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第341話 ティティ、ブライトにつなぎを頼む

 シスピリア城に帰るとブライトが入り口で待ち構えていた。

 どうした?

 今日の仕事はもう終わったのかな?

 ヘクタ様への報告は無事に終了した?

 なんにしてもちょうどいいや。

 ティティは馬車を下りると、早速ブライトに頼む。

「おかえり、ティティちゃん」

 ブライトがいつもの胡散臭い笑顔で出迎えてくれる。

「ただいま帰りました」

 ブライトが次の台詞を吐く前に、ティティが言葉を重ねる。

「早速なんですが、冒険者ギルドからご領主さまの依頼を受託して来たので、速やかにハッカサユリ草をお渡ししたいとご領主さまにお伝え願えますか?あ、できればルミエール様の依頼も受けて来たので、っ彼にもお伝え願えればと」

 ブライトは開いた口を一旦閉じて、残念そうに頷いた。

「わかった。ティティたちはこれからどうするの?」

「はい。一旦お部屋に戻って、それから夕食にしようかと思ってます」

「了解。では部屋で待ってて」

 ブライトはそう言い残すと、踵を返した。

 ふふ。ブライトよ。スローター商会での話し合いについて、聞きたかったのだろう。

 だが、こちらも疲れている。明日にして欲しい。

<さっさと終わらせたほうがよくないか?>

 いやだって、長くなりそうなんだもん。

 ブライト、根掘り葉掘りきいてきそうだしさ。

 それにまずは領主さまやルミエールの依頼が最優先っしょ。

 それからティティが部屋で大人しく待ってると、ブライト自らが出向いてくれた。

「休んでるとこすまないね」

 ブライトは部屋には入らず、扉の所で話し始めた。

「パズール様は夕食後にお会いしてくれる。ルミエール様やヒース殿も同席するから、花の受け渡しとと同時に、今日一日の行動を報告して欲しいそうだ」

「あ、やっぱり報告要ります?」

「当然だね」

 あ、ブライト偉そうに頷いている。

 なんか悔しい。

「その時に従魔のテルミニーネも連れてくるようにってさ」

「ニーネも、ですか?」

「ヘクタ様はテルミニーネを実際に見て、危険度を確認したいみたいんじゃないかしら。いくら危険がないときいても、下手したら尾っぽで城壁を一発で穴をあけられるかもしれない大蛇だし。今は小さくて可愛いけどね」

 隣で聞いていたブリアが解説してくれる。

 そっか。やっぱり、話だけじゃダメだったか。

 本当はすぐに確認したかったのかなあ。

 私が報告会参加がいやで、出かけてしまったから確認が後になってしまったのかも。

 申し訳ありません。

<ニーネ、あるじさまがやれっていわないかぎり、バーンってやらないよ?>

 てっことはできるんだね。うん。これは黙っておこう。

「その為夕食は、騎士食堂か、魔法士食堂で、早めに終えておいてね。パズール様のお手が空いたら、呼び来るから。夕食後は部屋で待機しててね」

「わかりました。つなぎありがとうございます」

「じゃ、その時にじっくり話聞かせてね」

 ブライトの目が恐いよ。

 スローター商会での玩具の引き渡しについての話は、明日にはできなさそうな感じ。

 でも、依頼の花の受け渡し今日やっちゃうらしいし、今日の出来事報告しなきゃならないんだよね? うーん。盛りだくさんすぎるなあ。これはブライトにちらっと新しいアイデアについて言っといたほうがいいのかな。

 朝、お供を断っちゃったし、窓口は一応ブライトになっているし。

「じゃあ、後でね」

「あ、待ってください」

 ぎゃっ。つい呼び止めてしまったよう。

いつもお読みいただき、ありがとうございますv

もし少しでも続きが読みたいっと思っていただけましたら、☆をぽちりとお願いいたします!


誤字報告ありがとうございます!気を付けているのですが、克服するのが難しいですね。助かります。

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