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2B black killerVStwin killer

感想、批評プリーズ。

 ◆

 薄暗い路地。

 先日、とある少年ととある怪力女が追いかけっこをしたところ。そこに彼と彼女は佇んでいた。

「ねぇマオ」

「ねーミオ」

「ヒマだよね」

「そうだねー」

「何か面白い事ないかなぁ?」

「そうだねー何かないかな?」

 白い髪の少年と、黒い髪の少女。

 外見は瓜二つ。服も同じだぶだぶなズボンと袖がぶかぶかな上着。

 髪の色と長ささえ無ければどっちがどっちだか見分けもつかないだろう。

「この前、ここで」

「何かヘンな事が」

「有ったって」

「聞いたのに」

「もう、何も」

「無いね痕跡」

「まあいいや」

「まあいいや」

 少年と少女はそっくりな顔を見合わせ――ワラう。

「とりあえずまずは」

「依頼を優先しよう」

 その言葉を皮切りに、2人は手を繋いで歩き出した。



 ◇

  先日、怪力女が少年を追い詰め、気絶させた場所。

 そこに青年は居た。

「フム……。矢張り傷跡が無い。つまりここで終わっていると云う事か」

 フードを目深にかぶった男。

「この所業、破壊者と云ったところか。ならばこの辺りが壊滅的に崩壊していてもおかしくは無い筈なのだが」

 男は僅かに考えるような仕草をする。やがて自虐気味に口元を歪める。

「……まあ、どちらにした所で裏の世界を抜けた俺には関係無いか」

そう言って男はその場から歩き去った。



 ◆

 夕刻の商店街。人がざわめきながら溢れている。

 その中をわたし、楠風樹クスノキフウジュは歩いていた。

「はあ……まったく。帰ってきたら直ぐ買い物に行けって言われるし、ハロルドは何か用事が有って居ないし、お姉ちゃんは合コンに行っちゃったし……。今日はついてないなぁ」

 彼女は知らない。その頃ハロルドがファンクラブをスタンガンで気絶させている事を。

 愚痴りながら歩いていると、

「失礼。道を聞きたいんだが」

「……え? わたしにですか?」

 目の前にフードを目深にかぶった人が現れた。「ああ、そうだ」と男は言い、

「日向高校はどこにある?」

「日向高校ですか? ならあっちに見える建物がそうです」

「そうか、あそこか。ありがとう、助かった」

 そう言って男は学校に向かって歩き出した。

「なんなのかしら? あれ」

 男が去った方向を見ていると、

「おねーさん」

「お姉ちゃん」

 今度は二重に声をかけられた。

「……はい?」

 振り向くとそこにいたのは2人の子供だった。双子だろう、顔立ちがそっくりだ。

「おねーさん、失礼ですが」

「聞きたい事が、在ります」

「学校の場所」

「知ってる?」

「……学校って?」

「日向高校」

「案内して」

「……あー」

 またかと思いながらも場所を言う。双子は納得したように言う。

「なるほど」

「あそこね」

「「どうも」」

「ありがとう」

「ございます」

 双子は二重に礼を言い、走り出した。

「ホント何なのよ……」

 そう言って、わたしはため息を吐いた。


 楠風樹は知らない。

 彼ら三人は非日常の人間であり、その夜に殺し合った事を。



 ◇

 深夜零時。

 幽かに風が吹く、広い校庭で。

 月光に照らされ、俺は、そっくりな顔立ちの双子は相対していた。

「……答えろ。否、言え。お前らは何者だ?」

「殺し屋ですよ」

「貴方と同じね」

「そうか」

 俺は服の袖から真っ黒なナイフを取り出す。月明かりに照らされ、煌めく刃。

 少年の方が前へ、小さなナイフを構える。少女の方は後ろに行き、銃を構えた。

「……元殺し屋、名は玄狼ゲンロウ。参る」

「同じく」

「殺し屋」

「ミオ・パイルレット」

「マオ・パイルレット」

「行き、」

「ます!」

 少年が目にも止まらぬ速度で俺に肉薄する。

「……チッ」

 思わず舌打ちし左に跳ぶ。

 少年はそのまま止まらず、俺が居た所を通過する。

(ふむ。なかなかに早い)

 心の中でそう感嘆しながら、ナイフを右手に構え、振り向く

 目の端に少年が再度襲い掛かるのを捉え、左に逃げる。

 通り過ぎた瞬間にナイフを振るう。少年の服をナイフが掠める。

(――目測を誤ったか。年は取りたく無い物だ)

 そう思いながら、再度振り向く。

 その瞬間、

 パンッ

 と云う、軽い音が響いた。

 見ると少女がこちらに銃口を向けている。

(近距離と遠距離……か。少々面倒だ)

 そう思いながら構える。

 再度襲い掛かる、少年。それを避けると続いて、少女の銃撃。ナイフで弾き、凌ぐ

 横に転がりつつ、少女の銃を観察する。火薬の匂いと硝煙が無い事からして発射されたのは銃弾では無いようだ。暴徒鎮圧用のゴム弾か何かかと当たりをつける。

 (少年は――早さを除けば問題ない。問題なのは――やはり少女だな)

 そう思いながら後ろを向く。そこにはナイフを持った少年。それから目を離し――玄狼は行動を開始した。

 目前の少女に向かって姿勢を低くして走り出す。

「――……!」

 少女が気づいた頃には遅かった。

 玄狼はもう目の前まで来ている。

 銃を構えようとする少女。それよりも早く、玄狼は少女の後ろに回り、ナイフを持ってない左手で少女の首筋に手刀を叩きつけた。がくん、と電源が切れたロボットのように崩れ落ちる少女。

「――アアアアアアアアア!」

 背後から断末魔のような叫び。そちらを見ると少年がナイフを右手にこっちに向かって走っていた。

 玄狼はそれを躱さず、振りかぶった少年の右手を蹴り上げた。

「――ッ!」

 宙を飛ぶ少年のナイフ。玄狼が少年の右手ごと蹴り上げたのだ。

 ナイフの行方を見る少年の首筋にも手刀を放つ。崩れ落ちる少年。

 玄狼は静かにため息を吐いた。大方この子供は自分を殺す依頼を受けていたのだろう。だが失敗した。多分、戻っても殺されるだけだろう。

 さて、どうするかと考える。殺しはしない。自分はもう殺し屋でもなんでも無いから。

 数分後、玄狼は考えを纏める。それは殺し屋としても人としても異常な考えだろう。

 空を見上げ、玄狼は呟く。

「やれやれ、面倒くさい事になったな」

 月は彼を嘲笑うように輝いていた。



恒例の

~登場人物紹介~


ミオ・パイルレット

マオ・パイルレット

兄妹。白髪が兄。黒髪が妹。一人称は両方「ボク」。殺し屋で孤児。ミオはナイフを、マオはゴム弾を使う。


玄狼ゲンロウ

元殺し屋

ナイフを使う。


クスノキ 風樹フウジュ

日向高校三年生兼楠商店の次女。

ハロルドが居候している楠商店の二女。


大幅に書き直しました(8/27)


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