第244話 先延ばしでもいいの!
短めです。
さてさて、昼食時間。
ここで、問題が起きた。
ルミエールたちと合流したのち、私たちは昼ご飯をご馳走にならずに引き上げる予定になっていたのだ。
なので、院長先生に挨拶をして帰ろうとしたところで、おチビたちが涙鼻水を垂らしながら、追いかけて来て、帰れなくなってしまったのだ。
「いやああああ! かえっちゃやああ!!」
「あらあら、余程貴女のことが気に入ったのね」
「嬉しいですが、ちょっと辛いですね」
でもきっとおチビたちのほうがもっとつらい。
こどもの別れというのはおとなよりも割り切れないものだろうからだ。
どうするか。午後は貧困層の住む地域を視察することになっていたのだが。
ずっと成り行きを見ていたルミエールが口を開いた。
「ティティ、貴女は今日は、午後もここで子供たちと遊んでいてください。私は別のところを周ってきます。ブリアを残していきます。夕方に迎えにきます」
おっ。ドライなルミエールからありがたいお言葉が。
「いいんですか?」
「ええ。日程には余裕がありますからね」
「ありがとうございます」
ルミエールにぺこりと頭を下げると、ティティはしゃがみこむ。
そして、ハンカチでチビたちの顔を拭いてやった。
あーハンカチいっぱい持っててよかった。後で洗ってほしておこう。
「よーし。お許しがでたぞ! おチビたち! 午後もめいっぱい遊ぶかあ」
「「「「「きゃあああああ!」」」」
途端、おチビたちが歓声あげる。
「それじゃ、ご飯食べに行こうか」
チーを抱き上げて、おチビたちを引き連れて、食堂へと向かった。
<先延ばしにしかならぬが>
いいんだよ! 目一杯遊んでやるさっ!
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