第403話 ティティ、隙あらば掃除をする
「ふんふんふん♪」
ノアと手を繋いで、再びアーリデアルトの森へ出発。
お供は後ろにライアン、横にはスヴァ。
てくてくと歩いて特に問題なくやって来たのは、祠がある開けた地である。
「よーし! では採集する前に、祠を掃除するよ!」
「あーい!」
元気に返事を返してくれたのは、ノア。
ライアンも頷いて、マイ掃除道具を取り出していた。
ここにブライトもしくはヒースがいたなら、昨日きっちりやったから、掃除はもういいのではと言われそうだ。
祠はとてもきれいになっている。
うん。ヒース、ブリア、ライアンはきちんと掃除をしてくれていたようである。
しかーし。
掃除は毎日してよいのである。
私がヨハネ村に住んでいたなら、毎日祠を掃除をしていただろう。
よって、しばらくここに来れないのだから、掃除は必然である。
と、その前に。
「ノア。ワイスをお散歩させてあげな」
ワイスもこの森とはしばらくお別れである。
ここの聖素がたくさん詰まった草をたくさん食べておいてほしい。
「あい!」
ノアはいそいそとワイスをリュックから取り出して、お話している。
うんうん。
和むね。
それでは気合をいれて、掃除だあ。
そして人間3人は掃除に勤しんだ。
スヴァは一足先に薬草や木の実を見つけに、周りを探索している。
スヴァのちんまい身体じゃ、掃除はできないからね。
「ふう。これでよいかな」
額の汗をぬぐいながら、ティティは満足げに呟く。
「そうそう、お供えもしておかないとね」
いそいそとお供えするものを取り出して、ノアに渡す。
「はい。お供えしてー」
「あい!」
ちなみにお供えしたものは、私たちの昼食のサンドイッチの一切れである。
心がこもっていれば、お供えはなんでもいいのだ。
そして3人で膝をついて祈りを捧げる。
国守さま、明日ここを出発します。
どうしたら、人魚の里にたどり着けるかわかりませんが、マイペースに進みますねー。
また途中美味しいものがあったら、ストックしておきますから、楽しみにしていてください。
色々と助言ありがとうございました!
長生きできるよう、がんばります。
「これでよしっと」
さて、昼ご飯を食べたら、次は採集だねっ。
お金の元をできるだけとるぞー。
もしかして、中身がジオルなティティって、働き者かw




