第61話 Cランクはまだですか?
プレイヤーに伏せられていた事案の結果伝達と新たな事案発生回。
いやぁ、流石にクエスト1回で終われるとは思ってなかったけどさあ。
本当にミリ、ガチでギリ、ちょびっとだけ足りない、って感じらしいんですよね現状!
(そりゃあ今回の輸送クエはエクセレントボーナスをコミでの最大貢献度を獲得して居る故なあ)
なんと、朔夜はクエで得られる組合貢献度も見えている?!
(極大値の時だけ通知が来るのう。普段はそこまでしてもらってないが、解説に必要な時だけデータが読み取れる、といったところかの)
成程???
(一部パーソナライズ種族の外エリアスタート組に発生する眷属イベントは、レア種族の為の専属ナビゲーター設置クエストだからの。失敗した奴の方が遥かに多いのは想定外だが……)
そしてついに最初のクエストの秘密が朔夜から明かされました!
そういえば朔夜が良くしゃべるようになってからシステムからの回答、減ったもんね。
そういえばひまりちゃん以外に眷属連れの人、見ないなあ。
天狗とかいかにも眷属とかいそうなんだけど。聞いてみようかな?
(さっき会うた槍蛇の娘は懐に何か抱えて居ったぞ。
兎どもは街中スタートじゃから眷属イベはないな。あれらは進化先も普通……おおっと)
進化?進化って言ったわね朔夜?狐ノ命、いや、ノの字って進化する種族なの?
(未実装じゃー。現状ではベータが終わるまで変更はなしじゃ!)
朔夜はそれだけ言うと半目になって沈黙の構えだ。
でもまあ未実装は納得だ。だって朔夜の言う通り、これベータ版だもんね!
朔夜さん、減点いちー。みたいな思考がどこからともなく薄っすら聞こえた気がするけど、しーらないっと!
[ひまり]えーっと……天狗の人今誰かいますかー?
[ミサキ]はーい!お呼びですか!
[ひまり]おはよー!ミサキちゃん達は眷属イベントあった?
[ミサキ]ありました!小鴉飼ってまーす!かわいいですよ!
[北斗]あ、以前、覚賀がトンビの子を拾ったって言ってたの、それか!
[玉兎]兎にはそのイベントないんだよなあ。町スタート固定なせいだろうか?
[キリカ]多分そうじゃないですかね……うっ……
おお、やっぱり天狗も眷属持ち組か!
そしてキリカちゃんのトラウマを刺激してしまった。済まぬ……!
(いずれ滞空などを覚えねばならん故、天狗系種族の眷属クエは自動成功型じゃな)
なるほどなるほど?種族で難易度も変わるのね!
[ミステル]うちの子はちっちゃい蜥蜴です。って、眷属イベントって全員にあるわけじゃないんですか?
[真守]ないよー。翼のある種族だと見本を示せる眷属を強制追加なんだろうか。
[ひまり]将来的に滞空技能が必要な種族だとナビ役必須そうだもんね。
[烏哭]だがそれだと狐にあるのが謎だなあ?
[ミサキ]確かに天狗は雛が勝手についてきて、オートで拾うだけ。
[キリカ]そんなイージーモードだったの……!?せ、正式版はまだか!!
[玉兎]正式版どころか第三陣がまだだね……
……いやほんとキリカちゃんまじごめん……
クエストの謎を一つ解き明かしたところで、こちらは次なる冒険者組合のクエストのチェックだ。
とはいえ、黄金桜の町のクエは、結構満員御礼が多い。
第二陣もランク上げ順調そうだねえ。
漫然としたプレイをしすぎると、だいたいDである程度足踏みするようにできてるらしいんだけどね。
NPCの好感度って奴が、結構重要なんだよねえこのゲーム。
そのシステムがNPCに媚びを売るみたいで好きになれないとして、ベータテスター権返上した人も数人ほどいるそうだ。
友人とのプレイは仲良くできるのに、これだけ自然に受け答えできるNPCへの配慮を忌避するってのは、私には理解できないけどね。
まあ私は定型文喋るNPCにもマメに声を掛けるタイプだけどね!
たまに台詞が変わるのが仕込まれてたりするので!
「ああ、そもそもLv30辺りの方向けの御依頼は黄金桜ではあまり多くありませんからねえ」
あ、この依頼ってレベルも参照してたのか!
「確かに25以降って基本黄金桜ではレベリングもしないしねえ」
「そうなんですよ。スタンピードの兆候も、最近は地域全体で狩りをする方が増えた為か、このエリアでは出ていませんしね」
ただ、そうしょっちゅうあることでもないのですがね、と受付のお姉さん。
「あとは……うーん?でもこれはちょっと皆さんには厳しいかしら」
おや?なんか受付のお姉さん、手元を見て考え込んだぞ?
「厳しい?青山欅のおサルです?」
「いえ、そちらは掃討戦が既に決まっていて、Cランク以上限定、レベル下限35で募集していますからあなた方は対象外です。
実は、翡翠山茶の方面からの連絡が途絶えていまして……青山欅の案件もあるので確認だけでもしたいのですが、皆さんだとまだ少々危険だろうかと」
わあ、翡翠山茶って強いトラがいるとこだよね!?
そこまで衰退は、してほしくない!
「うーん……私たち1パーティだと多分手と魔力が足りなくなるかなあ。でも募集かけてアライアンスで威力偵察、ならできるかも?」
「アライアンスで偵察……!ある意味贅沢ですが、アリといえばアリですね?」
とはいえこれもレベル制限は必須ですねえ、少々お待ちください。と、受付のお姉さんがメモを書いて奥にいる上司さん達に相談しに行く。
ミュー:ひまりちゃんがまたクエ生やしたwww
ひまり:おかしいなあ……そこまで大ごとになるとは思わなかったぞぉ?
玉兎:虎が鬼門だという話だったが、技能がヤバイのか?
ミケ:ファイファンでも虎はやべーやつだったろ
北斗:麻痺って爪でざっくざくにされるあれかァ。
アン:でも流石にこれがクエストとして成功すればCランクいけそうではありますね。
玉兎:それでも掃討戦は参加不可か。
ひまり:Lv35制限ってつまりプレイヤーはゆびくわで見てろ、だよね。
北斗:むしろLv35下限で普通に人が居るんだなここの組合員。
ミケ:そりゃまあ俺の師匠がLv60だったりするわけでな
NPCの師匠職人勢、そんなにレベル高いのか!
そりゃあ町の人も今の我々程度のレベルが結構うろうろしてるはずですわ。
パーティ会話で雑談してたら、受付のお姉さんが新たなクエストを引っ提げて来てくれた。
「それでは皆様にレベル下限25でアライアンス編成による威力偵察を依頼出しますね。
ランクはD指定です。距離的に騎乗仮免もあった方が良さげではありますか」
「そうですね、その条件でお願いします。期間もあまり長くない方がいいですか?」
「そこはある程度余裕を持ってもらって大丈夫です。今からの周知ですので」
「そこは大丈夫だと思います!もう話は流してますので」
玉兄さんが掲示板にね!
玉兎:もうアライアンス要請が来てるな?
ディ::はろーはろー!久しぶり!狐ちゃん相変わらずクエ生やすの上手いな!
シング::お久しぶりでっす!ボクたちもLv28になったよ!
ユー::翡翠山茶はリベンジになりますので、多少情報もありますよ!
ひまり::わーい、最初のカンストぶりだねー!
速攻でアライアンス要請をしてきたのはディギーさん達だった。
成程、アライアンス会話はダブルコロンがふたつになったのか、メイン会話を切り替えよう。
というか翡翠山茶の情報出してたの、ディギーさん達だったんだ?
アン::お久しぶりです。でも出発は今日じゃないですよね?
玉兎::当然本番は明日のログインだよ。2ログ分は使うだろうし準備も必要だろう?
ミュー::今必死でお札作ってまーす!明日でお願い!
ひまり::割と死活問題だ!
北斗::というか俺ら、今日これ3ログめだから後リアル20分ないぞw
ミケ::そういやそうだったな!
そしてふと気が付いたんですが。
ねえ、今日でお彼岸、おしまいでは?
ひまり:ねえミューちゃん、もしかしてタイムリミットって今日だったり?
ミュー:25日夜まで!ほんとは今日までだったんだけど、ちょっと実家でトラブって明日は迎えが来れないんで1日遅らせて貰ってる!
玉兎:ガチのぎりぎりだったんだな……
ミュー:ランクアップ報告だけ後回しかもなあ私。
ミケ:明日トラブルがないのを祈るか!
北斗:フラグやめーやw
なおアライアンス側は既にだいぶんと参加者が増えて会話がカオスです。
ひまり::挨拶は程々でお願いしまーす!希望時間とかそこら辺詰めてね!
シンシン::うむ。アライアンス規模的に全員が現地で顔を合わせるわけではないからな。挨拶はパーティ会話にするのがよいかと。
ミサキ::確かにそれはそう。でも今組んでるパーティってだいたい身内だよね!
シンシン::それも、そうか……
豊前::まあともかく我々は多分ログイン早いんで先鋒かな。
お?知らない人がいる、ってこれパンダの人か!Lv28だって!
ミサキちゃん達もLv27か、頑張ってるなあ。
アライアンスはどうやら豊前さん達と別の2パーティ程が最初にログインする感じだそうなので、そこから起点で遅い組に順送りしていく形になるらしい。
こういう組み方でいいのかなあ?大丈夫かなあ?
でも2アラ以上組むの初めてだしね、やってみるしかないよね!
流石に1パーティで抜くのは厳しいんだよなあ〈威圧〉持ちいると……




