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第十話 経験?

もし、『数字』が経験値であるならば、

減った人が(俺が確認した限りにおいては)一人もいないのも納得できる。


皆無とは言わないが、基本経験値は増えるだけなのが一般的………だと思う。

(正直それほど、多くのゲームを知っている訳ではないのだ)


それに、1才にも満たない赤ちゃんの『数字』が「0」なのも、

経験値というのであれば、大いに納得できる。


経験を積もうにも、できることが限られているし、

また、経験できない事も多いだろうからな。


……うん、まてよ……、


ここはRPGの世界ではない。

現実世界だ。


つまり、経験値といっても、勿論モンスターを倒して手に入れるものでは無い。

そもそも、この現実世界にモンスターなどいな………、


もとい、現実世界(リアル)で見た事のあるモンスターなど、

せいぜい、モンスターペアレンツぐらいだ。


さすがにモンスターペアレンツ(あれ)倒して(ヤッて)経験値を得ては、

マズイだろう。


K察に捕まってしまう。


…バレなければ大丈夫か?


いや、日本のK察はそこまで無能では無いはずだ。


一部の無能な輩がやらかした事件などが大きく報道されているせいで、

能力や、モラルを疑う人も少なからずいるが、

それは、ほんの一部であり、組織としてはかなり優秀である……らしいよ。


さて、話を戻そう。


そもそも、そんなに多くの人々が経験値を得るほど、

モンスターペアレンツが溢れているとは思えない。


……っていうか、思いたくない。


道を歩くと、頻繁にモンスターペアレンツにエンカウントする……

嫌だぞ、そんな世界……


もう一度、話を元に戻そう。


つまり、何が言いたかったのかというと、


この経験値は「敵」を倒して手に入れる類のものではないだろう、という事。


更に言えば、幼稚園に通うような園児から可能であるが、

一歳にも満たない赤ちゃんにはできない事であるという事。


う~ん。


範囲が少しは狭まったような、大して絞れていないような………

いや、ここは少しなりとも進んだと考えよう。


………主に、俺の精神の安静のために……


よし、


諦めたらそこで試合終了ですよ


と、どこかの偉い人も言っていた……らしい。


とにかく、赤ちゃんにできる事は、候補から外せる。


・泣く

・寝る

・ミルク(母乳か粉ミルクは訊いていない)を飲む


………他は何があるんだ?


強いて言うなら、

・笑う

・小便をする

・大便をする

・げっぷをする


とかか?


駄目だ。


勿論、俺には子供はいないし、弟や妹もいない。


正直、赤ちゃんに何ができて、何ができないかなど判らんわ!


………やっぱり、何も進んでないわ……

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