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プロローグ
七年前‥日本は破滅しかけていた。
2020年、突如大規模自然災害として広まった新種のウイルス、「C.O.Rウイルス」。空気感染が主であり、感染したまま放置しておくと、徐々に血液、内臓、皮膚、ありとあらゆる細胞が硬質化していき、その前に解毒剤を打たなければ、最後は確実な死が待っている。
このウイルスの影響は凄まじく、ありとあらゆる都市は麻痺し、財政は崩壊、食料危機にまで追い込まれ、誰しもが終わりを予感していた。その時、日本を救ってくれたのは多くの外国の人々だった。
日本はその時多くの国に迷惑をかけ、七年後の今でも他国のおかげで何とか暮らしが出来ている状態だ。今では、国際連合(UN)の保護下にあるのが現状である。日本国民は本当に感謝してもしきれないでいた。
だが、この出来事には大きな闇が存在していた。その闇に立ち向かう羽目になるとは 秋峰 愁は知るよしもなかった。