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第24話 レベルキャップは目指そうか?

といいつつどっちかというと考察回。

 ミケ:無事Lv15は達成したけど、この後どうする?

 玉兎:レベルキャップは20という噂だな。

 北斗:ああそうだ、イノっちLv17になったってよ。

 ミュー:イノさん突っ走ってるなあ、流石猪。


 町に戻って、戦利品精算と整頓も済んで、各々好きなようにスキルを取得したら、次回の相談だ。


 結構だらだら歩いて帰って来たから、もう強制休憩時間が目の前だというね!

 次の休憩はトイレ行かなきゃ。


 ひまり:レベルキャップは目指しておきたいかなー。第二陣以降で解放あるかもだし。

 玉兎:次のエリアを目指すにしてもレベルキャップは必要な気がするしなあ。

 ミケ:んじゃ俺一回外れておくか。骨のアレでレベル差付いたの微妙に不便だし

 ミュー:パーティ組んだまま町で金工修行してるのもアリでは?

 北斗:その方が合流しやすくはあるかな?盾は俺でも多少はどうにかなるだろ。

 アン:むしろミケさんがレベル上がるまでやって、そこで一旦離脱の方が効率はいいように思いますね?


 最後に出てきたアンファルの案が無難そうだな、となったところで時間切れ。

 というか生産者ボーナスx3<レベル1差補正の状態は宜しくないと思うなあ!


(報告しておく……)

 朔夜も問題があると感じていたのか、落ち際にそんなことを言っていた。



 さて、ログアウトしてヘッドセットを外したらトイレに行くわけだけど、案の定花枝(はなえ)さんと鉢合わせ……はしなかった。

 多分一回目の時に私が行かなかった間に済ませたかな?


 ちょっと外が騒がしいな、と、トイレの換気口越しに微かに漏れてくる音に首を傾げる。

 あ、パトカーのサイレン加入した。この地区では珍しいね。


 トイレから出たら、難しい顔の魚売まなめさんが立っていた。

 渋柿齧ったみたいな顔してても美人イケメンだな!


「あ、ごめん、急いでた?外の音がちょっと気になって長居しちゃったかも」

 部屋だと防音しっかりしてるからあんまり聞こえないんだよね、サイレンでやっと聞こえるかなくらいだから。


「いえ、大丈夫です。安全確認ですから」

 あ、つまり、外の騒ぎは事故じゃなくて事件の可能性か。


 私に付いてくれている3人は護衛ですからね。

 無関係な騒ぎでも、事件性があると見なされた時点で私の安全確認が入るのは当然と言える。


「無関係?」

「現状では」

 短い会話のあと、お互い頷いて、この案件は終わりだ。

 パトカー来てるし大丈夫でしょ。




 そんなリアル側のプチ騒動(未満)のあと、再びログインだ。


 ひまり:おっはー。

 ミュー:あ、ひまりちゃん、アンちゃんごめん、今日続きは無理っぽい!

 ミケ:北斗がなんかネット繋がらなくなったらしくて、今日は復旧無理かもとケータイメールが来た

 玉兎:ミケならまだしも、月夜見つきよみを置いていくのは無理だからなあ。

 アン:あらあら、すぐ直るといいんですけれど。


(其方の所は大丈夫だったか?大陸の工作員が何やら要らんことを始めたと聞いている)

 朔夜からはトンデモ情報だ。マジか。


 うちの外でもパトカーは来てたけど、ネット回線に特に不都合は発生していないよ!

 でも住所バレしてるってことは……運送屋から漏れたかな?


(うむ、一部地域の配達員が最初の輸送の段階で横領罪で捕縛されているし……奴ら新技術となると見境なく盗みに来よるな)

 そういやそういうニュース見ましたね。大手運送会社からアルバイトの逮捕者続出って。


(アンー、大陸の工作員だってよー<騒ぎ)

 とりあえずアンには伝えておく。守られるためには情報の提供も必要だからね!


(あらあ、沙苗さんの予測が大当たりですか……戻ったらフィードバックしておきますね)

 今は行動予定の方が優先、と、アンからの返事。


 玉兎:うちの辺りもパトカーいたから、何かあったのかもしれないなあ。

 ミュー:うちは静かだったなあ。

 ひまり:あ、そうだ。ミューちゃん、黒狐のキリカちゃんは知ってる?紹介していい?

 ミュー:存在は知ってるけど、ログイン時間が違うっぽくてまだ見てないなあ。

 ひまり:今いるっぽいから呼んでみるね!


 リアルの話はあまりしたくないなあと思いつつフレンド一覧を確認したら、リアル夜なのにキリカちゃんがいたので、フレンドトークでご紹介の案内をすることにする。


 いやだって、呪符作成士、ベータで取得してるの陰陽師GMの人とミューちゃんだけらしいからさあ。

 狐ノ命の時点で符術師なの確定だし、紹介しとくのがスジってもんでしょ!


「ひまりちゃん!リアル昨日ぶりー!!」

 普通に一般会話であいさつしながらすっとんできたのは私よりちょっとだけ年長っぽい、真っ黒狐ノ命のキリカちゃんだ。


「リアル無関係におはよー!キリカちゃんもレベル上げするなら呪符作成できる知り合いはいた方がいいよね!というわけで!」

「呪符作成士のミューリィララです!まさかの実質オンリーワンジョブだったよ!

 という訳で符術師さん大歓迎です!」

「はい!狐ノ命第2号っぽい稲生いのうキリカです!まだレベル6とかなので基本符でどうにかやれてますが、補充が結構きつくって」

 二人が握手して、無事フレンド登録もできたようですよ。


 あとアンと玉兎さんもフレンド登録していた。


 キリカ:パーティに誘われる変な音が実装されておる……?!

 ミュー:今日は一人回線トラブルで来てないのでちょっとお話するのに誘いました!

 キリカ:皆さんレベルが高い……!

 玉兎:知らない間に生産職ボーナス無双していました。

 ひまり:ほんとに掲示板の噂になるまで気が付いてなかったよね。

 ミケ:『隣』がいないと逆に気付かないっていうやつだな


 そして丁度いいのでキリカちゃんにもお札セットが渡されて、どうやらやっぱり属性適正は種族で決まるというのがほぼ確定だ。


 キリカ:氷使えないのがちょっと惜しいなあ。一般魔法の〈作氷〉は行けるのに。

 ひまり:一般魔法は適正無関係らしいよね。

 ミュー:そんなことないよ?私、闇は使えない。使う理由も今のところないけど。

 アン:私も光は使えませんね。夜目の効く種族なので不自由はしませんが。


 えー?


 玉兎:掲示板に出てないよなそれ……夜目とか……

 ミュー:エルフもドワーフ程じゃないけど夜目は効く方ってNPCの師匠が言ってた。

 ひまり:多分夜目関連はゲームだとフレーバーテキストだな?

 ミケ:だなぁ、夜でも普通に狩りはできてるし


 夜中の森でも普通にモンスター見えるし足元も見えるからね……遠くは見えなくなるけど……

 ん?


 ひまり:つまり、アンは夜の森でも昼間と視界が同じ?

 アン:そうですね、ほぼ同じです。代わりに、草原がちょっと眩しく感じるのでサングラスが欲しくなりますね。

 ミュー:私はそこまで同じじゃないなあ、昼夜の区別はちゃんとつくくらい。

 玉兎:フレーバーじゃなさそうだな?

 ひまり:なさそうねえ。

 キリカ:流れるように考察に移行する……これがトップ層……!


 キリカちゃんがなんだか感動の面持ちになってる。かわいいなあ!


 玉兎:トップ層なのは結果であって、僕らはもともと考察寄りだねえ。

 ミケ:真のトップは……ほぼ一切考察してねえからな、あいつ


 そうねー、イノさんはひたすら突進し続けているイメージしかないわね、私も。


 キリカ:狐ノ命もちょっと夜目が効く感じはしてるけど、どうなのかしら?

 ひまり:効いててもエルフよりちょっと下くらいかなって印象だけど、他人の視界判んないよね、夜のスクショってあんまり出回ってないし。

 ミカ:ひまちゃんは俺より匂いに敏感だよな。ゾンビいると見えてなくても判るじゃん

 ひまり:それはミカさんが呼吸してないからでは!

 アン:ひまりちゃんのほうが私よりは気が付くの、早いですよね。

 玉兎:確かに匂いに言及する率が高いのはひまりさんのイメージがある。


 お?お?狐ノ命、匂いに敏感?


 キリカ:あ、狐ノ命は多分獣人の人と同じくらいよ。ヒューマンと獣人の最大の違いが匂いへの感受性らしくて、ノの字もそれに近いんじゃないかって説がエルリさんから。


 キリカちゃん、エルリさんと知り合いなんだな。

 そして見た目以外差がなさそうって言われてたヒューマンと獣人、そんな違いがあったんだ。


 玉兎:ノの字の情報を増やすのに、北斗がログインできるようになったら聞いてみるか。

 アン:大聖系の皆さんはどうなんでしょうね。

 キリカ:獣人より大聖系の方が嗅覚は鋭いそうですよ。エルリさん曰くノの字がデータ不足。

 玉兎:日輪兎を初日以降見ないんだがどうなってんだあいつ?

 キリカ:日輪兎?ああ、烏哭うこくさんは夜勤さんなのでこの時間はいませんよー。昼間仲間なんです。


 そしてキリカちゃんの知り合い情報が、割と我々の知らない部分とぴったりハマっていく。

 面白いなあゲーム上の人間関係!


 日輪黒点ノ兎の人は、卯月 烏哭というキャラネームだそうだ。

 姓を三月兎とどっちにするか迷って卯月にしたらしいよ。


 キリカちゃんとは他にもあれこれお話をしてから、あちらの時間切れでお別れした。


 ログイン時間我々も今日は最後の45分だからなにかはしたいけど、北斗さんいないし、どうしようかなあ。


 レベル差補正がえぐいうえに経験値がマスクデータだから、野良で組んであれこれがやりにくいんだよね、このベータ版。

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