表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
468/496

第466話 ティティ、願望を抑える

短めです。

 塔の最深部にあるアーチ型の大きな扉が、目の前にある。

 真っ白なのっぺりした扉だ。

 国守さまあ、もう少し、装飾してもいいと思うけど。

 シンプル過ぎるでしょ。

<誰も見るものがいなければ、必要あるまい>

 そうかもだけど!

 階段があるんだから、きっと誰か来ることもあるんだよっ。

<そうかもしれぬな。人でも、魔物でもない何かか>

 うーん。すっげえ、来訪するものが狭まったな。

<また目的がずれてるぞ。ここには何しに来たのだ? 塔を鑑賞しに来たわけではあるまい?>

 は! そうだった!

 ふう。惑わされところだったぜ。ありがとうな、スヴァ!

<まったく>

 スヴァとそんなやりとりをしている間、ノアを下ろしたライが扉を念のため調べてくれている。

 国守さまの癒やしの場だし、人間は来ない場所だから、何もないとは思うけどね。

 ライは慎重なのだ。

<いや、普通だろ>

「問題ないかと思いますが、万が一があるといけませんので、私が扉を開けます」

 一通り扉を調べ終わると、ライがそう告げる。 

「うん。お願い」

 ちょっと、私が開けてみたいけど、何かあった時に、対処できるか自信がない。

 これは我慢して、ライに任せるべきだろう。

「ノア、あけてみたい」

 手をつないでいる反対側の手を上げて、そう主張する。

 おお! 好奇心を素直に言葉にできるのは、子供の特権だな。

 今まで我慢が多かったノアにとっては、よい傾向だなっ。

 でも。

「だめだよ? なかがどうなってるかわからないからね? ほら、罠とかね?」

 つないだ手に少し力を入れつつ、ノアにそう諭す。

「う~。わかった」

 よしよし、いい子だ。

 とは言っても、それだからこそ、一番乗りしたいってのが、あるんだよなあ。

<お主の考えた通り、人が訪れる場ではないから、そんな仕掛けはないと思うがな。魔物はまず入れぬだろうしな。だが、小僧に任せるがよかろうよ。扉が重ければ、お主ら2人でかかっても、開かぬだろうからな>

 そっか! そういう罠が、あったか!

<いや、罠ではない>

「では、開けます」

 そう宣言しつつ、ライがゆっくりと扉を開ける。 

 さあ、中はどんなだ!!

いつもお読みいただきありがとうございます!

少しでもおもしろいっと思っていただけましたら、ブクマ、評価をどうかよろしくお願い致します。

励みになります~。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ