、リナ嬢。今はライラが陰から護衛をしてくれているから良いけど、男性と2人の時は、警戒した方が良いと思うよ」

「ジークフリート様と居る時もですか?」

 ちょっと、ベタな質問をしてみた。


「一応、私も男だからね」

 私がした質問をサラッと流した。

「さて、これでいいかな。後は、夕方迎えに来たら良いんだね」

 書庫の扉を開けて、私が頼んだことをし終えると、ジークフリートはさっさと行ってしまった。

 公務でそれなりに忙しいらしい。


 私が調べたいことは、リーン・ポートのことと、それが出来た経緯。

 学者たちも分からないところに載っていると思う。

 だって、分かってたら何人も優秀な王子たちを死なせて無い。

 この前、クリフォードと来たとき背表紙は全て読めた。


 多分、学者が読めない文字も……これがかの有名な転生者や転移者に自動翻訳装置が付いてるってやつ?

 後は、内容が理解出来るかどうかだと思う。


 1冊目、あれ? おかしいな。

 ジークフリートに言って、学者でも解読出来ないものを選んだはずなのに……戦時中の王宮を舞台にした救いの無い悲恋もの。ハンカチ必須。

 つい、ガッツリ読んでしまったよ。

 夕刻、約束通り迎えに来たジークフリートは、私が泣いてたので焦っていた。


 いや、丸1日恋愛小説読んで終わるとは……。

 あの本って、別にあそこに置いとかなくてもいい気がするけど。

 読める人がいなくなって、大切な文献認識で移動したのかな。

 まさか、恋愛小説で埋まってるんじゃあるまいな。




 何日か通って分かったことは、本当に翻訳無しで読めるという利点しか無いと言うこと。

 少し言い回しが難しかったり、知識が無いために読みこなせないものは、他の書物を持ってくる等の作業があるので難航していた。

 そして、恋愛小説はあの1冊で、他は昔の帝王学や大昔の他国との交流や戦争の歴史。


 そういえば、今現代はどうなっているのだろう。

 学校の図書室の歴史書にも他国との戦争どころか交流の記載すら無かったけど。数百年も他国との戦争が無いなんてあり得るのかなぁ。

 乙女ゲーム補正?

 いや、無いに超したことは、ないけど……う~ん。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ