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第300話 最前線って色々大変なんすね。

 いかん。気分が下がった。

 切り替えよう。

 軽く頭を振って、ブライトに尋ねる。

「砦の中も興味ありますが、ラクラシの森も入ってみたいです。騎士の人たちも結構入ったりするんですよね?」

 森に入れば魔王領にも紛れて入れるかも。

「入るよ。入る。全然入るよ」

 大事なことだから3回言いましたって奴か?

 ブライト軽さを発揮か。立ち直り早いな。

「騎士も魔法士も魔物や魔族退治の訓練の為、ラクラシの森に定期的に入るよ。っていうのは建前でね。自分たちの食費を稼ぐ為にも森には頻繁に入るね」

 それ、ちらっと聞いたことある。

 騎士団、魔法士団を維持、運営するのは結構大変らしい。

 国王からの魔王領監視の為の補助金はあれど、そんなのでは到底維持できない。

 魔王領に近接するラクラシの森では貴重な魔物も多いので、貴重な資金源であるらしい。

「あ、ダイレクトに食材を求めてってのもあるよ? 美味しい魔物もいるからさ。英気を養いたい時とか自発的に森に入ったりするよ?」

 なにそれ。とっても切実。

「英気を養うなら、街に遊びに行ったりしないんですか?」

「うーん。こっから直で街には遊びに行かないかなあ」

「なんでですか?」

「ほら、ここって死と隣り合わせの場所でしょ? だからその街の人たちには砦に詰めてた者って迫力が半端ないらしくて、怖がられるんだよ。だから、定期的に人の入れ替えがあるし、砦帰りは基本、城で少し温泉とか入って気を静めてから、街に行くようにしてるんだよねえ」

 そ、そうなんか。街や国を守ってるのに、怖がられるなんて、切なすぎて、涙を誘う。

「でも僕らも大分温和になったよ。魔王が討伐されてからは、魔族も見かけなくなったし、魔物の活性化も落ち着いたからさ」

 魔王がいなくなったことで魔素も呪素も激減して、危機的状況は脱したってことか。

「ま、熟練の騎士や魔法士なんかは直で街に遊びに行っても問題ないんだけどね。殺気を抑える事ができるから。中堅に達してないと殺気漏れちゃうんだよね~。殺気まで行かなくても殺伐感がね~。慣れない人には怖いみたいで」

「そうなんですね」

 なるほど、シリンジャー様が恐く感じなかったのは、怖さを消してくれてたからなんだね。

 ありがたや。

「威圧感消せる奴だけ街に行くの許すって、団体の軋轢生むからさ、みんな我慢なの」

 そりゃそうだ。未熟な自分が悪いんだけど、もっとやさぐれちゃうよねえ。

「新人さんにも修行ですが、上司の皆様も修行ですね」

 遊びに行けないなんて、苦痛以外の何物でもないね。私には無理っす。

 はあ。なんかマクベス砦の悲哀を垣間見たね。

 最前線の騎士や魔法士の大変さがわかったよ。

300話目です!

皆さまここまでお付き合い、本当にありがとうございます。

300話目のお話が最前線の苦労話になってしまって、あまり盛り上がらなかったですね。すいません。

それでもこれからもどうぞ見捨てず、お読みいただければと思います!

そしてできれば、ブクマや評価をいただけると、すっごい励みになります!

よろしくお願い致します~!!

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