第ニ十三話 調査
とりあえず、さっき「はい」を選んだ時のように、
「▼」を右手の人指し指で触ってみる。
やっぱり、触った感触は無い。
[ 正解数 0/1回 不正解●○○
※不正解1回ごとにペナルティがあります。
選択できる項目が有りません ▽▲]
画面(?)が切り替った。
「正解数」は何となく判る……ような気がする。
今回がはじめてだから、右の1は問題数かな?
あるいは、解答した回数だろうか?
そして、1回も正解していないから、左の0が正解数……なんだろうな。
どっちであれ、今の所はあまり関係ない……んじゃなかろうか?
次に答えた時に、変化を見れば確定するだろう。
「不正解」の横にある三つの○のうち、一つが黒く塗りつぶされている。
これは、先ほど間違えたから、塗りつぶされたのだろうか?
だとすれば、間違いは3回まで、スリーアウト制ということだろうか?
スリーアウトになったらどうなるのだろう?
また、仮にスリーアウト制だとして、
それは、1問ごとにスリーアウトなのだろうか?
それとも、問題が何問あるかはわからないが、
全問でスリーアウトなのか?
前者ならば、まだ余裕があると言えるが、
後者であれば、かなり追い詰められた感が拭えない。
これも、考えてもわからないし、
さすがに、試してみる訳にもいかない。
一応、後者のつもりで心構えをしておこう。
そして、この一文、
「※不正解1回ごとにペナルティがあります」
もっと早く言ってよ~!
お名刺の交換はしてないけどな!
先に、この一文を見ていれば、
あんなに安易に「はい」を選択しなかったのに~……………多分。
ここまでは、何とな~く判るが、
「選択できる項目」って何だ?
それにこの「▽」は何だ?
「▲」こっちは、前の画面に戻りそうな気がする。
試してみるか?
害はないよな?
へタレと言う無かれ!
今の俺は、石橋を叩いて、叩いて、叩いて、挙句、壊して渡れない
ってくらいに、慎重なのだ。
だがしかし、このままでは何も進まない。
よし「▲」を押してみよう。
[ 自己紹介をした回数 で決まりでいいですか?
はい いいえ
次の問題 開始まで 111時間 33分 ▼]
良かった。
前の画面に戻った。
「▼」「▲」は画面を切り替えるボタンでよさそうだ。
じゃあ、「▽」は何だろう?
もう一回画面を出してみて、触ってみることにする。
………………
何も起きない?
よな?
うん、起きていない。
選択できる項目が有りません
と前にあるから、
選択できる項目ができると「▽」が「▼」になって選択できるようになるのかな?
何が選択できるようになるのか?
どうやったら選択できる項目が増えるのか?
謎は残ったが、これ以上は判ることは無いよな?
よし、何故不正解なのかを考えてみよう。




