第一話 前説
俺の名前は難波雹ニ(なんばひょうじ)
何処にでもいるような普通の中学2年生男子…………………だった。
そう、2ヶ月前までは………
中学2年生になりちょうど一週間が過ぎ、『中二病』に罹患するまでは……
いや正確に言うならば発症が正しいのかな。
いや、読者の皆さん、引かないでくれ!
確かに、俺が読者の立場であったなら、今すぐ背中を向けてサヨナラする。
その気持ちは良くわかる。
だが、もう少しだけ話を聞いてくれ!
その上で、話を聞きたくないならば、サヨナラしてくれてかまわない。
なので、もう少しだけ話を聞いてみてくれ。
まず『中二病』についてだが、皆さんが想像する
「俺の右手に封印されし魔物が!!!」
とか、
「我が左目の邪王心眼が疼くのだ!!!」
といった類のものではない。
逆にそれを期待していた方は、ここでオサラバしてくれてかまわない。
むしろ、そうしてくれ!
貴方の期待に応えられる類の話ではないので。
では、『中二病』とは何なのか?
正確に言うならば、『中二病』という名称は正しくはないのだろう。
だが、
・この状態を何と名称すればいいのかわからない事。
ならびに、
・発症したのが中学2年生になってすぐであった事。
この2点から『中二病』と俺は呼称することにした。
この物語は、この『中二病』を発症してしまった俺の物語である。