第57話 目標、達成!
ミューちゃんの春休みに間に合いましたぞ!
暫く戦っていたら、蛇の魔法が止まった。
と、思ったら上からどすんと落ちてくる蛟蛇くん。
地上に降りたら蛇らしく鎌首をもたげて、いちばん近くにいるミケさんに噛みつきにかかった。
……牙、滑ってるね……
ひまり:もしかして:魔力切れ。
玉兎:魔力で無理やり飛んでたうえに魔法攻撃してくるとかどんだけ魔力自慢なんだ。
アン:通常攻撃枠が水魔法でしたので魔力消費ではない可能性?
ミュー:仕様上はないとはいえない、ただ飛んできてたのは普通の水魔法系だったね?
とか言ってる我々も、そろそろ魔力が怪しい。初級のお札の消費は1だからまだいいけど、中級は5だし、戦闘中は回復しない。
そして魔力ポーションは未実装だというし。
ミュー:そういやすっかり忘れてたけど私初級の攻撃魔法ある程度使えるんだった。
アン:私も火と闇だけ使えますねえ……
そんな感じでミューちゃんとアンファルも魔法でぺちぺちしてるけど、あまり使っていないから、ダメージはそこまで大きくはない。ないよりはいいけど!
北斗:だめだ魔力切れた!殴る!
ミケ:おう来い!俺よりはダメージ出たろお前
ひまり:あのもやもやがまだ残ってるのが気になるけど……
アン:消す方法あるんですかね?
ミュー:お前を消す方法(
ミケ:イルカいじめはよせw
そして、とうとう魔力が切れた北斗さんが殴りにいってしまったんだけど……
北斗:どく^^^^^^
ミケ:あれ?俺は食らってないぞ?
玉兎:護符はどちらもまだ効果中だから……また石人の特性の勝利か?
ミケ:わはははは!石人を讃えよ!
ミュー:すっかりキメ台詞になってる……
という訳で蛟蛇くん、見た目のイメージ通り毒持ちでした。
ミケさんが平気だったから、接近してあの靄を吸い込むとダメなんだな、多分。
あとミケさんの石肌に物理的に歯が立っていないけど、あれもダメージ食らったら多分毒だろうね。
申し訳ないけど治癒符に解毒とかの状態異常解除系はないから、毒消し自分で飲んでおくれ。
ちゃんと買ってたのは知ってるぞ!もちろん私も持ってるよ!
それでもそのあと間もなく、蛟蛇さんはキラキラに変じた。魔力が割とギリギリでしたね!!
ドロップは……上質な蛇皮x5、上質な蛇肉x5、蛟蛇の毒x5。あと『謎の箱』ふたつが個人報酬。
ひまり:なんですこの『謎の箱』ふたつ。
玉兎:僕ひとつだよ。
アン:箱はないですね。
ミュー:わたしも箱はない。
ミケ:箱ふたつ
北斗:箱ひとつ。貢献度設定があったな、さては?
そして、報酬から一歩遅れて、全員がレベルアップだ!
ミュー:よっしゃ!!!カンスト!!!
アン:やりましたね!
ひまり:わあい!これで町に戻れる!まださむい!
北斗:服が濡れてると寒さを感じるらしいからそれかな?
ミケ:俺と北斗にゃ関係ないがな!がはは
玉兎:僕もそこまで強くは感じないなあ。
そんな訳で、紅玉椿の町に戻るよ!
濡れたままの衣装が地味に寒い!ってもしかしてこれも状態異常?
自分のステータスを見る。わあ、状態異常【寒冷】だって!
ひまり:寒いと思ったらこれ状態異常だ!
玉兎:かけた奴が死んでも解除されないのか、厄介な。
ミケ:俺それも無効っぽいなあ
北斗:石人チート種族疑惑。
ミケ:制限は十分多いから妥当なセンだと思うぞこれ
アン:そもそも正規盾職選べませんものね。
ミュー:バトル中は余り気にしてなかったけど、終わると確かに寒いね?
そう言っているアンファルはドワーフなので実は盾職も選択できる。
中の人が生産職一筋タイプだから選択しないだけだ。
実際第一陣で3人しかいない女ドワーフのひとりは、盾職専業だそうだし。
なお、第二陣でも全然増えなかったので、人口の少ない通常種族ダントツの第一位だそうだ。
なんでだろ、かわいいのにな。
髭か?髭にリボン付けていいのは女ドワーフだけの特権らしいのにな?
「うわあ、ずぶ濡れだね君たち?……ひょっとして飛ぶ蛇のモンスターに遭遇した?」
紅玉椿の町まで戻ったら、門番さんに驚かれた。
「はいぃ、倒してはきたんですが、寒いー」
「町に入ったらまずちょいと奥にはなるが、神殿に行きな。
蛇に限らず体力が減るタイプの毒は町の結界を通り抜けたら浄化されるが、その手の状態異常は神殿じゃないと治せないからな」
布の服を脱いじゃえばいいんだけど、女の子にはちょっとだめだよねえ、と言われて、玉兄さんがすっと上だけ脱ぐ。
……兄さんもかかってたんかい!!
「成程、上だけでも脱ぐと多少マシですね。でも僕でもかなり見た目が微妙なんで神殿に向かいます、情報をありがとうございます」
「これも仕事さ、いいってことよ!じゃ、気を付けてなー!あとLv30、おめでとうさん!」
ほんとにこの門番さんはいい人だなあ!我々のレベルアップも祝ってくれたよ!
「あらあらまあまあ、あの蛟蛇を倒されたんですね、大変でしたでしょう?」
「通常呼吸しない人が居たんで割となんとか」
「……呼吸……しない……?」
神殿の受付っぽい人に声を掛け、状況を簡単に説明したら宇宙猫された。
玉兎:今のは流石にひまりさんの説明が悪いな?
ひまり:省略しすぎた?
ミュー:通常呼吸ではない、という概念がないかもしれん?
アン:何か違うものを連想した可能性もありますが、流石にないよね?みたいな雰囲気ですね?
ミケ:それなら俺が出ていけばよさげかね
「俺ですねー。石人の噂はご存じないですか」
「え、まあ!……ああっと、失礼しました。
石人という方の話は聞き及んでおりますけれど、もう第二階位の町にいらっしゃるとは思っておりませんでしたわ!改めて、本当に失礼致しました」
「いや、実際普通の生物とはちょっと違うからな、とっさに出てこないのはしょうがないさ」
成程、やっぱり神殿同士の連絡網か何か、あるんだな?情報が早い。
状態異常の解除にはお布施が必要だ。といっても50エンなので皆ほいほい支払う。
我々、現状資金には困っていませんからね!
お布施を払ったら、何故かそれぞれが個室に通された。
ミケさんはそもそも状態異常に掛かってないので外で待つと出て行ったけど。
「では濡れたお衣装を一度お預かりしますね。
この状態異常は濡れた物に永続で付くタイプなので、完全に解呪しなくてはなりません。
それまでの間はこちらをお召し頂いて、暫くこの部屋でお待ちくださいね」
なんと、まさかの服を脱がされるイベントだったよ!
……ブラ、してたんだひまりちゃん。知らなかったよ!
下着だけのすっぽんぽん一歩手前になるからと、渡されたのはどうみてもバスローブだ。
服を脱がされたので、朔夜がころりと懐から転げ落ちる。
あれ?動きが変だぞ?そんな転がるようなどんくさい子じゃないよね君?
(ダメージが……ねむい……)
「あらあら、黒獣さんも解呪が必要ですね?追加のお布施を戴くことになってしまいますが」
「あっはい出します出します!1000エンでいいですか!」
「ありがとうございます。スペシャルコースで行かせて頂きますね」
(ぐぬぅ、不覚……)
その一言を残し、朔夜も濡れた装束共々連れていかれてしまった。
……ひまりちゃんだけになるの、本当に久しぶりだな。
朔夜と会ってからは、ずっと一緒だったもんな。
待ち時間はたいしたことなかった。
5分もあったかな?くらいだ。神殿優秀。
……と、思ったら、戻って来た神殿の係員さんがなにやら困り顔だ。
「あの、申し訳ございません。お装束にかかっていた別の呪法も解けてしまいまして……こちらは事故ですのでお布施はご無用ですのでお気遣いなく」
そう言って差し出されたのは、ふっかふかの朔夜さんがどや顔で乗っかった、灰白と薄赤の装束。
おや?
持ち出されたときは全部灰色だったのにね?
「わあ!前よりきれいになってる!ありがとうございます!」
返事はこれ一択だ!デザインは好きだけど、流石に灰色は飽きてたんだ!嬉しい!
……でも呪法の掛かった服?何ごと?
(境界の子あるあるという奴らしい。メタ的に言ってしまえば、お主らの衣装は交換不可能な代わりにランクアップイベントで性能が増すものじゃな)
朔夜がガチでメタな説明をしてくれる。
最近そういうとこ隠さないね君?
でも要点は把握できた!感謝しかない奴だね!
という訳で帰る前にちょっとお布施を追加しよう!
外に出たら、今度はランク上げかな!何したらいいんだろう、楽しみだね!
*****プレイリザルト*****
プレイヤー:稲見ひまり Lv29→30
種族:狐ノ命
体力 94→96
魔力 300→310
SP 153→158
力 18
耐久 18
敏捷 64→66
器用 34→35
知性 64→66
知識 43→44
信仰 -
運 -
呪符魔法 Lv27→Lv29
攻撃符:炎水雷土風光(枚数略)
中級攻撃符:炎水雷土風光(枚数略)
護身符:光x99
治癒符:光x30
一般魔法 Lv4
技能
【解体】Lv1
【初等呪符作成】
スキル
【観察】Lv10(Max)
【モンスター鑑定】Lv11→12
【植物鑑定】Lv10→11
【一念】Lv6→Lv7
【動物鑑定】Lv7→Lv8
称号
[漂流者]
[使い魔を労わるもの☆]
[聖魔のあわいを征くもの☆]※秘匿
[Dランク冒険者]
[大福を狩るモノ]
[福引マスター]
[ゴブリンの友☆]
[一人前]
[いっちょまえ]
[騎乗仮免]
[村の助言者]
[コボルトの友☆]
[白金樺到達者☆]
[紅玉椿到達者☆]←New!
[いっぱしの人物]←New!
[蛟蛇の天敵☆]←New!
[いっぱしの術者☆]←New!
朔夜さんのランクアップはレベル不足でまだ。
布に付く状態異常は布の面積で増加、厚みで鈍化。




