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第五話 記録

とは言いつつも、それだけの情報で『数字』の意味が判る筈もなく、俺は更に情報を求めた。


ちなみに、クラスメイトにそれとなく尋ねてみた感じでは、この『数字』を認識している者はいないようだった。


勿論、見えているのに、見えていない振りをしている者が潜んでいる可能性は否定できないが、

少なくとも、全ての人に見えている訳では無い事は確信できた。


そして、(俺が視認した範囲内で)学校内にいる人物全てに『数字』が表示されており、

やはりというか何と言うか「0」を表示している人物は居なかった。


その日は、一日中その『数字』の事ばかりを考えていた様に思う。


そんな中、俺はある事に気が付いた。


午後の授業中だ。


『数字』の謎を考えていると、ふとあるクラスメートが気になった。


あれ、アイツの『数字』……変化してんじゃね?


確かな事は言えないが、午前中に見たときには末尾3桁が「111」のゾロ目になっていたので、

何か意味があるのではと検討した相手に間違いない。


だが、今のアイツの『数字』は末尾が「112」に変わっている。

いつの間にか増えてやがる。


この時になって初めて俺は自分の失敗に気が付いた。


くっそう!

何で俺は『数字』を記録しておかなかったんだ!


普通、気が付くだろう!


数字が変化する可能性に!


今まで『数字』が変化することがなかったから、

てっきり固定の番号だと勝手に思い込んでいた。


仮に固定の番号であっても、それを確認するためにもメモなりを取っておくべきだった。


うかつ過ぎるだろ、俺!


俺は慌てて、クラスメイト全員と午後の授業担当の教師、

ホームルーム時に担任教師の『数字』を記録しておいた。


明日、どのように変わっているか、あるいは変わっていないのかで、

また何かが判る………といいなぁ~


その日は、多くの人を見て『数字』を確認するよりも、

家に帰って考えをまとめる事を優先した。

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