第71話 荒れ果てた町の復興。
サブタイが重い?中身はいつも通りだよ!
ひまり::そういえば今思い出したけど、最初の頃によく騎獣乗り場にいた走鳥さん、最近見ないですね?
ゴノダン::あれNPC冒険者パイセンが使ってて出払ってんだと。
北斗::そっちがいたら乗れたんですがって言われたぜ!
玉兎::あれは幻獣で馬より性能がいいらしいな。
フルクラ::だからか仮免だと馬共々乗れないんだよねえ。
ジャッカルが本来の生息地じゃないのにリポップで沸くのもなんかおかしいよなー?と思ったけど、どうもその辺りには、何らかの法則性があるらしい。
うん、赤金鉱山の方が近いって感じの場所まできたら、ジャッカルがいなくなったんだ。
その代わり、グレートウルフっていう割とそのまんまな名称のでっかい狼が出るようになった。
ミケ::うーむ、Lv38、なかなかおつよい
ひまり::おー。ところでさ、さっきから時々周囲の木の本数が違う気がするんだけど。
ゴノダン::うん?木の本数?
ひまり::具体的にいうと隙間を埋めるように増えてる。
フルクラ::やっぱり?なんかさっきから視線がチクチクするんだよねえこの雑木!!
そしてエルフ女子フルクラマイネさんが、おもむろに雷魔法をぶっぱなす。
ぐぽおおおおん!
妙な叫び声だな、と思ったら、周囲の木々の半分くらいがごわりと動いて目鼻のようなものが幹に浮き出してきた!トレントだこれ?!
ミケ::木材まで群れかよ!!
ひまり::ミケさん落ち着いて、まだ加工してない!原木!
ゴノダン::原木にもなる前だろうよ!雑木なればこうだ!!ふん!
そしてゴノダンさんの構えた大きな木こり用らしい斧が振りぬかれた瞬間、なんとトレントが即死してキラキラに変わった。何?なんで?木こり斧特攻??
ギュンタ::わあ即死発動した?!なんで?
ゴノダン::木こりといえば鋸よりは斧だろうて。
サルガル::木こり用でいいならあるぞ!!
勝馬::何が役に立つか判らんなこのゲーム。
サウル::というか君らなんで木こり用の斧持ってるん。
ゴノダン::町にもよるが、クエストに伐採任務があるのだよ。
サルガル::昨日ちょっと寝る前にやってたからさあ。
というわけでミケさんと我々符術師組が狼をやっている間に、あっという間にトレントの群れは原木になりました。どっとはらい。
ゴノダン::ヒノキ、ケヤキ、エノキ、カキノキ、アオダモ、ミズナラ、サワグルミ?
ひまり::木材もランダムか!!オニグルミとアスナロとイチイも追加。
アン:カキノキって材木なんですか。
ミケ::黒い部分が多いのは黒柿って銘木だな
玉兎::スギがありそうでないな?
ギュンタ::そういやヒノキはあるのにな。
サルガル::それにしたって品質の差が酷い。サワグルミとか大ハズレでは?
ひまり::い、いやマッチやつまようじ作るかもしれないし!
玉兎::あとは火薬があるならそれ用の炭?
サウル::君らなんでそんなすらすら用途が出てくるの……?
ひまり::嗜み?
いやマジで覚えてるのに理由なんてないし!
なお火薬は未実装だそうです。
ゴノダン::サワグルミ流れたやつ、安そうだからといって捨てるなよ。重要品目だ。
ギュンタ::ほへ?雑材だろう?
ゴノダン::この世界では最上級の墓標の一つじゃと。
サルガル::墓標?……って、そういうことか……
ひまり::……そんなに、要るんだ……
玉兎::我々にできることはなかったとはいえ、きついなあ。
つまり、青山欅ではたくさんの、顔も知らない人たちが死んだ、ってこと?
ゲームでそういう重い話は求めてないよ私たち?
サウル::重苦しい空気になったところすまんが、そろそろ荷物の空きが怪しい。
ゴノダン::かといって今回は納品ものしか持っておらんぞ。
アン::私の手持ちを減らしたいので提供しますから、ごはんにしましょうか。
ひまり::そこでご飯?!
玉兎::アリといえばアリだな?
ギュンタ::時間的にもそろそろ戻る支度した方がいいし、ちょっと戻って休憩できる場所探すか。
そしてアライアンスの半数がざっくりと道を戻り、隊商か軍の大規模休憩場所らしき場所を発見してきてくれた。
なお今回のアライアンスは威力偵察の半分もいません!
現在のカンスト組の半数いるかどうかくらいじゃないかな?
前回の威力偵察でカンストした人も多かったんだけど、結構捕まらなかったんだってさ。
ディギーさん達みたいに、ログインしてきてても一定より遠くにいるとアライアンスには誘えないしね。
斥候さん役の人たちが見つけてきたのは、半分くらいが草ぼうぼうではあったけど、まあまあでっかい広場だった。
隅っこに小屋が建ってたみたいだけど、だいぶんと前に壊れたらしく、土台だけになっている。
草は皆でざっくりむしったり、謎の技能でどかされたり、刈り取られたりだ。
どかしてるのはエルフ男子の皆さん。なんか植物系にかかわる技能があるんだって。
玉兎::短期ログアウトにも使えるな。マーキングしておこう。
ひまり::アン、手伝えることある?
アン::ひまりさんは技能がないでしょうし、今日はミケさんにお願いしようかしら。
ミケ::肉焼くなら任せろー!
そんなわけで、アンと、他にも何気に二人いた調理人の人が調理側に加わって、アライアンスによる大焼肉大会だ。何人いるんだっけこれ?
ギュンタ::お肉これ何美味しい!
ひまり::それ多分ハクビシンー。
ゴノダン::済まぬがこれも焼いてもらえるかのう。キツネリスの端数なんじゃが。
アン::焼くお肉もお野菜も大歓迎ですよ!タレはこちらで都合しますからね!
サウル::何この役得。うま。
フルクラ::この世界馬肉って食べるかなあ?
玉兎::倒していいウマ類がいれば、というところかな。
サルガル::そういえばここの走鳥、おいしくないよー!って喋るのがいたぞ。
ギュンタ::食えるの?
サルガル::いや、食えないそうだ。係員によれば、そいつの口癖らしいんだがな。
(ああ、あ奴らは肉が苦いそうじゃぞ)
なんで朔夜さんそんな話知ってるの?噛みついたときは味しないんだよね?
(人の飼っているものをかじったことはないぞ?)
アッハイ。
ひまり::掲示板見てたんだけど、食肉になる生き物が全然いないエリアもあるんだね。
天童::翡翠山茶のことかー!
玉兎::ハクチョウ、食えるらしいぞ。
ひまり::代々柑子だよー。狸はリアルでも美味しくないらしいから。
サルガル::それを言うと竹林も食える肉出なかったんだよなあ。金鶏狩り忘れてっけど。
北斗::あれはキジ科だから普通にイケそうだな。
ひまり::むしろ竹林のモブ、種類自体が少ないよね?
サルガル::スズメはいっぱいいたんだがなあ。
サウル::スズメも焼き鳥くらいにはなりそうだな?
食事しながらだからか、話題は食べ物の事ばかりだ。
とりあえず皆に行き渡る程度に食べたら、かばんの空きがだいぶできて、アライアンスストックに引っかかってた戦利品もすっかり収納される。
戻りにもトレントの群れがいて、結局かばんの中身はほぼ全員ぱっつんぱっつんになったけども。
最終的にグレートボアは見逃す構えになっちゃった。
「まあ!まあまあ!!なんて素晴らしい戦果でしょう!」
皆で納品しにいったら、受付のお姉さんが大興奮だ。
余りの声に他の職員さんたちまでこっちを見ている。
「分量が多いので総力戦で引き受けますよ!」
受付さんが叫んだら、一気に後ろの人たちまで窓口業務に参加しだしたので大騒ぎだね!
「生肉はこれ以上は難しいから直接肉屋に持ち込んでやってくれ!一軒営業してる!」
「原木はまだまだどんとこいだ!すべて引き受け可能だぞ!」
「毛皮類はこちらにお願いしまーす!納品量無制限でーす!」
「なんなら他所の素材でも構わんぞ!」
「竹でもいいっすか!」
「竹もいいな!って竹?竹林行ったのか君ら?」
「開通で行った帰りにちょっと伐ってきました!」
「でかした!」
賑やかに受付はこちら!と叫ぶ職員さんたちに、個別の応答も加わって、周囲はもう盛大に大騒動だ。
「冒険者ども、随分騒々しいが何事だ?」
「あ、守備隊長さん!お疲れ様です!なに、ウチらの若いのが頑張ってくれましてね!復興に弾みが付きますよ!」
余りの騒ぎに町の防衛役の兵士さんまで様子を見に来たけど、職員さんたちが余りににっこにこで解説したので、気圧された様子でそうか、報告してくる。と言って帰ってしまった。
冒険者組合に納品された雑多なアイテムは、組合から種類ごとに必要な職人講、つまりギルドに引き渡されるそうなので、我々戦闘職の仕事は納品が済んだらおしまいだ。
職人勢はそれぞれがいろんなクエストを更に請け負って、ギルドに多大な貸しを作ったそうですが!
クエストリザルトはというと、順位こそなかったけど、またもやSP10の大盤振る舞いだ。
つってもなー?ひまりちゃんあんまりスキル候補出てないしなー……っておい。
【ターゲットアピール】【確定回避】【イヴェイジョンスタンス】
なんか!増えてる!!全部10Pだから戦闘スキル!!
ひまり:うわあ。
ミケ:どったん?
ひまり:【ターゲットアピール】がスキル候補に出た。
ミケ:……だろなあ……むしろ今まで出てなかったのか感
アン:積極的にタゲを取る動きが多かったですからね今回。
玉兎:だいたい僕が不意打ちされるからだね……?
北斗:そういわれてみると、ジャッカル、ことごとくタマ狙いだったよな、あれ?
もしかして:ノの字、割と動物に近いトコにいる?まさかね?
少なくともアクティブモブや走竜さんには兎扱いされてる気がするんだよねえ、玉兄さん。
確認はしたけど、もう短期ログアウト時間が目の前なのでいったん神殿でログアウトするよ!
追加:SP+10
マジで今までなぜ出てなかったのか。※出にくいのは確かなんだが。
※前に出た【回避】は5pですが今回のは10p、仕様です。




