表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/169

第15話 リナのデビュタント 魔法物リーン・ポート

 王様は、父と宰相を先に部屋から出して、私にそばに来るように言った。

 まだ、無礼云々は有効かなって思いつつ、のこのこそばに寄ると。王様の右手から金色の粉のようなものがファッと舞う。


 それが私の首に巻き付いたかと思うと、金色の細い鎖に小さい金の板が付いたネックレスになった。

 よく見るとその金の板には魔方陣らしきものが浮かんでいる。


「古代の魔法物でな。それは、持ち主を選ぶのだ」

「何か……魔法を使えるようになるとかですか?」

 ちょっと期待を込めて言ってみた。だって、魔方陣付いてるし。

「いや。そういった話は、聞いたこと無いな」

 期待させといて、まさかの魔法無し。困ったときの換金アイテム?

「売らないように」

 なぜ分かった。


「持ち主を選ぶと言ったであろう。それはもう、死ぬまでそなたから離れぬからな。それの保持者は、王族と同等かそれ以上の立場と権利が与えられる。この王宮内の全て、王の執務室ですら入り放題だ。どうだ、嬉しいだろう」

「返品したいです」

 面倒くさい、そんな立場……。


「まぁまぁ、魔法が使えるかもしれないし」

 前例無いって言ったのに……。ジト目で見ていると、王様は軽く咳払いして。

「もし選ばれなかったら、ここに来させることも無かったのだがな」

 謁見の場で私が入ってきた途端、右の手のひらが熱くなったのだそうだ。

 それでも、渡すかどうかの決定権はその時々の国王にある。学園内の噂が本当かどうか、謁見の場で試したと言うことだった。


 バカには、渡せないと……。


 王様からの依頼は、『学園に在籍している間の王太子殿下と第二王子の安全確保』ただ、それだけ。「簡単なお仕事だよ」と王様は言う。

 私は、依頼を受ける条件に、王様に3つのお願いをした。

 そして、王様との話し合いの後、部屋の外で待っていた父と一緒に帰途についた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ